「ドイツ車日本快走、アメ車は苦戦」を読み解く

米トランプ政権が「閉鎖的」と指摘して注目される日本の輸入車市場。確かに米メーカーは苦戦しているが、独ダイムラーの「メルセデス・ベンツ」は2016年度、4年連続で過去最高の販売台数を更新した。

消費者のニーズをうまくくみ取った外国メーカーは存在感を高めている。


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あらためて、この内容を読み解いてみよう。


■脱「高級」イメージ
カフェを併設した東京・六本木の店舗に登場した小型SUV。降り立ったメルセデス日本法人の上野金太郎社長の横には、小型犬を乗せたカートも現れた。「30~40代のファミリー層に乗ってもらいたい」というメッセージを込めた演出だ。




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4月に全面改良した「GLA」で、税込み398万円からとメルセデスのSUVで最も安い価格帯になる。




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メルセデスは最近、「金持ちの高級外車」というイメージから脱皮を図り、親しみやすさを前面に出す日本向けの戦略を打ち出す。六本木の店は、車を直接売らないブランド発信拠点として2011年に開設。13年には大阪にも作り、計580万人が訪れた。

日本で選べる車種も5年前の1・5倍に増やした。特に低価格帯の小型車を13年以降、次々と投入し、14年に発売したGLAでは、初めてメルセデスを選んだ購入者が7割に上った。
これらの工夫が功を奏し、メルセデスの販売は好調が続く。日本自動車輸入組合によると、16年度の販売は6万7485台で2年連続の輸入車首位。7年連続で前年度を上回る。
日本市場が外国車に不公平、というトランプ氏の指摘について、上野社長は「特に感じない」と断言する。




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独アウディ日本法人が4月に予約を始めた「Q2」も日本人好みの小型SUVだ。高さを約1・5メートルに抑え、日本の標準的な立体駐車場に入れられる。




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16年度の輸入車市場で5位まで独占するドイツ勢では、2位のBMWも3年ぶりに過去最高を更新。排ガス不正のイメージ悪化が尾を引く3位のフォルクスワーゲンを除き、主なブランドは全て前年を上回った。


■米国車、個性派は好評
一方、米国メーカーは存在感が薄い。16年度の輸入車に占める割合は4%しかなく、日本市場全体でみると0・3%にすぎない。
ただ、背景にあるのは、「不公平」ではない。伸び悩む日本市場にあえて注力するよりも、得意とする米国、中国の世界2大市場に経営資源を割く米大手の合理的な判断もうかがえる。




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米フォード・モーターは16年末で日本から撤退。東京モーターショーをみても、最大手ゼネラル・モーターズ(GM)とフォードは09年以来、不参加が続く。


実際、米国車でも売る努力をしたものは売れている。フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の代表的な米ブランド「ジープ」は16年度、9742台を売った。前年度から34%増え、6年連続で過去最高を更新。輸入車7位に入った。右ハンドルをそろえるなど日本市場を意識した策が当たっている。




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主力SUV「ラングラー」は、武骨なデザインが日本の消費者に受けた。販売店数は15年の67店から17年には80店に増やし、流行に敏感な層にアピールする。自動車評論家の国沢光宏氏は「高性能なものや個性的なものなら、日本人は見逃さない」と話す。



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☆☆☆やんジーのつぶやき
日本市場をキメ細かく調査しているメルセデスやBMW、VWを見習うべきであろう。
ドイツメーカーの凄いところは、日本人以上の繊細さの上に欧州流の合理性を持っているところであろう。トランプ流のがさつなものづくりではたして世界制覇ができるであろうか。

































































































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# by my8686 | 2017-05-25 15:45 | 徒然なるままに | Trackback | Comments(0)

ディオールTシャツ「We should all be feminists」を読み解く

ナイジェリア出身の女性作家チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ=キーワード=の「We should all be feminists」と題したスピーチをクリスチャン・ディオールがTシャツにあしらい注目を集め、スピーチは日本でも書籍化された。
「フェミニスト」という言葉に抱かれがちなイメージをしなやかに切り崩すメッセージは、新たなフェミニズムの源流になるのだろうか。




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あらためて、その内容を読み解いてみよう。


■解放感、従来イメージ崩す
スピーチは「男も女もみんなフェミニストでなきゃ」(河出書房新社)として先月出版され、東京・下北沢の本屋B&Bで20日、訳者のくぼた氏と作家・星野智幸氏の対談があった。

星野さんはこの本を「ユーモアと読んだ時の解放感に満たされる」と評し、くぼたさんは「アディーチェの魅力は排他的じゃないこと。(意見が)ぶつかった人を排除しない」と話した。
アディーチェは自身を男嫌いではなく、自分のためにハイヒールをはく「ハッピーなアフリカ的フェミニスト」と表現する。個人的体験を交えながら、自身のフェミニストの定義は、性別を問わずジェンダー問題を認識し「改善しなきゃね」と思う人だと伝える。



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高校教諭の浅野泰弘氏は、フェミニズムについて「構えるものじゃなくて、普通に誰もが関わっていくことだと感じた」。対談を企画した寺島店長は「ジェンダーの問題に気付いていなかった人で、この本を読んで『あっ!』と思う人がいっぱいいるはず。そういう人が声を出せるようになったら」と話す。





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紀伊国屋書店新宿本店の梅崎実奈氏は店のツイッターで「とにかく読んでくれと走り叫んで回りたい」とつぶやいた。「アディーチェはフェミニストという言葉にハッピー・フェミニストという言葉を重ね、手あかのついた言葉を言葉によって変えた」と梅崎さんは言う。



■性差超えるファッション界
ファッション界では今、ジェンダーレスの表現が急速に広がっている。昨秋発表されたクリスチャン・ディオールの2017年春夏コレクションでは、アディーチェのスピーチのタイトルが胸に描かれたTシャツが登場、会場に衝撃が走った。伝統と格式を重んじる仏老舗ブランドがそのような社会的メッセージを発信するのは異例だからだ。

先月来日したディオールで初の女性デザイナー、マリア・グラツィア・キウリは「ブランドのフェミニンな特徴を継承するためには、新しいフェミニズムについて考える必要があった。ファッションという道具を使って、女も男も一緒に議論する場を作る責任を感じている」と語った。





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世界でフェミニズムを訴えるデモ「ウィメンズマーチ」などでセレブらがこのTシャツを着て話題に。「女性は今、自然な自己表現のために服を着たいと願っている」とキウリ。

17年秋冬では、伊ヴェルサーチのデザイナーが自ら「平等」などの言葉入りの服を着て登場。英バーバリーの昨秋のショーでは、両性具有者が主人公のバージニア・ウルフの小説「オーランドー」がモチーフだった。婦人服と紳士服の新作を同じショーで発表するブランドも増えている。フェミニズムが向かうべき相手は、ジェンダーの垣根の向こう側の男性ではなく、垣根そのものだということのようだという。




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■新たな道、指し示す
河野真太郎・一橋大大学院准教授(英文学)の話では、アディーチェは反対や断罪といったイメージを与えられがちな「フェミニズム」をしなやかに切り崩し、ジェンダーの公正を願う全ての人々が参加できるやわらかな意味にしている。

男性中心的な体制を変えることなく、その中で女性の権利や地位を言い訳的に認めるようないわば簡易的なフェミニズムは慎重に否定しながら、女性性と商業化を頭からは否定しない新たなフェミニズムの道を指し示している。




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またアディーチェはファッションがジェンダー化の強力な装置であり続けてきたことも指摘する一方、自らの装いやメディア露出によって、「装う」ことは女性自身のためのものだという自信と解放感を与えてきた。それゆえ、ファッションがジェンダーの制度を切り崩す最前線にもなり得ることを示唆してもいる。





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☆☆☆やんジーのつぶやき
新たなフェミニズムの道。
それが人類の夜明けにつながる道なのであろうか。
マリア・グラツィアのメゾンのヘリテージを辿る旅では、1951年にクリスチャン・ディオールが発表した“オーバル”ラインのインスピレーション源となった「ラスコーの壁画」まで遡った。
もし仮に、今の中東の紛争の源にまで辿る旅に出ることが可能ならば、そこから世界を修復する力をファッションは持つことができるだろうか。





































































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# by my8686 | 2017-05-24 14:46 | デザインに何ができるか | Trackback | Comments(0)

ポスト・トゥルース の深層

オックスフォード英語辞典が2016年の言葉として選んだ「ポスト・トゥルース」が、いまや現代を象徴する言葉になってきている。
正確な情報より感情が優先し、為政者がうそを交えてまで聴衆を扇動する。一方、マスメディアの信頼が揺らいでいる表れとの指摘もある。





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この混沌とした時代をどう読み解くか、水島治郎氏(千葉大学法政経学部教授)のコメントをみてみよう。


2017年2月に死去したフランスの思想家、ツヴェタン・トドロフは、ポピュリズムについて、「右」や「左」である以上に「下」に属する運動である、としている。

既成政党は右も左もひっくるめて「上」の存在であり、その「上」に対する「下」の対抗運動がポピュリズムである、というのである。




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政治的対立といえば「右」対「左」というのがこれまでの常識であったが、それは20世紀型政治における常識であって、21世紀においては、「右」と「左」という軸に、「上」と「下」という新たな次元が加わったということなのかもしれない。

有力政党が左右を問わず国民投票に及び腰であり、ポピュリズム政党が国民投票によるエリート支配の打破を主張するとすれば、「上」対「下」という対抗関係は、確かにヨーロッパ各国であらわになりつつある対立の構図といえる。




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また同様の構図は、2016年のアメリカ大統領選挙についてもあてはめることもできよう。すなわち、「右」の「上」に属するのがジェブ・ブッシュら共和党主流派であり、「左」の「上」にはヒラリー・クリントンら民主党主流派が位置する。

これに対し「右」の「下」には、ラストベルト(さびついた地域)の労働者層などから強い支持を得たドナルド・トランプ、そして「左」の「下」には、公立大学の授業料無償化など、社会的平等の実現を重視したバーニー・サンダースが位置づけられよう。

トランプ現象とサンダース現象は、いわば合わせ鏡のように、グローバリゼーションを容認する既成政治に対するアンチテーゼとして支持を集めた。

それは共和党・民主党それぞれの従来の路線から大きく外れるものであることから、いずれも主流派からは批判されたが、両者はともに、「下」の支持を得ることで主流派を脅かす候補者に勝ち上がることとなった。




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ただ、このようにポピュリズムという語の扱いを検討してみると、そこから透けて見えるのは、やはり既存のメディアは「人々」(大衆、人民、民衆……)に信を置いていないのではないか、ということである。

特にその「人々」がメディアの基準に比べてアンチ・リベラルであり、グローバルな世界に背を向け、権威主義になびきやすいというのであれば、なおさらそうであろう。





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しかし、メディアが「人々」に批判を向け、むしろ既成の権力を擁護する側に回るのであれば、メディアと「人々」との乖離は決定的になるのではないか。

そして「上から目線」の既成メディアに対する不信が強まれば強まるほど、メディア批判を叫ぶポピュリスト指導者の発信する、「ポスト真実」も含んだメッセージへの依存がますます深まるのではないか。「自分の気持ちをわかってくれる」と人々が思える言葉は、どちらが発する言葉だろうか。

近年のポピュリズムをめぐる展開とメディアの対応は、はからずも21世紀におけるデモクラシーの直面する問題性、そしてメディアの立ち位置の抱えるジレンマを、如実に示すものになったといえるだろう。







☆☆☆やんジーのつぶやき
既存のメディアは「人々」(大衆、人民、民衆……)に信を置いていないという発言には頷ける部分がある。アンチ・リベラルであり、グローバルな世界に背を向け、権威主義になびきやすい民衆。日本人は、いつからそうなってしまったのだろうか。



































































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# by my8686 | 2017-05-23 18:56 | 徒然なるままに | Trackback | Comments(0)

世界最高の写真家集団マグナム・フォト創立70周年 パリ・マグナム写真展

京都文化博物館で7月から「世界最高の写真家集団マグナム・フォト創立70周年 パリ・マグナム写真展」が開催される。
本展は、2014年12月から翌年4月までパリ市庁舎で開催され、大きな反響を呼んだ展覧会の海外巡回展として企画された。





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1947年、ロバート・キャパ、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ジョージ・ロジャー、デビッド・シーモアによって「写真家自身によってその権利と自由を守り、主張すること」を目的として写真家集団・マグナムは結成された。




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以後、マグナムは20世紀写真史に大きな足跡を残す多くの写真家を輩出し、世界最高の写真家集団として今も常に地球規模で新しい写真表現を発信し続けている。





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マグナム・フォト設立70周年にあたり、60万点に及ぶ所属写真家の作品の中から、パリをテーマにした作品約130点あまりを選び展観するもの。
芸術の都・パリは多くの歴史的事件の舞台でもあり、かつ、写真術発明以来、常に「写真の首都」でもあった。





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20世紀の激動を最前線で見つめ続け、現代においても現在進行形の歴史をとらえ続けるマグナムの写真家たちが提示する豊穣なイメージは、都市とそこに生きる人々の歴史にとどまらず、写真表現の豊かさをも我々に提示してくれる。

それと同時に、世界を発見する驚きに満ちた写真家たちの視線を追体験させてくれる良い機会となろう。



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<出品作家/30名>
ロバート・キャパ、アンリ・カルティエ=ブレッソン、デビッド・シーモア、フィリップ・ハルスマン、ハーバート・リスト、エリオット・アーウィット、バート・グリン、エリック・レッシング、インゲ・モラス、マルク・リプー、ウェイン・ミラー、ルネ・ブリ、ブルース・デビッドソン、ニコラ・ティコミロフ、セルジオ・ラレイン、ブルーノ・バルベイ、レオナード・フリード、ジョセフ・クーデルカ、リチャード・カルバー、ギィ・ル=ケレック、レイモン・ドゥパルドン、マルティーヌ・フランク、アバス、ジャン・ゴーミー、ハリー・グリエール、パトリック・ザックマン、マーティン・パー、ゲオルギィ・ピンカソフ、アレックス・マヨーリ、クリストファー・アンダーソン





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会  期:
2017(平成29)年7月1日(土)~ 9月18日(月・祝) 69日間

会  場:
京都文化博物館 4階展示室









☆☆☆やんジーのつぶやき
アンリ・カルティエ=ブレッソンは、学生時代に共感した写真家のひとりである。
ロバート・キャパも写真を通して戦争の生々しい臨場感に官能が震えたことを思い出す。
インスタグラムなどお手軽に映像として切り取られ消費されてしまう今。
そんな今だからこそ、写真家集団・マグナムの足跡を真摯に辿ってみたいと思った。








































































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# by my8686 | 2017-05-22 16:15 | ぶらぶらアート観賞 | Trackback | Comments(0)

ミスUSA決勝大会

今月14日、ミスUSA決勝大会が米国ネバダ州のラスベガスで開催された。



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優勝したのは、コロンビア特別区代表のカーラ・マカラー(25)。
彼女は米原子力規制委員会(NSR)に勤務するイタリア生まれの黒人の科学者。




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米国人の多様性が評価されたといえよう。





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美の基準は、時代とともに移りゆく。

逞しく鍛えられたアスリート的プロポーションも今の時代を象徴しているかのようである。




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米国代表として、マカラーさんはミス・ユニバース世界大会に出場する。






☆☆☆やんジーのつぶやき
美女の基準も時代とともに多様化して当然なのである。
心技体美。
美しい人を観賞できる今の時代に感謝したい。



































































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# by my8686 | 2017-05-21 10:23 | 徒然なるままに | Trackback | Comments(0)