東日本大震災から4年。やっとまちづくりも動きだした。
原発被災地は無残に取り残されてはいるが、復興は各地でカタチになりつつある。
しかし、カタチが見えてきたからこそ実感する悩ましい現実もある。
どうすればよいのか。
広域かつ多様な現場に、共通の正解などない。
ただ、省庁縦割りの事業より、もっと自治体に権限も財源も渡し、柔軟な発想と手法で挑んだ方がいいのは確かだ。
志と希望と情熱の人、安藤忠雄がその昔インスパイアされたメキシコの建築家、ルイス・バラガン・モルフィン。
あらためて、彼の仕事をみてみよう。
水面や光を大胆に取り入れた、明るい色の壁面が特徴的な住宅や庭園を多く設計したことで知られる。
また住宅開発を手がける開発業者としても成功した。
彼の建築の基本は、白を基調とする簡素で幾何学的なモダニズム建築である。
メキシコ独自の、民家によく見られるピンク・黄色・紫・赤などのカラフルな色彩で壁を一面に塗るなどの要素を取り入れ、国際主義的なモダニズムと地方主義との調和をとった。
また庭園や屋内に水を張った空間を取り入れたり、建物に溶岩やメキシコ独特の植物からなる庭園を作ったことも特徴である。
バラガンは正式な建築図面をほとんど描かず、イメージスケッチによるデザイン、設計を行い、そのイメージスケッチを元にアシスタントなどが図面を描いたとされる。
1988年に自宅で逝去。86歳。
彼の自宅・アトリエであったバラガン邸は、2004年にユネスコの世界遺産に登録された。
安藤忠雄はここに泊まり、明け方窓から降り注ぐ十字架状の光に強烈に感動したという。
☆☆☆やんジーのつぶやき
官能を刺激するメキシコの光と風と水。
この解放感、この自由な鼓動感から日本は見習うことは多い。