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Moondog

地域格差が悪化していると感じる人の割合が6年ぶりの高水準になったという。
内閣府が21日付で公表した「社会意識に関する世論調査」でわかった。

景気悪化を感じる人の割合も1年前より大幅に増えた。
アベノミクスによる景気回復の実感が広がらず、格差の拡大を感じる人が増えている実情が浮上。

世界的に長期金利の低下が進んでいる。
背景には世界的なインフレ率の低下がある。
昨年後半から、原油など資源価格が全面安となった効果で、低金利・低インフレはさらに進む機運。

アメリカは足元の景気が好調で、米FRBは、市場との対話で、今年利上げを実施する意向を明確に打ち出している。
ただ、そのアメリカも世界的に進行する構造的な低インフレ・低金利の影響は受けている。
利上げは実施されるだろうが、1~2回利上げすれば、打ち止めになるとの予想もある。


それはさておき、日曜休日の朝は、Moondogでも聴いてみよう。


Moondogとして知られた、 Louis Thomas Hardin。
(1916年5月26日 - 1999年9月8日)

アメリカ合衆国の盲目の作曲家、音楽家、詩人で、数種類の楽器の発明者。

若い頃にニューヨークへやって来た彼は、自らの意思で路上をわが家として生活すると決め、以降30年ほどのニューヨーク生活のうち、20年ほどを路上で過ごした。
ほとんどの場合、彼は北欧神話のオーディンを自分なりに解釈して創り出した服を身に付け、自分で選んだお気に入りの場所で人目に触れていた。

その尋常ならざる服装や生活様式から、彼は「6番街のヴァイキング」として知られていた。

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ムーンドッグの音楽は、地下鉄や霧笛など、街頭で聞こえる音からインスピレーションを受けたものであった。

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作品は比較的単純なものになることが多く、ムーンドッグ自身が「ぬるぬるしたリズム、普通ではない調子(...) 4分の4拍子に殉じるつもりはない」と述べた、「スネークタイム (snaketime)」と称する表現で特徴づけられている。


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ムーンドッグの音楽を、1940年代の時点で最初に取り上げたのは、ニューヨーク交響楽団の指揮者であったアルトゥール・ロジンスキであった。

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1950年代には、ロジンスキによって多数のムーンドッグの作品がSP盤、シングル盤、EP盤や、数枚のLPが、有名なジャズ・レーベル多数からリリースされている。
その中には、1957年にジュリー・アンドリュースやMartyn Greenと一緒に制作した。
子ども向けのお話と歌が入った変わり種の作品『Songs of Sense and Nonsense - Tell it Again』も含まれていた。

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その後、十年ほどの間、ムーンドッグは新たなレコーディングを行なわなかったが、1969年に至って、音楽プロデューサーのJames William Guercioがムーンドッグをスタジオに連れて行き、コロムビア・レコードにアルバム1枚を録音させた。


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ゲルシオがプロデュースした2枚目のアルバムは、ムーンドッグの娘のひとりをヴォーカリストにした、カノンや輪唱の形式で作曲された歌が収められたものであった。
このアルバムは、1枚目のアルバムに比べ、ポピュラー音楽に及ぼした影響は小さいものにとどまった。

CBSから出されたこの2枚のアルバムは、後に1989年に1枚のCDとして再リリースされた。


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ムーンドッグの作品は大部分がドイツのマナガルム音楽出版Managarm Musikverlagによって出版されている。
最終的な遺言で、ムーンドッグは遺産をイローナ・ゾマーに遺贈した。

イローナ・ゾマーは2011年9月に死去。
遺言により、ムーンドッグ作品の著作権を含む彼女の遺産は、ベルリンの弁護士Alexander Duveの管理下に置かれることとなった。
このため、ムーンドッグの遺産も、デューヴの管理下にある。

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1940年代から1950年代にかけてのムーンドッグの音楽は、数多くの初期ミニマリスト作曲家たちに強い影響を与えた。
フィリップ・グラスは、彼がスティーヴ・ライヒとともに、ムーンドッグの作品を「非常に真剣に」受け止め、それを「ジュリアードで僕たちが接していたものより、ずっとよく理解し、歓迎した」と書いている。


☆☆☆やんジーのつぶやき
ひといき入れたい時、この「ぬるぬるしたリズム」が妙に官能を宥めてくれる。
ヘビーなジャズに疲れたあと、少し遊んでみるのも一興。



by my8686 | 2015-03-22 08:06 | 現代音楽のたしなみ | Trackback | Comments(0)