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停戦崩れ、シリア空爆激化 アレッポ死者100人超

シリアの北部アレッポを標的として始まったアサド政権軍の空爆は24日も続いた。空爆は3日連続で死者は100人を超えたとみられる。水道施設の損壊などで市内の広域で水が供給できない事態になり、健康被害が懸念される。停戦維持を目指す米国とロシアの交渉は不調に終わり、打開策が見えないなか、シリア各地で戦闘が再開しているという。





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あらためて、その内容をみてみよう。

現地病院関係者の話として、23日までに91人が死亡したと伝えた。在英NGO「シリア人権監視団」によると24日の空爆で少なくとも25人が死亡した。
負傷者の救助を続ける非武装中立のボランティア組織「シリア民間防衛隊」は23日夜、某新聞の電話取材に「空爆は20日から続いている。夜間も空爆が続き、防衛隊の救出作業は困難を極めている」と話した。防衛隊の拠点のうち3カ所も空爆の標的となったという。





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国連児童基金(ユニセフ)によると、反体制派が支配しているアレッポ東部の約25万人に水を供給している水道施設が空爆で損傷した。反体制派は報復として政権支配地域のアレッポ西部の150万人に水を供給する施設の電源を遮断した。ユニセフは「水供給の途絶は特に子どもたちに深刻な健康リスクを引き起こす」と警告した。





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国連総会が開かれているニューヨークでは、ケリー米国務長官とロシアのラブロフ外相が、停戦の維持を図ろうと話し合いがもたれたが、両者の主張はすれ違ったままだ。ケリー氏は21日、「彼らは異世界にいる人々のようだ」とロシア側への不満をあらわにした。

国連総会中、米ロに加え、欧州や中東諸国の外相を交えた「国際シリア支援グループ」(ISSG)の会合が急きょ、2度も開催された。
しかし、米国は、ロシアが支援するアサド政権が、停戦合意に違反していると批判。一方のロシアは、米国が支援する反体制派に問題があると譲らなかった。米国が、一定期間の軍用機の飛行停止を提案したが、ロシア側に応じる気配はなく、不調に終わった。





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両氏は23日にも会談。ラブロフ氏は会談後の記者会見で、反体制派の一部がアルカイダ系のシリア征服戦線(旧ヌスラ戦線)と共闘していると指摘。反体制派とテロ組織が分離されていないのは、米国に責任があると批判した。





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シリアにおける騒乱は、2011年にチュニジアで起きたジャスミン革命の影響によってアラブ諸国に波及したアラブの春のうちの一つであり、シリアの歴史上「未曾有」のものといわれている。






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反体制派からの情報を収集する英国拠点の反体制派組織シリア人権監視団は2013年8月末の時点で死者が11万人を超えたと発表している。国際連合により、2012年5月下旬の時点でもはや死者数の推計は不可能と判断されている。難民の数は213万人を超えているとされる。日本には2014年6月20日現在で52人が難民申請しているが、日本政府は一人も認めていない。

チュニジアのジャスミン革命とエジプトの民主化革命のように、これはデモ行進やハンガーストライキを含むさまざまなタイプの抗議の形態をとっている。市民抵抗の持続的運動と言える。ここ10年間のうちに国内で起きた最大の騒乱の対応として、シリア軍は数百人以上の市民を殺傷した。シリア政府は抗議運動に武力的要素があり、市民は100人以上の兵士の死に責任があると主張している。 国連のパン・ギムン事務総長は抗議運動に対する殺人的な暴力の行使は「容認できない」と非難した。






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ダラー市に対して水と電気の供給を止め、軍は小麦粉と食料を没収。 5月7日にはシリア陸軍はバニヤス市の包囲を開始。5月10日には、シリア陸軍はハマーへの進入を準備。レバノンの3月14日勢力(en:March 14 alliance)は、反政府抗議者たちに財政支援をしたとして非難されているが、自らはこれを否定しており非難の応酬となっている。

反政府武装組織の一つである自由シリア軍により教会が破壊されたとされる事例をはじめ、反政府主義者によるキリスト教徒(その大半は正教、非カルケドン派、東方典礼カトリック教会といった東方教会の信者)への排撃が問題となる局面も出てきている。






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2014年に入り、ISILと、シリア反政府勢力との間で戦闘が激化している。当初、ISILは、シリア反政府勢力から歓迎されていたが、ISILが他の反体制派組織を支配下に置こうとして内紛が起きた。さらには、ISILが一般市民も巻き込んで暴力をふるうようになり、関係は悪化している。反体制派の主要組織である「国民連合」は、ISILとの戦闘を全面的に支持している。






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急速に勢力を拡大させたISILに対し、反体制派が依然として内紛を繰り返す状況で、シリア国内では唯一ISILに対抗できる存在であるアサド政権の国際的価値が高まり、欧州各国や国連、シリア国内の反体制派ですら、当初の要求であったアサド大統領の退陣を要求しなくなっている。






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☆☆☆やんジーのつぶやき
国連の潘基文事務総長は、国連総会を前に、5年間のシリア内戦で民間人を一番殺害したのはシリア政権だと非難。事務総長はさらに異例ともいえる直接的な表現で、内戦の双方を支援するすべての勢力について「その手は血で濡れている」と糾弾したという。
ならば今、誰がこのパンドラの箱を閉じることができるのか。ギリシャ神話のように希望だけが残ればよいのだが。



























































































by my8686 | 2016-09-26 10:47 | ヘビーな話は、謹んで | Trackback | Comments(0)