人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「トランプ政権始動」を読み解く

トランプ新大統領は20日、就任初日から激しく動いた。主要政策を発表し、米国益を最優先する「米国第一主義」を政権の外交・経済の主軸に据えた。
TPPの離脱表明や、オバマケアの撤廃に向けた大統領令に署名するなど、オバマ前政権が積み重ねた「レガシー」を次々と撤回した。





「トランプ政権始動」を読み解く_c0352790_10444669.jpg




「再び米国を偉大にする」という選挙スローガンを掲げてきたトランプ。あらためて「米国第一」を鮮明にした。

就任演説で「この日から『米国第一』だけになる。貿易、税金、移民、そして外交問題に関するすべての決定は、米国労働者や米国民の利益になるものにする」と宣言。
トランプには、これまでの米国は外国に対して寛大になりすぎ、貿易不均衡や雇用流出、犯罪増を招いたとの思いが強い。
演説では「米国での殺戮は、ここで、今すぐ終わりとなる」と表現した。




「トランプ政権始動」を読み解く_c0352790_10451807.jpg





就任式後にはホワイトハウスのホームページで、「米国第一のエネルギー計画」「米国第一の外交政策」など、外交や貿易など6項目の主要政策を発表。






「トランプ政権始動」を読み解く_c0352790_10452977.jpg






貿易政策では、米国の経済成長は「TPPからの離脱によって始まる」と主張。
NAFTAの再交渉を求める方針も示し、参加国のカナダとメキシコが交渉を拒めば、離脱する可能性も示唆した。





「トランプ政権始動」を読み解く_c0352790_10454691.jpg





外交でも「米国の国益と安全保障を最重視する」とした。オバマ前政権の「国際協調主義」から、「米国第一」の路線へと大きく方針転換させた。






「トランプ政権始動」を読み解く_c0352790_10460180.jpg




トランプ初日の動きで、もう一つの特徴は、オバマの政治的なレガシーの象徴を覆したことだ。






「トランプ政権始動」を読み解く_c0352790_10461496.jpg




6項目の政策では、オバマ政権が進めたTPPを事実上、破綻に追い込んだ。
エネルギー政策では、温室効果ガス削減策としてオバマ政権が掲げた火力発電所への排出規制を含む国内対策を撤廃させると明記。

さらには、オバマのレガシーの象徴とも言えるオバマケアの撤廃に向けた大統領令にも署名。
就任初日に、大統領令でオバマケアの見直しを打ち出したことで、オバマ路線の変更と行動力を示す狙いがあるとみられる。






「トランプ政権始動」を読み解く_c0352790_10463129.jpg





ただ、これまでの路線からの変革や、既存政治の打破などを派手に印象づけた一方で、代替案や具体策は示せていない。
オバマケアが導入されて以来、約2千万人が保険に加入できるようになったが、撤廃後にこうした加入者が保険を失う可能性がある。そうした人にどう手当てをするのか道筋は明確でない。

エネルギー政策でも昨年に発効した新たな国際枠組み「パリ協定」への対応も明らかにしなかった。





「トランプ政権始動」を読み解く_c0352790_10464672.jpg









☆☆☆やんジーのつぶやき
TPPからの離脱、NAFTA再交渉、徹底した保護主義的なトランプ政策では、グローバル経済に極めてマイナスの影響を及ぼすことは必至。
NAFTA再交渉ではなく、メキシコ・カナダの出方次第では「離脱する」とまで言ってのけたその「がさつ」さが今後どう日本に影響して行くのか。
米国離脱で関税が上がれば影響は計り知れまい。

今後、トランプ政権が保護主義的な政策を広げていけば、世界中で貿易の停滞を招きかねまい。
欧州でも、英国がEUから離脱を決めている。
日米が連携を強化し、世界の繁栄に一層力を尽くしていかねばならない状況が、まだトランプには見えていない。

























































































by my8686 | 2017-01-22 10:47 | メーク・イン・アメリカの行方 | Trackback | Comments(0)