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チャプリン没後40年

年の瀬もせまり、28日は御用納め。
早朝、自宅より直行で庄原にある協力工場に出向く。朝駆け夜駆け、仕事への熱意がそこに現れる。
訪れた工場の社長も目を丸くして、熱意を汲んでくれる。




それはさておき、チャプリン没後40年に知られざるエビソードのコラムが目にとまった。


あらためて、その内容を読み解いてみよう。

喜劇王チャールズ・チャプリンが日本を訪れたのは、軍部が影響力をじわじわと増していた1932年だった。
犬養毅首相と会う予定だったが、延期してもらい相撲見物に行った。




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まさにその日、首相官邸に将校たちが押し入り凶弾を放った。5・15事件である。






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チャプリンは後に、自分も狙われていたことを知る。

「アメリカの宝であり、資本家のお気に入りであるチャプリンを殺して、日米開戦にもち込もうとした」と後に将校が証言したのだ(大野裕之著『チャップリン暗殺』)。

軍部独裁へと進む激流に巻き込まれる寸前だった。喜劇王が没してから、きょうで40年。





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笑いでファシズムに立ち向かった「独裁者」を改めて見ると、現代に刺さる言葉がある。
チャプリン扮する床屋が、ひょんなことから独裁者になり代わり演説する場面だ。

「貪欲が人間の魂を毒して、世界中に憎しみのバリケードを築いてしまった」
「世の中のスピードは速くなったが、私たちは自分の穴に閉じこもるようになった」。





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しかし本当は、お互いに助け合いたいと思うのが人間ではないかという訴えである。

世界の垣根を低くするはずのグローバル化が進んだ。
しかし、それが今「私たち」と「あなたたち」を分けようとする力に転化していないか。
分断への志向に便乗する政治家たちが、多くの国で幅をきかせている。

独裁、戦争、機械化。




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時代を痛烈に皮肉りながら、人間という存在に最後まで信頼を置く。喜劇王の姿勢が光を失うことはない。






☆☆☆GGのつぶやき
学生時代、大学の文化祭でチャプリン映画の代表作を連続して観た記憶が甦る。
痛烈に皮肉ったあの時代も今の時代も、本質はなんら変わってはいない。









































































by my8686 | 2017-12-28 12:28 | 徒然なるままに | Trackback | Comments(0)