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「Ideation」を読み解く

久しぶりに晴れ間の見える日曜の朝。太陽の日差しが心地よい。



今日もフッサールを読み解いてみよう。


フッサールが説いた「Ideation」。
イデアチオン Ideation(理念視・理念看取)は、「本質直観」における意識のありかたである。




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中期のフッサールは、経験的なモノゴトに対置される本質と、それらの連関を純粋に記述することを現象学の根本的な課題とした。
それを可能にするのが「本質直観」である。






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本質直観は、モノゴトの普遍的な本質を直観的に把握する認識である。
本質直観という認識における意識の統握様式がイデアチオンである。






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イデアチオンによってモノゴトの個別的な要素は考慮されず、個体性に代えてむしろ普遍性が構成されることになる。






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イデアチオンによって個別的なもののうちに普遍的なものを直観的に把握し、その表象を反復しながら概念をめざす志向の同一性を確認することが可能になる。






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これは認識の可能性のための前提となる。

後期のフッサールは、主観的・相対的な生活世界を主題し、生活世界における経験により把握される類型的概念と、数学的自然科学によって把握される理念的概念との区別を強調する。






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そして、イデアチオンにもとづいて自然を精密に一義的に規定する自然科学の方法を批判的な意味合いをこめて「理念化 Idealisierung」と呼び、科学と生活世界の関係を考察した。





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理念化は「理念的」な対象をつくりだす「純粋な思惟」の働きである。






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☆☆☆GGのつぶやき
フッサールを段階的にその断片を読み解いてみる。
「知覚」とりわけ「見る」ことと「見られたもの」としての「形」――「見る」ことによる「エイドス」の認識。
この図式が「直観」という概念を介して横滑りし、「理性」による「本質」の認識という図式となる。
「見る → 知覚、直観 → イデアチオン・本質直観、理念化」。
リヒターの「二重化した仮象」が拡散されて行く。






















































































by my8686 | 2018-02-18 11:08 | フッサールを読み解く | Trackback | Comments(0)