2017年 05月 01日 ( 1 )

「伊藤若冲展」/相国寺承天閣美術館

いよいよGWに突入する。あいにく今日と明日は暦どうりの出勤となる。

今年のGWは、ワイフのリクエストで家のレイアウト変更に時間をさかれそうな気配濃厚。
大物の移動だけは早々と済ませ、ロードバイクで一汗流しつつスーパー銭湯三昧にあけくれるも一興か。

それはさておき、京都にある相国寺承天閣美術館で「伊藤若冲展」が開催されているという。




c0352790_17223304.jpg





あらためて、その内容をみてみよう。

生誕300年の去年、東京では長い行列ができた若冲。
信心深い彼は京都・相国寺の大典和尚と親しく交わり、禅の教えを乞うた。そのため、相国寺には若冲作品が多く残る。




c0352790_17225303.jpg




開催中の「伊藤若冲展」後期展示は酉年にちなんで若冲が特に愛した鶏を始め、鶴や鴨、叭々鳥などさまざまな鳥の豊かな表情を描いた作品を展示。
中でも初公開の《鸚鵡牡丹図》《岩上鷹図》が注目だという。




c0352790_17231789.jpg




鳥の他にも薄墨の間に白い線が浮き出る「筋目描き」が美しい《牡丹図 南海賛》などが初公開される。





c0352790_17233124.jpg




床の間など若冲の空間が見られる常設の重文《鹿苑寺大書院旧障壁画》も忘れずに見たい。





c0352790_17234358.jpg




さらに、若冲と相国寺との関係性を読み解いてみよう。



若冲の手になる鹿苑寺大書院襖絵全五十面のうち「葡萄小禽図」と「月夜芭蕉図」が、製作当時と同じ、床の間貼り付けの状態で常設展示されている。
この相国寺という寺なくしては、伊藤若冲という絵師の活躍はなかったと言われる。

鹿苑寺大書院襖絵は、若冲の知人であった相国寺僧・梅荘顕常が、鹿苑寺第七世住持入寺の記念として、当時四十四歳の若冲に書かせたもの。
ただこのときの若冲は、生家の家督を捨ててわずか四年目。画家としての公的なキャリアが皆無の男に、これほど大部の襖絵を依頼するのだから、梅荘顕常が若冲に寄せる信頼が、如何に大きかったかが知れる。

そして実際に承天閣美術館で「葡萄小禽図」と「月夜芭蕉図」の前に立ったとき、我々は梅荘顕常の慧眼とそれに全力で応じた若冲の筆力に、感嘆せずにはいられない。
自由奔放にしなう葡萄の蔓は、息を呑むほど美しい弧を描き、巨大な月は我々の前に澄み切った夜気を突如、現出させる。




c0352790_17240101.jpg




この作品を若冲の水墨画の最高傑作と考えることに異論はない。
さらに水墨画のみならず、若冲の彩色画の最高傑作たる「動植綵絵」三十幅もが、完成後、相国寺に奉献された事実を考え合わせると、この寺が如何に若冲の画業と不可分の存在であるかを、改めて考えずにはいられぬ。

明治期の廃仏毀釈の際、相国寺は「動植綵絵」を皇室に献上するのと引き換えに一万円を下賜され、それによって現在の寺地を守った。いわば相国寺なくしては若冲ありえず、若冲なくしては相国寺はありえない。
現在、我々が目にする相国寺の威容と鹿苑寺大書院襖絵は、両者の深い紐帯のシンボルとも言える存在といえよう。





DATA
京都市上京区今出川通烏丸東入ル
Tel. 075-241-0423
~5月21日 
10:00~17:00 会期中無休
一般¥800
www.shokoku-ji.jp









☆☆☆やんジーのつぶやき
長男の大阪転勤にともない関西方面へのドライブも増えてこよう。
大阪~京都へは、またじっくりと探訪してみたいものである。



























































































[PR]

by my8686 | 2017-05-01 17:24 | ぶらぶらアート観賞 | Trackback | Comments(0)