カテゴリ:ネパール残像( 19 )

ネパール残像「パシュパティナート」に弔う

2012年12月、カトマンズにあるシヴァ神を祭るネパール最大のヒンドゥー教寺院「パシュパティナート」を訪れた。
日曜の朝は、この時のことをもう一度回想してみよう。



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ネパールを第二の故郷と言っていた知人の遺灰を日本から携え、この川に流し弔う。



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シヴァが滞在したと言われるこの地。
1500年以上の昔から巡礼の地となっている。



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インド大陸四大シヴァ寺院の一つ。
ヒンドゥー教が国教であるネパールでは最高の聖なる地である。



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寺が面しているバグマティ川には、隣接した火葬台を複数備える火葬場がある。



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バグマティ川は、ヒンズーの聖地。
インドのバラーナシを流れるガンジス河に通ずる支流にあたるため、ここのガートで荼毘に付せば母なる大河ガンガーへと戻ってゆくと考えられている。





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遺灰をこの川に流すのがネパールのヒンズー教徒の願望である。
「ヒンドゥー」 の語源は、サンスクリットでインダス川を意味する sindhu が古代ペルシアで転訛したものだという。
インダス川対岸に住む人々の意味で用いられていたものがインドに逆輸入され定着したという。





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バグマティ川の中では火葬が行われている脇で身体を清める者もあれば、洗濯をする女の姿も見受けられる。
位の高いものほど上流の火葬台で焼かれる。




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バグマティ川に架かる橋上は、火葬の最高の見物ポイントである。
パシュパティナート寺院はヒンズー教徒以外は立ち入れない。ただし火葬場は入場料を払えば誰でも入れる。



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終日立ち込めるカトマンズの霧は火葬場の煙であるとさえ言われる。
魂が天上へ帰る場所にふさわしく、すぐそばの丘に登れば7000m級のアンナプルナをはじめとするヒマラヤ山脈がはるかに聳え立つ。




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☆☆☆やんジーのつぶやき
この聖地に佇むと無宗教の自分でさえヒンドゥーの教えが官能を疼きはじめる。
ヒンドゥー教が説いた解脱への三つの道。
知識(ジャニャーナ)の道、宗教的義務を遂行する行為(カルマ)の道、そして信愛(バクティ)。








































































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by my8686 | 2016-01-17 09:51 | ネパール残像 | Trackback | Comments(0)

ネパール残像「チトワン・プログラム」に興ず

正月4日目。月曜日ながら今日まで休日。
午前中の空白時間は、3年前に訪れたネパールチトワンでの記憶を辿ってみよう。


チトワン国立公園は、中央ネパール南部のナラヤニ県チトワン郡、マハーバーラタ山脈とチューリア丘陵の間に開けたタライ平原の一角に位置する。
ジャングルを保護する目的で設置された自然保護公園。
2006年の国王の権力停止にともない、旧名称ロイヤル・チトワン国立公園からロイヤルの文字が削除された。




朝には必ずといってよいほど朝靄が立ち込める。



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朝7:30スタートのカヌーイングとジャングルウォーキングに参加。




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公園内を流れるナラヤニ川をカヌーで移動。



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先住民のタルー族のほか、山地から移住したチュトリやタマン族などが住む村が平原に点在する。
四季を通じ水田、畑の農作物に覆われた色彩鮮やかな田園風景が広がり、平原の彼方にマナスルをはじめとするヒマラヤ山脈が遠望できる。


東西80㎞、南北23㎞に及ぶ広大な国立公園である。
このエリアは、開拓で急速に失われた豊かな自然を保護する目的で、1962年にネパール初の野生生物保護区になった。
1973年には初の国立公園に指定されている。
さらに1984年にはユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録され、タライ地方随一の観光地として注目を集めることになった。




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西はナラヤニ川、北のラプティ川、東はパルサ野生動物保護区が境界となっており、南部の一部はインドに国境を接している。


公園内には、絶滅寸前のインドサイ、ベンガルトラ、ヒョウなど哺乳類は約40種、ヌマワニ等の絶滅の恐れの高い動物や、コウノトリ、サギ、インコなどの野鳥が生息している。
また野鳥の種類は500種類以上で、世界一といわれてもいる。




象の背中に乗って水浴びに興ずるワイフ。



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なんともワイルドで贅沢な時間だ。



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日本では決して見せない楽しそうで好奇心いっぱいの表情である。



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このほかにゾウの背中に乗って見るジャングルサファリや、さらに広大な範囲を探索できるジープサファリ、ラフティング、カヌー、バードウォッチングなどのアクティビティを楽しむことができる。





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12:45スタートのジープジャングルドライブに参加。




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サファリが観光のメインだが、ベンガルタイガー、ヒョウなどに出会える確率は低い。
ただ、このネパールにしかいない一角サイには、時々出会える。
鹿や野生の孔雀などもジャングルで頻繁に見ることができる。




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タルー族の民家や生活ぶりは、きわめて素朴なもので一見の価値がある。
夜にはタルー族の素朴なダンスショーが見られる。




ハニーショッピングのあとは夕陽をながめながらのディナー。



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焼きそば風のホットプレート。
こいつがなかなかネパールウィスキー「シグネイチェー」に良くあう。











☆☆☆やんジーのつぶやき
広大なジャングル公園のなかで3日間のチトワンプログラムを堪能した。
まさに官能のおもむくまま自然と一体になれた貴重な体験だった。


















































































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by my8686 | 2016-01-04 12:00 | ネパール残像 | Trackback | Comments(0)

ネパール残像「ヘトウラ・アボカドホテル」に泊まりて・・・

正月2日目。
箱根駅伝を横目に約3年前に訪れたネパールの旅をもう一度ふりかえってみよう。


カトマンズからトリブバン・ハイウェイなら132キロの地点にある「ヘトウラ」。
ナラヤニ県、マクワンプル郡にある人口推計84,800人の町。




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今回は、カトマンズから山越えで約80キロの近道を通る。
まだ舗装はされていない。
途中、山頂からヒマラヤの山脈をみることができる。
訪れたのは11月末ながら、桜や菜の花が咲き乱れ日本の初春を思わせる日差しがあった。



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町は3本の川で囲まれ、西にラプティ川、北にサマリ川、そして南はカラ川が流れている。
ヘトウラはネパールでも重要な工業地帯。
この工業地帯の立地条件は二つの国道、テライ平原を東西に走るマヘンドラ・ハイウェイとトリブバン・ハイウェイである。




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この日宿泊したのは、「ORCHID RESORT MOTEL AVOCADO」。




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旧アボカド園。
ここのレストランで出されたスペシャルアボカドスープが最高にうまい。





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ネパールの正装であるダウル・スルワールをオーダーするため町の仕立屋に出向く。
採寸して仕立てを依頼。
「明日の朝までに頼む」と無理な注文に嬉しさを抑えつつ渋い顔で引き受けてくれた親父さん。





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アボカドホテルに宿泊する旅人たちのクルマ。





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旧型ロールスロイスから三菱USVまで。





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オフロードカーは、ここネパールでは高級車だ。





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市民の脚は、やはりバイク。
人だけでなく水、食料から家具、絨毯までも担いで移動してしまう。




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朝の定番メニューとなったハニートーストとガーリックスープ。
こいつがなかなかいける。

夕食のお気に入りメニューとなった焼き立てチキン・シーザー。
こいつがビールによくあう。





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☆☆☆やんジーのつぶやき
なんとも刺激的な旅だった。
心配した食事も以外にも口にあった。
土のにおいと乾いた風の心地よさが今も脳裏をよぎる。























































































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by my8686 | 2016-01-02 02:02 | ネパール残像 | Trackback | Comments(0)

ネパール残像「チトワン国立公園エレファントライド」に官能が騒ぐ

2012.11.29 
カトマンズからヘトウラを経由してチトワンに入る。


標高50m~200m程度のチトワン国立公園。
亜熱帯気候である。

先住民のタルー族のほか、山地から移住したチュトリやタマン族などが住む村が平原に点在する。
四季を通じ水田、畑の農作物に覆われた色彩鮮やかな田園風景が広がり、平原の彼方にマナスルをはじめとするヒマラヤ山脈が遠望できる。

東西80㎞、南北23㎞に及ぶ広大な国立公園のエリア。
開拓で急速に失われた豊かな自然を保護する目的で、1962年にネパール初の野生生物保護区に、1973年には初の国立公園に指定された。

さらに1984年にはユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録され、タライ地方随一の観光地として注目を集めることになった。

西はナラヤニ川、北のラプティ川、東はパルサ野生動物保護区が境界となっている。
南部の一部はインドに国境を接している。

公園内には、絶滅寸前のインドサイ、ベンガルトラ、ヒョウなど哺乳類は約40種、ヌマワニ等の絶滅の恐れの高い動物や、コウノトリ、サギ、インコなどの野鳥が生息している。
また野鳥の種類は500種類以上で、世界一といわれる。


朝には必ずといってよいほど朝靄が立ち込める。


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早朝、エレファントライドツアーに参加。
乗り場で待つ。


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朝霧のなか、十数頭の象の群れが集まってくる。



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象の背中に設けられた櫓に乗り込みスタート。
座る移置は、右前がベストポジションだ。


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川を渡ってジャングルへ向かう。



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乗ったのは、70歳になる象のやんジー。
のっそり、のっそりと歩く。


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鳥の鳴き声を聴きながらのライド。
ときおり鹿や黒豚、サイの夫婦、キジが現われる。



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朝霧に煙るジャングル。
朝陽に輝く小川がなんとも幻想的だ。



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☆☆☆やんジーのつぶやき
絶滅寸前のインドサイの夫婦に遭遇できたのはラッキーだった。
しかし、最後までベンガルトラは観ることができなかった。
秋になると思い出すネパールの旅。
休日の朝は、また残像を辿ってみよう。
















































































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by my8686 | 2015-10-18 10:26 | ネパール残像 | Trackback | Comments(0)

ネパール残像「サランコットの丘」で日の出を拝む

日曜の早朝。
3年前に訪れたサランコットの丘を振り返ってみよう。



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首都カトマンズの西約140km、ポカラのペワ湖の北部に位置する標高1592mの高地。



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2012年12月3日早朝。




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ネパールの主要な観光地のひとつであるポカラのペワ湖の北部、湖とポカラノの町を見下ろす高台にある。




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アンナプルナ、マチャプチャレ(6993m)などヒマラヤ展望のできる観光地として知られる。




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日の出のヒマラヤの美しさは筆舌に尽くしがたい。



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「常楽我浄」





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弾指 刹那 六徳 虚空
清浄 阿頼耶 阿摩羅
涅槃寂静




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☆☆☆やんジーのつぶやき
ナマス (namas) + テ (te)















































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by my8686 | 2015-06-14 08:06 | ネパール残像 | Trackback | Comments(0)

ネパール残像「ヨーガ」に沈思瞑想

物議を呼んだザハ・ハディド・アーキテクツデザインの新国立競技場。

文科省が、2020年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場の計画を見直す方針を明らかにした。
目玉だった可動式屋根の設置を大会後まで先延ばしし、陸上トラックにせり出す形の可動式のスタンド1万5千席を、仮設に変えるという。

工期と建設費の見積もりの甘さが、修正を招いた原因だ。
昨今の資材費、人件費の高騰を考えれば、総工費1625億円が実情にあわないのは想像がついたはずだ。

計画に反対する建築家から見通しの甘さを指摘されていたのに、文科省傘下の独立行政法人、日本スポーツ振興センター(JSC)は放置してきた。
その責任は重い。

総工費、そして後利用の維持費はどれほどかかるのか。
バラ色の未来図を描き、五輪の後は「負の遺産」になる悲劇は避けたい。
長期的な構想を考えて、工期がもっと必要となれば、ラグビーは別の場所に変えることも選択肢に含むべきだろう。

競技場の改築費にはすでにスポーツくじの売り上げの5%が充てられ、さらに10%にする法改正が検討されている。
文科省はJSCが運用するスポーツ振興基金を取り崩し、政府出資の半分にあたる125億円を充てる。

スポーツの振興に使うべきお金が、ハコモノに消えるのは場当たり的に過ぎる。
巨額の税金が投入されるナショナルスタジアムに、国民の合意、共感は欠かせない。

今回のずさんな顛末を猛省し、改めて開かれた議論を深めるべきだ。
(2015.05.22 朝日新聞社説より)

異議なし。


それはさておき、ヒンドゥー教の修行としてヨーガが挙げられる。


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ヨーガは、心身の鍛錬によって肉体を制御し、精神を統一して人生究極の目的である「解脱」に至ろうとする伝統的宗教的行方のひとつである。
ヨーガの特徴のひとつである結跏趺坐するスタイルはインダス文明の印章にも刻まれており、かなり早い時期から実施されていたと考えられる。



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ヨーガの経典には5世紀の『ヨーガ・スートラ』があり、沈思瞑想による修行は日本の仏教の「禅」につながっている。



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『ヨーガ・スートラ』(瑜伽経、ゆがきょう、とも)はインド哲学の1派であるヨーガ学派の根本経典。
成立は2-4世紀頃。パタンジャリによって編纂されたとされる。



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『スートラ』は『糸』の意味であり、糸のようにパタンジャリが説いた短い言葉を連ねたものである。



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「ヨーガとは心の働きを抑制することである」の定義から始まり、三昧に至るまでの具体的方法としての8階梯と、その背景にある思想が述べられる。



■8階梯のヨーガ

アシュタンガヨーガとも。(アシュト=8、アンガ=枝・手足)


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ヤマ:禁戒 - やってはいけないことを守る。暴力をふるわない・嘘をつかない・盗みをしない・貪らない・貞潔


ニヤマ:勧戒 - すすめられるべき道徳。清浄・足るを知る・苦行・学誦・神霊への帰入

アーサナ:座法 - 正しい姿勢をとる。

プラーナーヤーマ:調息 - 呼吸法でプラーナ(気)を取り入れる。

プラティヤーハーラ:制感 - 外側に向けていた感覚を内側に向け、内的感覚を養う。

ダーラナー:凝念 - 意識を対象に集中させる。

ディヤーナ(ディヤーン):観想(静慮) - 意識が対象から流出し、拡大する。「禅」はこの音写。

サマーディ:三昧 - 意識が対象と一体化する。


また身体を鍛錬するヨーガは、13世紀に始まる「ハタ・ヨーガ」と呼ばれる流派であり、現在日本で行われている「ヨーガ教室」等もこの流派に入る。



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☆☆☆やんジーのつぶやき
乗馬の基本は、正しい姿勢をとることからだった。
基軸がぶれないこと。
余分な力を抜く。
人馬一体となる内的感覚を養うこと。
86とて同じこと。正しいドライヴィング姿勢をとること。
シートとステアリンク゛の中心線を揃えることから拘った設計意図に、そのクルマづくりの本気をみた。
 






































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by my8686 | 2015-05-22 08:06 | ネパール残像 | Trackback | Comments(0)

ネパール残像「女神ガンガーに対する崇拝の姿」に美しさを見た

今国会初の党首討論で際立ったのは、安全保障に関する質問の本質をはぐらかす安倍首相の不誠実な答弁だった。

与党は安全保障関連法案の審議入りを急ぎ、夏までに成立させる方針だ。
だが、首相が通り一遍の答弁を繰り返すばかりでは、安保政策の歴史的転換への国民の不安は募るばかりだ。

徹底審議によって問題点を明らかにする国会の責務は、ますます重くなったと言える。

首相の答弁は、これまで記者会見などで述べてきた見解をなぞったものだ。
官僚が用意した想定問答の範囲内なのだろう。
紛争の現場では想定外の事態は当然起きるのに、そうしたリスクを考慮して答弁していてはとても審議は乗り切れないと考えているように見える。

維新・松野氏は、いまの国会にこだわらず、何回かの国会にまたがる慎重審議を求めた。
当然の要求である。

国民の理解を得ることなしに一連の法案を通すことは絶対にできない。
時間をかけた誠実な審議は欠かせない。
(2015.05.21朝日新聞社説より抜粋)

今の政治に求めることは、やはり国民に対する真の誠実さであろう。
70年前のあの広島・長崎の惨劇を二度とくりかえすな。





それはさておき、ヒンドゥー教では河川崇拝が顕著であり、水を使った沐浴の儀式が重要視されている。






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特にガンジス川(ガンガー)は川の水そのものがシヴァ神の身体を伝って流れ出て来た聖水とされる。






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川自体も女神ガンガーであるため「母なる川ガンジス」として河川崇拝の中心となっている。






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ガンジス川添いには沐浴場(ガート)が設けられた聖地が点在する。






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ヒンドゥー教徒は、沐浴場に設けられた石の階段を下りて川の水に頭までつかって罪を清め、あるいは水を飲む。






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善をなすものは善生をうけ、悪をなすものは悪生をうくべし。
浄行によって浄たるべく。






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汚れたる行によって、汚れをうくべし善人は天国に至って妙楽をうくれども、悪人は奈落に到って諸の苦患をうく。
死後、霊魂は秤にかけられ、善悪の業をはかられ、それに応じて賞罰せられる。『百道梵書』









☆☆☆やんジーのつぶやき
聖地とされる河川。
女神ガンガーに対する崇拝の姿は美しい。
ネパールのドライバーは、河川を渡る時、必ず十字をきり祈る。
その敬虔な姿は、やはり美しい。















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by my8686 | 2015-05-21 08:06 | ネパール残像 | Trackback | Comments(0)

ネパール残像「巡礼の聖地」に思いをはせる

南シナ海の緊張が高まっている。
スプラトリー(南沙)諸島で中国が岩礁の埋め立てを急速に進め、人工島に3千メートル級の滑走路が輪郭を現している。

北京を訪問したケリー米国務長官が懸念を表明。王毅(ワンイー)外相は「完全に中国の主権の範囲内のことだ」と反発した。
ベトナムやフィリピンなども領有権を主張しており、地域の不安定要因になりつつある。

この問題に日本はどう対応するのか。安全保障法制をめぐる国会審議でも、焦点のひとつとなるのは間違いない。

中谷防衛相は民放のテレビ番組で「南沙もホルムズ(海峡)もシーレーンという共通性がある。シーレーンは生命線。死活的な状況が起きうる」と述べ、南シナ海で存立危機事態に発展する可能性を示唆した。

しかし、進んで軍事衝突を起こそうという国はない。南シナ海の問題もあくまで平和的に解決しなければならない。

抑止力を振りかざす前に「法の支配」を浸透させる外交努力を最優先すべきだ。東シナ海では不測の事態を回避するための「日中海上連絡メカニズム」の早期運用をめざしているが、こうした危機管理のシステムづくりこそ急ぐべきだろう。

万が一にも軍事衝突にいたれば、日中両国は壊滅的な打撃を被る。その現実感を欠いた安保論議は危うい。
(2015.05.20 朝日新聞 社説より抜粋)

万が一、軍事衝突が勃発した後の責任は、いったい誰がとれるというのか。苦渋の歴史だけはくりかえすな。






それはさておき、巡礼についてみてみよう。


巡礼とは、聖地を巡るという宗教的行為のことを指す。
キリスト教やイスラム教に見られる一つの聖地を訪れる直線型と、インドや東洋で見られる複数の聖地を巡る回国型に分類する人がいる。






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同じような意味の言葉に巡拝がある。
「巡礼」は宗教色が強く、「巡拝」はどちらかと言えば観光や娯楽の意味合いが強いとされるが、明確な区別はない。




あらためて、4大巡礼地をみてみよう。


■プリー


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インド東部、ベンガル湾沿いに位置するヴィシュヌ神の町。
州都のブヴァネーシュヴァルから南60kmにあり、ベンガル湾を臨む町である。
ジャガンナートを祀るジャガンナート寺院が有名である。









■バドリーナート・ケーダールナート



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北インドにある。
シーク教の最も重要な聖地の一つ。
ヘームクンドとインド全土を守護する四大神領の一つである太陽神である「ナラヤン」を祀るバドリナートがある。
日常生活を離れ聖なる空間に自らの魂を開放し、神々と触れ合う巡礼の地。
ヒマラヤの南北に座する聖地は神に身を捧げる者たちが集うパワースポット。









■ドワールカー(ドワーラカー)



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インド西部にある。
ドワールカーの名称はマハーバーラタに登場するドヴァーラカーに基づいている。
200年頃、ドワールカーディーシュ寺院が建設される。
574年、マイトラカ朝の刻文に初めてドワールカーの名が紹介される。
1857年、ドワールカーはインド大反乱の際に反乱軍に占領されたが、1859年にヴァドーダラー藩王国軍などにより再占領された。









■ラーメーシュワラム



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南インドにある。
この地は、古代インドの叙事詩『ラーマーヤナ』において、ラーマ王子(ヴィシュヌ神の化身とされる)がラーヴァナにさらわれた妻シーターを助けにランカー島へ渡る際に橋をかけた場所、とされている。

14世紀初頭、ハルジー朝の遠征軍を率いていた武将マリク・カーフールがラーメーシュワラムにまで到達し、彼は遠征における勝利と君主アラー・ウッディーン・ハルジーを称えるため、モスクを建てたという。
1520年までには、ヴィジャヤナガル王国の支配下となり、その後はマドゥライ・ナーヤカ朝、カルナータカ太守などに支配が移り、1795年に最終的にイギリス東インド会社の支配下となった。
1994年より、ラーメーシュワラムには基礎自治体 (Municipality) が置かれている。









☆☆☆やんジーのつぶやき
日常生活を離れ聖なる空間に自らの魂を開放し、神々と触れ合う巡礼の地への旅もまたよし。
















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by my8686 | 2015-05-20 05:20 | ネパール残像 | Trackback | Comments(0)

ネパール残像「ヴェーダ聖典の世界観」に触れてみよう

米海兵隊の新型輸送機MV22オスプレイが17日、米ハワイ州・オアフ島で訓練中に着陸に失敗し、乗組員1人が死亡し、21人が病院に搬送された。事故を起こしたMV22と同機種が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備され、陸上自衛隊は佐賀空港に配備を検討している。
安全性を不安視する議論が起きるのは必至で、陸自の配備計画に影響が出る可能性もあるという。

おととい那覇市で3万5千人(主催者発表)が集まった県民大会では、オスプレイへの反発が出ていた。横田基地の地元でもオスプレイ反対の集会が開かれ、参加者が「沖縄と思いはひとつ」と訴えた。

こうした基地周辺住民の不安を日本政府は真剣に受けとめ、その解消に努める責任がある。安全保障上の重要性を盾に等閑視しているとすれば、考え違いもはなはだしい。国民が二の次であってはならない。
(2015.05.19朝日新聞社説より)






それはさておき、ヴェーダ聖典をみてみよう。

ヴェーダはインドで最古の聖典類である。
最も古い『リグ・ヴェーダ』は紀元前1,200年から1,000年頃にインド北西部のパンジャブ地方でアーリヤ人によって成立したと考えられている。





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ヴェーダの内容は下記のように分類されるが、狭義にはサンヒターのみを指す。








サンヒター(本集)



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『リグ・ヴェーダ』(賛歌)


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『サーマ・ヴェーダ』(歌詠)


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『ヤジュル・ヴェーダ』(祭詞)



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『アタルヴァ・ヴェーダ』(呪詞)



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ブラーフマナ(祭儀書)



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アーラニヤカ(森林書)



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ウパニシャッド(奥義書)



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ヴェーダには多数の神が登場するが、その中で重要なのは雷神インドラ(日本では帝釈天)、アグニ(火の神)、ヴァルナであった。

現在では前述のヴィシュヌ神等に押されて影が薄い。
ヴェーダの宗教がバラモン教と呼ばれる。






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『リグ・ヴェーダ』に登場する神々は、各々が独立した個性を有しているわけではなく、属性や事績を共有することが多い。
また後のヒンドゥー教で見られる人格神的な形態を取らず、神像や恒久的な寺院建造物の存在も確たる証拠は見つかっていない。







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バラモン教の祭祀は具体的な目的に対して行われ、バラモンが規定に則って空き地を清め、そこに目的に応じた特定の神を招き、供物や犠牲を祭壇の火炉に捧げる「供犠」が主体であった。

現在のヒンドゥー哲学の基本となる「因果応報」「霊魂不滅」「輪廻転生」などの諸観念の淵源は、ウパニシャッドが完成した頃まで遡れる。






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ウパニシャッドは紀元前800 - 500年頃にガンジス川流域で作られたインド古代哲学の総称である。
なおヴェーダに登場するヴィシュヴァカルマン神(造物や工巧の神)は、現在でも物造りの神様として、インドの各工場で祀られている。

現在この神の祭りは毎年9月17日に行われている。
















☆☆☆やんジーのつぶやき
「因果応報」「霊魂不滅」「輪廻転生」。
ネパールから戻ってあらためて感動したことは、やはりヒンドゥー哲学の奥深さを知ったことであろう。
それ以来、その宇宙的世界観に瞠目している。






























































































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by my8686 | 2015-05-19 08:06 | ネパール残像 | Trackback | Comments(0)

ネパール残像「不二一元論とバクティー」について読み解いてみよう

橋下徹大阪市長(大阪維新の会代表)が掲げた「大阪都構想」の是非を問う住民投票が17日に行われ、1万741票差で反対が多数となった。
都構想は廃案となり、大阪市は政令指定市として存続する。

橋下氏は同日夜の記者会見で政界引退の意向を表明。安倍政権がめざす憲法改正への戦略も含め、今後の国政の動きに大きな影響を与えそうだという。
当日有権者数は210万4076人で、投票率は66・83%だった。

憲法改正に前向きな橋下氏の看板政策が住民投票で否定されたことは、政権にとっても大きな誤算。維新の党がより一層、野党色を強めるとみられ、後半国会の最大の焦点である安全保障関連法案の審議で厳しい局面もありそうだ。

安倍晋三首相がめざす憲法改正への影響も大きい。来夏の参院選後に改憲を発議するには、衆参各院で「3分の2」以上の賛成が必要で、維新の協力は不可欠。橋下氏が退くことで維新の党勢自体が衰える可能性もあり、首相は戦略の練り直しを迫られそうだという。









それはさておき、ヒンドゥー教の「不二一元論とバクティー」についてみてみよう。


ヴェーダーンタ学派の思想の中で最も有名なものに不二一元論がある。





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これは、精神的実在であるブラフマン(梵)またはアートマン(我)以外に実在する物は無い。
言い換えれば「今目の前にある世界は幻影に過ぎない」という思想。






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この思想を突き詰めてゆくと、シャンカラ(700年 - 750年頃)の説くように「ブラフマンは人格や属性を持たないもの」となり、無神論的一元論に達する。







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この教義は現在でもヒンドゥー教の正統派としてインドの5箇所の僧院で代々「シャンカラ師」の名を継承する学匠によって不二一元論の法灯が維持され続けている。






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5世紀〜10世紀の南インドでは「至高の神への絶対的帰依」、「自己犠牲をいとわない神への奉仕」を信仰の柱とするバクティと呼ばれる信仰形態が顕在化し始めた。





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このバクティに関して、12世紀から13世紀にかけてヴェーダーンタ学派の学匠達によって「ヴィシュヌ神」を崇拝する信仰が理論化された。






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バクティーは一般庶民の信仰形態として現在まで広く行われている。






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不二一元論とバクティは正反対とも言える形態だが、現在のヒンドゥー教の中では問題なく同居している。





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☆☆☆やんジーのつぶやき
今、目の前にある世界は幻影に過ぎない。
「至高の神への絶対的帰依」なる境地に到達するのはいつの日か。





























































































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by my8686 | 2015-05-18 08:06 | ネパール残像 | Trackback | Comments(0)