カテゴリ:たかが映画、されど映画( 24 )

映画「ダブルフェイス 秘めた女」

毎週金曜日は、シニア割でDVDをレンタルする。シニア割旧作1枚半額+旧作1枚無料サービス期間の最終日。

久しぶりにフランス映画を選んだ。2009年製作のサスペンスドラマ「ダブルフェイス 秘めた女」。



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お目当ては、モニカ・ベルッチである。“イタリアの宝石”と称される美人女優。



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ソフィー・マルソーとの競演サスペンスドラマ。


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幼少時の交通事故が原因で8歳より前の記憶がない女性作家ジャンヌ。



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夫や子どもたちに囲まれて幸せに暮らしていたが、ある日、自分の周囲に違和感を覚えはじめる。



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やがて家族が突然別人に見えたり、さらに自分自身の姿までもが見知らぬ女性に変貌するようになり……。




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次第に心身の異常を伴うようになった彼女には、家族の顔が別人に見え始める。



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そしてついに、ジャンヌ自身の顔が見たこともない女性に変貌していた…。



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監督・脚本は「8人の女たち」の脚本を手がけたマリナ・ド・バン。









☆☆☆やんジーのつぶやき
心身の異常性をサスペンスタッチで繊細に映像化した作品である。
学生時代によく観たヨーロッパ映画の残像が脳裏をよぎった。





















































































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by my8686 | 2017-06-25 14:14 | たかが映画、されど映画 | Trackback | Comments(0)

映画「メッセ―ジ」を読み解く

エイミー・アダムス主演『ブレードランナー 2049』の監督も務める奇才ドゥニ・ヴィルヌーヴがメガホンをとる『メッセージ』。

巨大な“謎の飛行体”が話題となっている。その内部に初潜入するシーンの本編映像が解禁となった。



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あらためて、その内容を読み解いてみよう。



突如、世界12都市に降り立った巨大な球体型飛行体。




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米軍に雇われた言語学者のルイーズ(エイミー・アダムス)は、謎の知的生命体と意志の疎通をはかるため、“彼ら”が人類に<何>を伝えようとしているのかを物理学者イアン(ジェレミー・レナー)らとともに探っていくが――。

“映像化不可能”といわれた傑作SF短編小説を、ヴィルヌーヴ監督が独創的な映像美と世界観で表現した本作。


巨大飛行体から受け取った美しくも哀しいメッセージと、“娘を亡くした母”ルイーズの切なすぎる決断に、すでに公開された世界各国で称賛が続出。



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今回解禁となったのは、そんな“世界絶賛の感動作”とは信じ難いようなビジュアルの飛行体に、ルイーズたちが初潜入する瞬間の本編映像。

冒頭は“彼ら”との対面におびえるルイーズの不安な表情が映し出され、飛行体にゆっくりと近づく様子からは静かな緊張感が伝わってくる。

そして、ついに“飛行体の内部”へ進んでいくのだが、驚きなのはその潜入の仕方。工事現場で見かけるようなリフトに乗り込み、奇妙な四角いトンネルに向かって上昇していくのだ。飛行体の内部に入ると、その先からは重力がなくなり、人は“側面”に立ちながら天に向かって歩き出すことに。異彩を放つ飛行体の存在感と、摩訶不思議な現象には思わず圧倒されてしまう。



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このシーンは、実際にセットを制作して撮影されていたという。
監督は、「ルイーズたち人類が“彼ら”と接触するためのツールは、現実社会にある技術を使わせたかったんだ」と語り、観客たちに共感を呼ぶ工夫があると明かしている。

そんな監督のこだわりに、ジェレミー・レナーは「僕らはリフトに乗り、約10mも昇って巨大なトンネルに入っていった。こんなリアルな環境があったからこそ、その不思議な体験を肌で感じられたんだ」と明かし、役者たちの演技にも影響を与えてくれたと語る。




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さらに、主演のエイミーは「この映画で起こったことは、もしかすると私たちの世界で明日、起こることかもしれない。世界がどう反応するのかを描いているのよ」と語り、非現実的な題材でありながらリアリティが追求されていることに言及した。

こうしてルイーズたちは飛行体の中へ入っていき、先に待ち受ける“彼ら”との初対面を果たす。そして、“彼ら”と対話を繰り返すことで、ルイーズは“美しくも哀しいメッセージ”の真相にたどり着く。




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監督は、「“彼ら”は心を開いているルイーズに言語を解読する鍵を垣間見せ、彼女は間違いを何度も重ねながらその言語に迫っていく。実はその間違いの1つからドラマが生まれるんだ」とも語り、ラストに繋がるキーワードも明かしている。

飛行体の内部で待ち受ける驚きの展開は、まさにこの映像から始まっていく。









☆☆☆やんジーのつぶやき
少年時代に観た映画「猿の惑星」の衝撃的ラストシーンが今も残像として残る。
優れたSF映画は、欠かさず観て行きたいものである。



























































































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by my8686 | 2017-05-13 16:15 | たかが映画、されど映画 | Trackback | Comments(0)

映画「ムーンライト」のバリー・ジェンキンス監督インタビューを読み解く

黒人の少年が貧困や同性愛に揺れ動きながら成長していく姿を描いた映画「ムーンライト」で、今年の米アカデミー賞作品賞を受賞したバリー・ジェンキンス監督が新聞社のインタビューに応じた。

排外主義的な政策を打ち出すトランプ政権下の米国の行方や、芸術家と政治との関係などについて聞いた。




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あらためて、その内容について読み解いてみよう。



――リダ州マイアミの貧しい地域での日常生活を、淡々と描いた意図は何だったのでしょうか。


「あの地域で育つとはどういうことか、本当の生活を描きたかった。日常生活に大事件はほとんど起きない。ただ、心の中では崖から転がり落ちるように感じる経験は誰しもある。人の心の奥底にいつも渦巻いている感情の変化を、見る人がたどれるような物語を作りたいと思った」



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 ――昨年、アカデミー賞は白人ばかりがノミネートされて批判を浴びましたが、受賞との関係を感じますか。


「批判の反動として受賞したとは思っていない。批判は、映画業界や作品の多様性のなさに対するものでもあった。将来、偏見なしに作品を作ったり、見たりすることができる日が来れば、素晴らしいことだ」




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 ――トランプ政権下で米国は排外的になり、人種や宗教の多様性が失われるとの懸念もあります。これをどう感じますか。

 
「もし、『大統領=米国』なら、そう言えるだろう。しかし、就任式の後に起きた女性たちのデモなど様々な抗議活動を見れば、多様性が損なわれることに反発する米国の人々の意思は非常に強いものであることが分かる。大統領はたった一人の人間でしかないが、米国は約3億人が暮らす国だ。人々の意思が最後は勝つと思っている」




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 ――今のような時代に、映画の役割はどのようなものだと考えますか。


「真実を伝えること。私にとっての真実が絶対的なものだとは言えないが、自分が見たり感じたりすることに対して正直であるようにするだけだ。この映画を見たある男の子がツイッターで『両親とこの映画を見に行き、自分がゲイであることを伝えた』と書いていた。自分に正直であることで、多くの人に訴えかける作品がで

きる。真実を伝え続けることしかない」




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 ――俳優や監督らが映画界から政治的な発言をすることをどう思いますか。


「何か感じることがあるのなら声を上げるべきだ。芸術とは本質的に政治的なもの。芸術家が純粋に芸術家だけであることはあり得ない。我々はその前に一人の人間であり、他の多くの人々と同じように、この世の中で暮らしていかなければならないわけだから」





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☆☆☆やんジーのつぶやき
「たかが映画、されど映画」である。
映画が先生だった青春時代、登場人物たちの生き様を通して学んだことは多い。
時代に抗うことしか知らなかった学生時代。
希望を削がれ、落胆や挫折や絶望しか感じられなかった苦い過去。
そんな時にそっと寄り添って励ましてくれたのも「映画」であった。









































































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by my8686 | 2017-04-03 11:39 | たかが映画、されど映画 | Trackback | Comments(0)

「映画監督鈴木清順死去」を読み解く

「けんかえれじい」「ツィゴイネルワイゼン」など個性的な美学に貫かれた作品で知られる映画監督の鈴木清順氏が13日午後7時32分、慢性閉塞性肺疾患のため、東京都内の病院で死去した。享年93歳。




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謹んで哀悼の意を表し、鈴木清順監督の足跡を読み解いてみよう。


東京生まれ。学徒出陣で応召。復員後の48年、旧制弘前高校を卒業し、松竹に入社。54年、製作を再開した日活に移籍する。
赤木圭一郎や和田浩治、宍戸錠ら人気男優を起用した娯楽アクション映画の中で、大胆な色遣いや斬新なアングルなどの映像美を見せた。





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「けんかえれじい」(66年)では、高橋英樹を主演にケンカに明け暮れる旧制中学生の青春を、痛快かつユーモラスに描いた。





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翌年の「殺しの烙印」を巡り、当時の社長から「わけが分からない」と言われ、日活との契約が解除される。
これに反対する映画人が「鈴木清順問題共闘会議」を設立し、裁判に発展。77年の「悲愁物語」まで映画が撮れない時期が続いた。





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1968年、シネクラブが企画していた「鈴木清順作品三十七本連続上映会」へのフィルム貸出を日活が拒否したことに端を発し、鈴木は日活から解雇された。両者の争いとなり、川喜多和子などが「鈴木清順問題共闘会議」を結成して鈴木を支援し、1971年12月に和解した。





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1980年(昭和55年)には内田百間の「サラサーテの盤」を原作とした「ツィゴイネルワイゼン」を完成させ、新方式のテント興行で上映した。
十年間の鬱屈を全て晴らすように、一切妥協しないという創作態度で挑んだこの作品は、キネマ旬報ベストワン(これが初のベストテン入賞でもある)、芸術選奨文部大臣賞、日本アカデミー賞最優秀賞作品賞及び監督賞を獲得。

ベルリン国際映画祭に出品されるや、国外の映画関係者に激賞され、ベルリン国際映画祭審査員特別賞を受賞する快挙を成し遂げ、国内外で高く評価された。またこの受賞を機に清順が世界的に知られるきっかけとなった。






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続く翌年の「陽炎座」もキネマ旬報ベストテン3位に入賞するが、以降、作品発表間隔が大きく開くようになり、この両年に大きく盛り上がった再評価ブームは維持できなかった。






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1984年(昭和59年)、「カポネ大いに泣く」で一般劇場映画に復帰。
また、1985年(昭和60年)に公開されたルパンシリーズの劇場映画第3作『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』では監督を務めた。






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1986年(昭和61年)「鈴木清順全映画」が刊行され、今まで清順を知らなかった人にまで話題を呼ぶ。
1990年(平成2年)「夢二」で「ツィゴイネルワイゼン」「陽炎座」と続く大正三部作が完成。





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その後、しばらく監督業から遠ざかるが、2001年(平成13年)に10年ぶりに再びメガホンを取った「ピストルオペラ」はヴェネツィア国際映画祭で「偉大なる巨匠に捧げるオマージュの盾」を受賞し、清順の作品が特別上映されるなど話題を呼んだ。

この間1997年に47年間連れ添った妻と死別。
2004年ごろ、48歳年下の女性と再婚。

2005年(平成17年)には構想20年の大作「オペレッタ狸御殿」を監督、カンヌ国際映画祭で栄誉上映特別招待作品として招待された。





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また山羊ひげの洒脱な風貌で、俳優としても「ムー一族」「美少女仮面ポワトリン」「みちしるべ」「ひまわり」などのテレビドラマや、「ヒポクラテスたち」「不夜城」などの映画にも出演している。

2006年(平成18年)に第24回川喜多賞受賞。










☆☆☆やんジーのつぶやき
今思えば不思議だが、ヨーロッパ映画に夢中になっていた学生時代には、あえて避けてきた感のある鈴木清順作品。
その悍ましさと芝居じみた演技が、今では懐かしい清順流映画の記憶となった。
大正三部作「夢二」「ツィゴイネルワイゼン」「陽炎座」は、あらためて見直してみたいと思った。























































































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by my8686 | 2017-02-23 14:24 | たかが映画、されど映画 | Trackback | Comments(0)

映画「スノーデン」の論評を読み解いてみよう

土曜休日の朝。快晴の空に太陽がまぶしい。今日は、晴れ間のあるあいだの午後一からXバイクランを楽しもう。
雨の予報の明日は、映画「スノーデン」を観に行く予定にしている。


ということで、映画ジャーナリスト林瑞絵女史の気になる映画評論を読み解いてみよう。



2013年、29歳の元米政府機関職員エドワード・スノーデンは、国の諜報活動を全世界に向け暴露。情報漏洩の罪で今も亡命中の身の上だ。




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「プラトーン」「JFK」で知られる米国の巨匠オリバー・ストーン監督は、ロシアに潜伏中の本人に9度にわたり面会に成功。生の情報を糧に、渦中にいる青年の伝記映画を撮り上げた。





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スノーデン(ジョセフ・ゴードン・レヴィット)は、ひとり大国に立ち向かう勇ましき反逆者のイメージとはほど遠い。
恋人との関係に一喜一憂する、シャイで色白なメガネ男子だ。





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情報機関で働く愛国者の彼が目にするのは、クリックひとつで人権を蹂躙できる監視システム。
対象は一般市民や、日本を含む同盟国まで及ぶ。沸き立つ祖国への不信感。彼は自己流のラジカルな方法で、もう一度世界を信じる道を選ぶ。





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機密データの持ち出しと受け渡しから亡命に向けた脱出に至るまで、サスペンスフルな展開の数々に息を呑む。
堂に入ったハリウッド仕込みの演出だが、ヨーロッパ映画の顔も持つ異色作。





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米大手スタジオは軒並み協力を拒否。出資の大半はドイツとフランスで、撮影地はほぼミュンヘン。
監視社会と全体主義が地続きである恐怖を、ナチスの台頭で十分味わわされた国が積極的に協力しているのは偶然ではないだろう。





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世界はテロ対策を免罪符に監視強化を推し進める。だがそれは我々が本当に望む未来へと導くものなのか。

本作は人間ドラマと政治スリラーを融合させた娯楽作として間口を広げながら、全ての現代人が立ち止まって考えるべき深刻な問題の本質を直視させる。





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偉大な反骨の監督だから企画を実現させられたが、この絶妙なバランスの演出は貴重だ。映画として今見られることの自由と幸運を噛み締め鑑賞したい。





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☆☆☆やんジーのつぶやき
生の情報を糧に撮り上げたドキュメントタッチの映画。
オリバー・ストーン監督の敏腕さが際立つ。
明日は、ぜひともじっくりと堪能したい。










































































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by my8686 | 2017-02-04 10:50 | たかが映画、されど映画 | Trackback | Comments(0)

映画「ミス・シェパードをお手本に」を観る

三連休の中日は、あいにくの雨模様ながら、早朝から映画館に出向く。
作品は「ミス・シェパードをお手本に」というイギリスの名女優マギー・スミスが、16年間にわたり主演してきた舞台劇の映画版。





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特に観たい映画というわけではなく、たまの三連休にワイフと一緒に映画のあと酔心でランチをとりたかったというわけである。
その気にさせたのは、昨日バッグの中味を整理していて、誕生祝の祝金が手つかずのまま出てきたからである。

何をお手本にしろというのか、映画からは強いメッセージ性はうかがい知れないのだが・・・。


あたらためて、その内容をふりかえってみよう。



「ハリー・ポッター」シリーズでおなじみのイギリスの名女優マギー・スミスが、16年間にわたり主演してきた舞台劇の映画化。
スミス扮する風変わりなホームレスの老女と劇作家の奇妙な絆を描いたドラマ。





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北ロンドン、カムデンの通りに止まっている黄色いオンボロの車で暮らすミス・シェパード。





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近所に引っ越してきた劇作家のベネットは、路上駐車をとがめられているミス・シェパードに声をかけ、親切心から自宅の駐車場に招き入れる。






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それから15年、ミス・シェパードはベネットの家の駐車場に居座り続け、ベネットは、高飛車で突飛な行動をとるミス・シェパードに時折、頭を抱えながらも、なぜかフランス語に堪能で、音楽にも造詣の深い彼女に惹かれていく。





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脚本を手がけた劇作家アラン・ベネットの実体験に基づく物語で、舞台版に続きスミスがミス・シェパードに扮し、ベネット役をロイヤル・シェイクスピア・カンパニーなど舞台で活躍するアレックス・ジェニングスが演じている。






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さらに、イギリス文化をこよなく愛し、その背後にある歴史や精神性を読み解くことをライフワークとしている牛津厚信氏の評論にも目をむけてみよう。

シェパードとのやりとりを通じて、老い、信仰、コミュニティ、人生についての機微を軽やかに浮かび上がらせようとする。
また舞台となるカムデン・タウンの魅力も避けがたい。
付近住民が口ではあれこれ言いながら、実は心のどこかでバアサマを気にかけているのも、様々な要素を吸収して伝統を築いてきたこの街らしい特色といえよう。





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結局、ミス・シェパードとの交流は15年も続く。癇癪玉のような彼女の性格は歳月を経ても相変わらず。
だが、そこに発露する演技はますます深みを帯び、一つ一つの身のこなしやセリフまわしに、時に少女のような可愛らしさ、必死に神に祈る敬虔さ、いつまでも失われない気高さがひしひしと。





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その神々しさを前に思わず頭を垂れそうになってしまうほどだ。これぞ至宝マギーのさりげなくも奥深い神業。
爽やかな余韻のラストも相まって、まさに私たちの観たかった彼女の魅力が詰まった新たな代表作である。








☆☆☆やんジーのつぶやき
ある時は魔法使いの先生、またある時は近代社会を生きる老貴族。
持ち前のギョロッとした目、機知に富んだ個性で様々なアイコンを演じてきたマギー・スミス。
まさに英国の至宝とも呼ぶべき存在だという、そのあまりにも匂い立つようなリアリティさが、ある意味凄いと感じる映画である。






















































































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by my8686 | 2017-01-08 21:08 | たかが映画、されど映画 | Trackback | Comments(0)

映画「MILES AHEAD/マイルス・デイヴィス 空白の5年間」予告を読む

12/23天皇誕生日ながら、振替休日出勤する。電話もなく雑務に時間をとられることもなく制作に集中できた一日であった。
そして、今日から曰くつきのあの映画が封切りされる。

映画「MILES AHEAD/マイルス・デイヴィス 空白の5年間」である。




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あらためて、その予告記事を見てみよう。


ジャズの帝王マイルス・デイヴィス。
1940年代にデビューしたマイルスは、1991年に亡くなるその一ヶ月前まで音楽活動を続け、しかも常に第一線で活動をしていた。





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しかしそのマイルスの50年近い音楽歴のうち、1970年代後半の5年間だけは公式ライブを一切行っていない。
本作はその“空白の”時期のマイルスを、フィクションを交えて描いた作品。





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1975年、持病や過去の手術の影響でマイルスの体調は極度に悪化し、マイルスはデビュー以来、初めてといっていい長期の休みに入る。
しかしその休みはいつのまにか終わりが見えなくなる。

一時は“廃人”とまで言われたその時期のマイルスだが、いったいなぜ音楽を止めていたのか、そんな疑問に対するひとつの回答がこの作品だ。

「ホテル・ルワンダ」でアカデミー主演男優賞にノミネートされ、近年は「アベンジャーズ」シリーズでも活躍するドン・チードルの初監督作品。




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ジャズ界の帝王マイルス・デイビスに実際に起こった出来事からインスピレーションを受けたチードルが、共同脚本、製作、自身の主演でマイルスの活動休止期間にスポットを当てる。

1970年代後半の5年間、ミュージックシーンから完全に姿を消したマイルス・デイビスは、慢性の腰痛に悩まされ、ドラッグや鎮痛剤の影響から、自宅で1人すさんだ生活を送っていた。

そんなマイルスのもとに音楽レポーター、デイブ・ブレイデンが強引におしかけてきた。





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それから2日間、2人は盗まれたマイルスの最新曲のテープを取り戻すため思わぬ追跡劇に巻き込まれる。
チードルがマイルスを演じ、レポーターのブレイデン役をユアン・マクレガーが演じる。





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ライブシーンではマイルスとの共演経験もあるハービー・ハンコック、ウェイン・ショーターをはじめとする一線級のミュージシャンも登場する。





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☆☆☆やんジーのつぶやき
生まれて初めて最初に官能を揺さぶられたJAZZがマイルスの「ジャックジョンソン」だった。
マイルスがジャズの帝王として君臨した昭和のあの時代。
今では懐かしい思いでの昭和となってしまった。
この映画も全国随時上映されていくのだが、中国地方では岡山にあるシネマ・クレール丸の内のみ1カ所となる。
来春1月14日からの上映には、是非とも愛車86を駆って観に行きたい。







































































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by my8686 | 2016-12-23 17:51 | たかが映画、されど映画 | Trackback | Comments(0)

雨の日曜日には映画「インフェルノ」をみて

昨日の午前中は、8本の冬タイヤへの交換をすませ、午後から定例のXロードバイクラン&サウナスパ&露天ジャグジー&水風呂を愉しむ。
腰と脹脛内側に筋肉疲労を感じるようになってしまった。週一のXバイクランだけでは、確かに運動不足は否めない。


それはさておき、本日日曜日の午後から、久しぶりに映画を夫婦割で観る予定にしている。

作品は、「インフェルノ」。
封切りからしばらく時間がたつ作品ながら、今観たい映画というと、この作品ぐらいしか嗜好の官能が騒がない。

ダン・ブラウン原作の世界的ヒット作「ダ・ヴィンチ・コード」「天使と悪魔」に続き、トム・ハンクスが三度、ハーバード大学教授の ロバート・ラングドンに扮したシリーズ第3弾である。





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ネタバレしない程度にあらすじを見てみよう。

ハーバード大学の宗教象徴学者ラングドン教授は、数日分の記憶を失った状態で、フィレンツェの病院で目を覚ます。
謎の襲撃者に狙われたラングドンは、美しい女医シエナ・ブルックスに助けられて病院を脱出。





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何者かから追われる身となったラングドンとシエナは、生物学者ゾブリストが人類増加問題の解決策として恐ろしい伝染病を世界に広めようとしていることを知る。
そしてゾブリストが詩人ダンテの叙事詩「神曲」の「地獄篇」になぞらえて計画を実行していることに気づき、阻止するべく奔走するが……。






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ロン・ハワード監督と主演のハンクスが続投するほか、ラングドンと共に謎を追う女医シエナ役を「博士と彼女のセオリー」のフェリシティ・ジョーンズが演じる。






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さらに、映画評論家尾崎一男氏の解説にも目をむけてみよう。

■原作とは異なる展開で、映画としての価値を示すシリーズ第3弾!

古典芸術に隠された暗号を読み解き、背後にうごめく巨大な陰謀に挑む「知のインディ・ジョーンズ」ことロバート・ラングドン。
人気作家ダン・ブラウンが生んだこの現代的なヒーローが、トム・ハンクスという名優の身を借りて実像となり、映画に根づいて早10年。本作はその三弾目となる期待の一本だ。






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原作に敬意を払い、謎解きに重点を置いた「ダ・ヴィンチ・コード」(06)を受け、次作「天使と悪魔」(09)では一転してアクションを主体とし、緩急の調べなく物語をヒートアップさせていった同シリーズだが、今回はそんなスノッブな知性主義にも、またイッキ駆けなハリウッドアクションの様式にも片寄ることなく、芸術トリビアと身の緊まるような興奮を分量よく配合。






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原作とは舌触りを異にした、ロン・ハワード監督の「ラングドン教授もの」として完成を得ている。

人類の半分を一掃する死のウィルスを解き放ち、人口過剰の問題を解決しようとする生化学者ゾブリスト(ベン・フォスター)。
自らの死をもって終末のカウントダウンを始めたこの人物は、ダンテの叙事詩「神曲」に描かれた地獄篇(インフェルノ)にその手口を封入する。







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そんなバイオテロリストの策略を防ぐため、ラングドンに人類の未来が委ねられる。
地獄篇を図像化したボッティチェッリの「地獄の見取り図」や、ダンテのデスマスクの裏に記された暗号を手がかりに、フィレンツェ、ヴェネツィア、イスタンブールと舞台は世界各地へと移行していく。






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デヴィッド・コープの脚本は長大にして情報量の多い原作を合理的に調理しているが、後半の展開を独自にアレンジし、映画はベストセラーとして既知されたストーリーの裏をかく。

特にラングドンと行動を共にする医師シエナ(フェリシティ・ジョーンズ)の扱いは、原作を読んだ者もそうでない者も驚きをもって迎えるだろう。
劇中ではダンテとベアトリーチェの悲恋をさらりと持ち出し、こうした独自展開への布石を敷いているところがなんとも憎い。






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またゾブリストのキャラクターも、死人が全てを意のままに操る「犬神家の一族」(76)や「機動警察パトレイバー the Movie」(89)あたりを彷彿とさせる「実体のない敵対者」としてジワジワとラングドンを追い込む。こうした不気味さを肥大化させているあたりは、小説よりも映画版のアドバンテージが高い。






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個人的に予習は奨励しない主義だが、本作に関しては原作にあたったうえで劇場へ足を運ぶと、味わいも大きく異なってくるという。









☆☆☆やんジーのつぶやき
この手の映画は、原作をあたることで二度味わうことのできる妙味のある作品だという。スノッブな知性主義&ハリウッドアクション様式&芸術トリビアをバランス良く編み込んだ映画を堪能しよう。















































































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by my8686 | 2016-12-04 12:04 | たかが映画、されど映画 | Trackback | Comments(0)

映画「シン・ゴジラ」の謎に遭遇

三連休初日は、夕刻久しぶりに夫婦で映画館に行く。お目当ては、庵野秀明総監督作品「シン・ゴジラ」。





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庵野秀明は、自分の母校を早々と中退してアニメ界で一躍注目された鬼才。そのことをつい最近見たDVD「アオイホノオ」で知った。代表作は、社会現象を引き起こした『新世紀エヴァンゲリオン』だというのだが、まだ観ていない。





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爆発などのエフェクトやメカの描写が群を抜いており、特に庵野の描く爆発は「庵野爆発」と言う通称が出来るほど爽快感のある爆発だという。また爆発した後の破片が異常に細かく、キラキラ輝くのも特徴。

彼の超絶技巧で凄いのが、「王立宇宙軍オネアミスの翼」のラストシーン。振動でロケット表面の氷が剥がれ落ちていくそのシーンは、破片一つ一つに番号を振った上で物に当たって更に割れるものまで全てセル9枚重ねを駆使して描き込むという言いようのないシーン。たった3秒間で200枚を優に超える枚数のセルを使ったという鬼才ならではの仕事ぶりだ。





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それはさておき、映画「シン・ゴジラ」について少し振り返ってみよう。



映画『シン・ゴジラ』には、さまざまな謎がちりばめられている。




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①牧教授

牧教授という人物の正体は一体何者で、彼は何が目的だったのか?何をしたのか? まるで映画の中では解明されないまま、謎として終わっている。さまざまな考察が語られて興味つきない。





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②折鶴

折鶴について、広島平和記念公園の「原爆の子の像」のモデルとなった少女が、広島原爆で被爆し亡くなる前までの間、病状を回復したいと願い折り紙で鶴を千羽折ったという非常に有名なエピソードがある。クルーザーに置かれた折鶴がこのエピソードを指すものであれば、折鶴は牧教授のなんとしても妻の病状を回復させたかった願望の強さ、そしてそれが出来なかった事での絶望の強さ、そしてそれによる恨みの強さを意味していると考えられる。





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③詩集本「春と修羅」

「春と修羅」は、宮沢賢治の制作した口語詩集本。70編もの多様な詩から成る詩集のため、この詩集本全体が何を意味しているかは一括りに出来ない。このため素直に題名の”修羅”を指すものだとして考えると「牧教授は妻の病状を回復させられず、その怒りや苦しさから修羅道に堕ち、政府へ恨みを晴らすこととした」とも考えられる。

さて、この「折鶴」×「春と修羅」の2つのヒントから、牧教授は妻の病状を治せなかった無念の強さから、修羅道に堕ちたと仮説すると、その上で”修羅道”の名に恥じない、牧教授の最悪の復讐計画が「シン・ゴジラ」を誕生させたという解釈もなりたつ。




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しかし、世界を破壊して新しい世界を構築するという「破壊と創造」説だけでは、宮沢賢治の詩集本「春と修羅」の挿入意図との整合性がとれない。宮沢賢治は、最愛の妹を亡くした絶望から「世界全体が幸福にならないうちには個人の幸福はありえない」といった独自の幸福論を持っていた人物。

牧教授は、「世界平和は何か?」と考えた結果、シンゴジラに着目し、シンゴジラは抑止力になるというよりは、いずれ戦争(核戦争)を助勢し、放射能を世界にばら撒く結果を作りかねないと考えたのではないか。そして世界を平和に導くためには、米国のシンゴジラを利用した陰謀計画を世間に向けて暴き、かつシンゴジラの持つ放射能無効化の力を妻のような放射能被害にあった人達のために有効活用しようとした。そこで、ゴジラと人間を交ぜたら、その力を有効活用できる新たな存在が出来るのではないかと導き出した。





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ゴジラを第4形態にまで進化させたことで得られる驚異的な生命力&放射能無効化の力、そしてこれに人間の持つ”知”の力が加われば、その莫大な力を正しく有効活用できるまさしくシン(神)のような生命体が誕生するのではないかと。牧教授は妻を失ったショックでやはりどこか精神が壊れており、このようなマッドサイエンティスト的な発想に行き着いたとも推測できる。





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庵野監督が手がける「エヴァンゲリオン」シリーズでも、生命と知(知恵)が交わると”神”になるというテーマがあるという。
『シン・ゴジラ』、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』とタイトルを被せている点からも、同じような神の概念、神への進化の概念として扱っているという推論もなりたつ。





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☆☆☆やんジーのつぶやき
尻尾から第5形態が湧き出て終わった、映画『シン・ゴジラ』のラストシーン。
あの後どうなるのか、さまざまな考察がうまれているのも、この映画のおもしろさであろう。
久しぶりに映画を話題にワイフと議論できた夜であった。































































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by my8686 | 2016-09-17 22:22 | たかが映画、されど映画 | Trackback | Comments(0)

正月映画は、やはり「007スペクター」

正月3日目、次男を送るついでにランチをともに近場の中華料理店へ。
そのあと、おめあての映画「007スペクター」を夫婦割で観る。
上映は、午後4時から字幕版。





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あらためて、その内容を振り返ってみよう。


ダニエル・クレイグが4度目のジェームズ・ボンド役を演じる「007」シリーズ第24作。
監督は、前作「007 スカイフォール」と同じサム・メンデス。
シリアスな演出が重厚感あるボンド映画に仕上がっていて自分好みの映画だ。
共演陣もレイフ・ファインズ、ベン・ウィショー、ナオミ・ハリスらも続投。




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新たなキャストとして、ボンドガールとなるモニカ・ベルッチ&レア・セドゥー。





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「SHERLOCK シャーロック」のアンドリュー・スコット。
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のデビッド・バウティスタ。
そしてオスカー俳優のクリストフ・ワルツらが参加。





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「スカイフォール」で焼け残った写真を受け取ったボンドは、そこに隠された謎を追って単身メキシコ、ローマと渡っていく。
その過程で悪名高い犯罪者の美しい未亡人ルキア・スキアラと出会ったボンドは、悪の組織スペクターの存在を突き止める……。





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さらに、シーン別にふりかえってみよう。




SCENE1 メキシコシティ
祝祭日「死者の日」ににぎわうメキシコシティ。
ジェームス・ボンド(クレイグ)は向いのビルにライフルの照準を合わせる。
その男はスタジアムの爆発テロを企てていた。先代Mの遺言に従い、標的を葬るー。



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SCENE2 ローマ
メキシコでの行動でMI6に停職を命じられるも、ボンドはこれを無視し、Q(ウィショー)研究所から拝借したアストン・マーティンDB10でローマに赴く。
そこで美しき未亡人ルチア(ベルッチ)に出会う。
命がけで近づいたボンドに惹かれ、”ぺイル・キング”に関する組織の会議の場所を伝える。
ボンドはそこに乗り込み、組織の首領オーベルハウザー(ヴァルツ)と遭遇。そこで新事実が発覚するー。




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SCENE3 オーストリア
ローマ市内での壮絶なカーチェイス後、ボンドは知り得た情報を持ち込み、オーストリアのアルタウッセへ。
心療内科医マドレーヌ(セドゥ)が勤めるアルプスの病院へ向かう。
その頃、東京で開かれていた国際会議では、各国の諜報機関を統合する情報システム”ナインアイズ”の設立が討議されていた。
そしてボンドは一連の事件にスペクターが関与していることを判明するー。




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SCENE4 モロッコ
Mr.ホワイトの言葉の謎を解き、目的の場所がモロッコのタンジールであることを突き止めた。
ボンドは砂漠に建つスペクターの根拠地である施設で、自分自身の衝撃の過去を知ることになる。




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☆☆☆やんジーのつぶやき
007映画といえば、やはり中学生の時に観た『007は殺しの番号』が鮮烈だった。
テレンス・ヤング監督の『007』シリーズ映画化第1作。
ボンド役を演じるショーン・コネリーを羨望のまなざしで見入った。
そして、ウルスラ・アンドレス演ずるハニー・ライダーの白いビキニ姿に若い官能が沸騰してしまったものだ。
あの海から上がってくるシーンのセクシーさに鼻血が抜けそうになったのは言うまでもない。
なんとも若く激しき血の騒ぎを覚えた映画だった。









































































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by my8686 | 2016-01-03 00:07 | たかが映画、されど映画 | Trackback | Comments(0)