カテゴリ:挑発する建築&空間( 222 )

Hiroshi Nakamura &NAPの「Optical Glass House」を読み解く

徳島県の「Kamikatz Public House」の設計で注目した建築家の仕事をみてみよう。



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1999年から2002年の間、隈研吾建築都市設計事務所に入所していたことでも頷ける、独特の作風である。尾道にあるリボンチャペルも彼の仕事だったと後で知る。





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そして、気になっていた広島市の中心部に建つ個人住宅。





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周囲には高層ビルが建ち並び、前面の道路には車やなじみの路面電車が行き交っている。
プライバシーと静寂のために、道路側に前庭と光学ガラスのファサードが設けられ、ただならぬ気配のする住宅である。





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室内からはどこの部屋にいても庭を眺めることができ、その向こうでは、通りを行き交う電車や車やビルが音のない滲んだ風景として生活を彩っている。





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東からの陽光はガラスの屈折によって美しい光紋様を床や壁に描き、水盤型トップライトは雨の水紋をエントランスの床に描いている。





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木漏れ日が床に踊り、金属をスパッタリングした超軽量カーテンは、建物前後の2つの内庭の温度差によって風が起こっていることを教えてくれる。




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都心であっても一日の光や街の変化、季節の移り変わりを感じながら暮らすことのできる住宅である。





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約6000個のガラスの塊(50mm×235mm×50mm)をファサードに用いたのは、単位面積あたりの質量が大きく遮音効果があることと同時に、都市の風景を遮断せずにクリアで開放的な庭を作るためだという。

そのため、光学ガラスの原料であるホウケイ酸ガラスを主体とした透明度の高いガラスを、キャスト(鋳込み)法にて製作している。

この工程はガラス内の残留応力の除去のための緩やかな除冷と、厳しい寸法精度を要するため、制作は困難を極めたという。

ファサードは、幅8.6m高さ8.6mで大面積のため、奥行きわずか50mmのガラスでは到底自立しない。
そのためファサード頂部の梁から暖簾のように吊ることにした。



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まず梁に74本のステンレスのボルトを吊し、そこに地震力を負担する水平部材をガラス一つ置きに固定。水平部材は40mm×4mmステンレスのフラットバーで、厚さ50mmのガラスブロック内部に収まるようにガラスブロックを掘りこんで、フラットバーにかぶせている。





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その結果、目地幅をシール施工の最小寸法である6mmにすることが可能になり、軽やかで滝のような透明感のあるファサードを実現したという。








☆☆☆GGのつぶやき
光学ガラスでつくるファサードの発想が良い。
都市の気配を遮断せず開放感を生み出した工法に驚愕する。
強風時の揺れや破損による交換のためのメンテナンス方法も気になるところだが・・・。





















































































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by my8686 | 2017-10-13 17:47 | 挑発する建築&空間 | Trackback | Comments(0)

「RISE & WIN Brewing Co. BBQ & General Store」を読み解く

三連休中日の日曜日。
ほったらかしにしていた旧自宅の庭木を伐採した。俄かに購入した電動のこぎりが結構役に立つ。
切り倒した小枝や幹の後始末に、終日格闘する。
自然界にできたものは自然に返してやりたいのだが、今では不法投棄になってしまうご時勢である。


それはさておき、徳島県上勝町に誕生した気になる店を覗いてみよう。
マイクロ・ブリュワリー「RISE & WIN Brewing Co. BBQ & General Store 」という店。



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徳島県上勝町は、ゼロ・ウェイスト宣言をした町、葉っぱビジネスで有名になった町である。




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マイクロ・ブリュワリー(クラフトビールの醸造所)、テイスティング・スタンド、BBQ ガーデン、量り売りのジェネラルストアから構成されるこの施設は、プロデュース&プロジェクトマネジメントをTRANSITが手がけ、建築設計を中村拓志&NAP建築設計事務所が行なった。





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中村拓志&NAP建築設計事務所は、隈研吾の事務所から独立し、「ランバン ブテイック(銀座)」「Dancing trees,Singing birds-(目黒)」などを手がけた人気建築家の中村拓志とそのNAP建築設計事務所である。




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あらためて、その内容を読み解いてみよう。



マイクロ・ブリュワリーは、廃棄される前の上勝特産の柑橘のゆこうの皮をつかったクラフトビールを繰り返し使えるリターナブル・ボトルで飲めるブリュワリーである。



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人口約1700人の上勝町は美しい景観を守りながら自立的で持続的な循環型社会を目指して「ゼロ・ウェイスト運動」を推進している。





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ゴミ焼却所を持たず、ゴミを34分別することで再資源化を8割達成するなど、全国や海外からも視察に来るほど注目を集めている地域である。





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高い山と深い谷の隙間に展開する棚田に現れたこの施設は、これからの上勝町を象徴するような場所になるように作られている。




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町内産の杉板の端材をリユースし、柿渋など自然由来の塗装を施した外壁。





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町内の廃材となった建具を再利用しパッチワークのように組み込まれた高さ8.1mのファサード。





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上勝町が真剣に取り組む「リサイクル」「リデュース」「リユース」の3R 推進の情熱を各界のクリエイティブチームの協力の元、ついに完成した。
また、今後、上勝町では、「持続可能な社会と我々の行動責任」というテーマに、町の文化やゼロ・ウェイストの理念を結びつけた新プロジェクトも検討されている。




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楽しい、嬉しい、美味しいことからまず、理解してもらう。
ゴミをどうするかではなく、ゴミをどう出さないか。





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物を愛して、クリエイティブに使っていく。
おいしいビールとBBQを味わい、美しい棚田の景色を見ながらゴミについて考えるきっかけにしていければ嬉しいという。



正式名称 : RISE & WIN Brewing Co. BBQ & General Store
住所 : 〒771-4501 徳島県勝浦郡上勝町大字正木平間237-2 
営業時間 :  土日祝10:00-21:00 / 平日11:00-21:00
定休日 :   不定休
公式サイト : http://kamikatz.jp

PRODUCE & PROJECT MANAGEMENT : TRANSIT GENERAL OFFICE 中村 貞裕 / 岡田 光
ARCHITECT : Hiroshi Nakamura & NAP Co.,Ltd./中村拓志
GRAPHIC DESIGN : DIAGRAM/鈴木直之
BREWING DIRCTION : Ryan Jones
FURNITURE : WRAP建築設計事務所/今瀬健太
BBQ TOOL : 株式会社釜浅商店/熊澤大介
CONSTRUCTION : 株式会社大創
BUSINESS OPERATION : SPEC Bio Laboratory inc.
SPECIAL THANKS : 藤巻 幸夫







☆☆☆GGのつぶやき
ラフな店づくりがいい。
気持ちが楽に楽しくなる気配がいい。
昔、アメリカのTVドラマで見た西部劇に出てくるような店づくりがいい。
それにしても、人気建築家の中村拓志とそのNAP建築設計事務所の仕事がいい。
今度あらためて、彼等の仕事を読み解いてみたいと思った。











































































































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by my8686 | 2017-10-08 22:22 | 挑発する建築&空間 | Trackback | Comments(0)

「parkERsのワークス」を読み解く

民進党の前原代表が事実上の解党を決断し、党勢低迷から抜け出せない自らを捨て、勢いづく小池新党「希望の党」に託す奇策に出た。
政局がどう動いて行くか。お手並み拝見といこう。


それはさておき、「parkERs」という人の感覚を呼び起こすデザイン集団の仕事を読み解いてみよう。

「parkERs」は、空間設計のプロと植物のプロがそれぞれのデザインと専門性を持ち寄り、人々の日常に豊かさと、公園のようなやすらぎやここちよさを提供している。

「日常に公園のここちよさを。」

そんな理念のもと活動している「parkERs」の様々な実験や新商品、こだわりの植物を採用したオフィスである。




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013年にAoyama Flower Marketの姉妹ブランドとして立ち上がった「parkERs」が、一事業部として独立してオフィスを移転拡張。




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メンバーで意見を出し合いながら作ったオフィスはまさに「parkERs」の実験場であり、アイディアの生まれる場でもある。働きながらショールームとしても活用している。





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■「花とグリーンとともに暮らせるマンションへ。」

即日完売という大好評を得たというイニシア江古田のマンション本体共有部の空間デザインである。



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エントランスには室内グリーンや内と外をシームレスにつなぐ空間、季節の花の一輪挿しで人々の生活を豊かなものにする工夫が多く取り入れられている。

コラボレーション特典として住民には毎月1回旬の花が無料で届くプレミアム生花サービスやフラワーレッスンを無料で開催しているという。




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花屋ならではのサービスも満載である。




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■花と緑に囲まれた心豊かな「時間」と「空間」

Aoyama Flower Market TEA HOUSE 南青山本店
コンセプトは「温室」。




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空間いっぱいに広がるグリーンと、自然の中に咲いているようにレイアウトした花が、都会の喧騒を忘れさせてくれる。




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「花と緑に囲まれた心豊かな空間で、ハーブティーを飲みながら、ゆったりとした時間を楽しんでいただきたい。花や緑の素晴らしさを体感していただきたい。」

そんな都会の喧騒を忘れさせる空間を作り出すため、花の生産者のビニールハウスをモチーフにデザインを開始。





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半円形のフレームは緑で覆われ、畝のように配置されたテーブルには旬の花をアレンジ。
これらは自動で給水される仕組みとなっており、この水の流れを利用して音による安らぎ効果を演出している。





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五感に訴えかけるこれらの演出や仕組みも「parkERs」のプロデュースによるものである。








☆☆☆GGのつぶやき
この夏、蒲刈でワイフが「名産天然レモン」の鉢を買って帰った。
我愛車を停める脇の庭角にゴルフボール大の可愛らしい檸檬の実をつけていた。
毎朝、微笑ましく眺めていたが、今朝みると蜜柑大に大きく育っていた。
好物のレモンサワーにして食する愉しみがまたひとつ増えたと、微笑む朝である。






































































































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by my8686 | 2017-09-29 16:02 | 挑発する建築&空間 | Trackback | Comments(0)

隈研吾「浄土宗 一行院 開山400周年記念 千日谷淨苑プロジェクト」を読み解く

衆院解散直前になって小池百合子東京都知事の新党「希望の党」と、民進党の合流構想が急浮上した。
安倍政権に対抗する一点で結集できれば、衆院選の構図が一変する可能性を秘める。だが、新党への身売りにも近い合流構想には民進党内から強い反発が出ており、四分五裂となる可能性すらある。

魑魅魍魎の政界再編成劇。日本がやっと蠢いてきた。



それはさておき、明治神宮外苑の豊かな緑に癒される東京信濃町の地に、納骨堂「千日谷淨苑」が開苑された。
隈研吾とのコラボレーションで生まれた 開山400周年記念 千日谷淨苑プロジェクトである。



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あらためて、その内容をみてみよう。


神宮の杜に寄り添い、ご供養の未来を創造するため、浄土宗永固山「一行院」が開山400周年の節目に、新たな神宮の杜のシンボルとなる寺院を目指したものである。

今後、100年の安心・安全な寺院をとの想いと、日本文化の象徴の一つとなることを望み、和の大家と呼ばれる隈研吾に夢を託したという。




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2020年に向け、変貌しつつある東京。

なかでも新国立競技場を擁する明治神宮外苑は、都心に位置しながらも都会の喧噪と切り離された緑豊かなスポーツと癒しの地である。

この神宮の杜に寄り添う信濃町に「千日谷淨苑」は誕生し、先祖を供養する「墓」は、現代まで脈々と受け継がれてきた日本の歴史・文化といえよう。浄土宗永固山一行院は、日本の伝統文化を伝承しつつ、時代に沿った新しい癒しの空間を世に残すべく「千日谷淨苑」を企画。

今後、未来に亘り人々の想いや優しさを残すための、新しい墓のかたちを求めたという。




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さらに、隈研吾のコンセプトを読み解いてみよう。

和の風情を印象づけるアルミの丸瓦と豊かな陰影を生む大和張りのファサード、建築と自然をつなぐ勾配屋根がつくるメリハリのある外観デザインとした。




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エントランスホールでは、外部と連続する大和張りの壁と天井、ヒューマンスケールな和紙の重ね貼りがお迎えする。
ロビー・受付は、上質な和紙と杉板の壁に包まれた静謐な空間をめざしたという。





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参拝フロアは、温かみと奥行きを生む杉の竪羽目板スクリーン、水墨で染め上げた左官壁がつくるフォーマルな空間とした。自然素材を活かした落ち着きのある参拝フロアとなっている。




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参拝ブースの墓石は、ミニマルなデザインとシャープなディテールにより、黒御影石の存在感を引き出した。




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和の伝統と自然素材を現代に昇華させた新しい墓苑の姿とした。





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☆☆☆GGのつぶやき
仏との触れあう神聖なる場である。
人の死と向き合い、人の死を通じて仏心と触れ合う、尊い時間でもある。
外部と連続する素材選択とヒューマンスケールな和紙の重ね貼りという新たな試みに官能が疼く。
水墨で染め上げた左官壁にも官能の蠢きと鎮まりが同次元でクロスするのである。



































































































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by my8686 | 2017-09-28 13:41 | 挑発する建築&空間 | Trackback | Comments(0)

隈研吾設計「COEDA HOUSE」を読み解く

東京都議選で既成政党を打ち負かした小池百合子・東京都知事が国政進出に踏み出した。
課題山積の都政との両立を危ぶむ声を振り切っての決断に、自民、公明両党からは批判の声が上がる。

小池都知事は25日の会見で、「大義なき解散総選挙」と安倍晋三首相を批判。
この日示した「希望の政策」でも、「原発ゼロ」「アベノミクスに代わる成長戦略」などを掲げ、政権との違いを打ち出している。

「国政に乗り込んでいく。見てのお楽しみ」とは威勢がよい。

お言葉どうり、お手並み拝見といこう。



それはさておき、秋晴れの火曜日は、隈研吾設計によるカフェ「COEDA HOUSE(コエダハウス)」を読み解いてみよう。


今月、熱海市のホテルニューアカオが運営する同市上多賀の植物庭園「アカオハーブ&ローズガーデン」でオープンした。



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あらためて、その内容をみてみよう。


コエダハウスは木造平屋で82平方メートル。66万平方メートルの庭園内で太平洋を一望できる海抜150メートルの高台に建てられた。

床の中央部分から樹齢800年のアラスカヒノキで造られた8センチ角の木材を49層、計1500本積み上げ、天井まで逆三角形状にせり上がる一本の幹を表現した。




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柱は極力減らし、強度を高めるために炭素繊維のワイヤを張り巡らせるなど最先端の工法を盛り込んだ。そのヒノキの積み上げ方は、緻密な計算をもとに全部が少しずつ違っているという。

名称は「小枝が集まった木の下に人々が集う場所」との意味が込められている。

「一見、柱がないように見える。日本の木造建築の技術を世界の最先端技術でより洗練させた」という。

「小さな枝を組み合わせ、大きな木のような建築をつくりたいと考えた。8cm角のヒノキを積み上げ、一本の大きな幹をつくり、建築を支える構造とした。」

「外装にはガラスを用い、鏡でつくられた家具とともに、ローズガーデンに溶け込むようなデザイン。ローズガーデンと建築が出会い、自然と共鳴した空間が生まれる」とコメントしている。





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高台に白い屋根がぽっかり浮かんでいるようにも見えるのは、建物の四方がすべて強化ガラスで囲まれ、透明感あるデザインとなっている。




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おすすめは、海に面したカウンター席。
気候の良い時期にはガラス全体が大きく開放され、心地よい潮風を直接感じられる特等席。このカフェと調和するようにデザインされたテーブルと椅子の優しさも相まって、心も身体も癒されそうである。




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オープンを記念し、昨年のパティシエ世界大会で三位に輝いた富山県氷見市出身の藤井氏が伊豆地方の果実を使って創作したバウムクーヘンやタルトを発売する。





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店内のカフェではドリンクのほか、園内で人気のバラのアイスクリーム、そしてCOEDA HOUSE限定の「熱海タルトフロマージュ」を販売。

「熱海タルトフロマージュ」は、熱海の名産品であるミカン科の果実、橙を使ったチーズのタルト。チーズクリームの中にほんのりと感じる酸味とサクサクのタルト生地を、片手でパクリといただくスタイルだという。




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店内で購入したフードやドリンクは、座席はもちろん、テラスに座ってみたり、周囲を散策しながら食べられるように工夫されている。

また、テイクアウト限定だが、伊豆のみかん畑で育ったみかんの花から採取された「みかんハチミツ」を使ったバウムクーヘン「COEDA KUCHEN」も販売される。




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熱海は温暖な地域なので秋でも温かく、園内にも秋バラやダリア、ハーブは紫色のアメジストセージや赤いパイナップルセージなどが、彩り豊かに咲く。

またCOEDA HOUSEの周りには、1月になると桜と菜の花が開花するそうで、ひと足早い春がどんな風景に変わるのか楽しみでもある








☆☆☆GGのつぶやき
熱海の海を眺めながらの一服。
旨いコーヒーと限定品「熱海タルトフロマージュ」なぞ嗜むもまたよし。
デートで訪れたならば、彼女にはバラのアイスクリームがお似合いだろう。













































































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by my8686 | 2017-09-26 14:47 | 挑発する建築&空間 | Trackback | Comments(0)

隈研吾監修「碧海信用金庫御園支店」を読み解く

秋分の昨日は、生憎の曇り。太陽の出ない休日は、テンションがさがり気味である。
午後から予定していたロードバイクランも今日に変更。

秋晴れとなった本日。気持ちの良い日曜となった。



それはさておき、隈研吾監修による「碧海信用金庫御園支店」をみてみよう。



ビルの建て替えが相次ぐ名古屋市中心部の伏見地区が、和風でモダンな街並みに変わりつつある。
隈研吾が設計した新しい御園座の建物に触発され、近くの開発案件も調和を意識しているためだという。

名古屋市中区の伏見通沿い。白川公園の斜め向かいにある新築オフィスビルが異彩を放っている。
地上7階建て、ガラスにニュージーランドの木材「ラジアタパイン」の板を組み合わせた和モダンな建物。




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7月に開業した碧海信用金庫(愛知県安城市)の御園支店である。




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隈は当初、近くにある御園座の再開発後のビルの設計を頼まれた。かつての御園座は解体され、年内にマンションを併設した地上40階建ての「グランドメゾン御園座タワー」に生まれ変わる。劇場は低層階に入り、外観は格子模様の「なまこ壁」のデザインを残した。

「なまこ壁は江戸時代から街並みをつくってきた重要な要素だ」。

歴史を重んじつつ、デザインを現代風に昇華させた。



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隈が御園座を設計するのを知った碧海信金は、この地で店舗の新設を検討していた。担当者は「同じ地域で親和性を意識し、デザインを頼んだ」。

隈も「御園座と一緒に手がければ建築の発信力が倍加する」と引き受け、御園座と同様に「格子」を目立たせた。




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建築批評家の五十嵐太郎・東北大大学院教授は「御園座はタワー低層に昔のデザインを残し、東京・丸の内の再開発ビルでよく見る形だ。飛び抜けた冒険はしていないが、デザイン性があって安定している。碧海信金は建物の表面に特徴を与えている。隈さんらしい建築」とみる。




■「隈建築」の影響受ける建物たち

周辺は都市計画法に基づく商業地域で、名古屋市が街並みのルールを定める「都市景観形成地区」に指定しているのは広小路通沿いのみ。そうした地域でも「隈建築」の影響で、和モダンな建物が目立ってきた。

9月に開業する岡崎信用金庫名古屋支店は、アルミ製の鋳物で建物を覆った。イメージしたのは、家紋や着物の文様。

地元商店街に歌舞伎にちなんだ「からくり人形」があることから、1階にショーケースを設けて人形を展示する案もある。担当者は「伏見は歌舞伎の街。地元に受け入れられやすいようにした」。



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近くでは、大和リゾートがホテル(233室)を計画している。創業150年近いすし店「東鮓本店」のあった場所で、ホテルは竹などをふんだんに使った和風の外観になる。

担当者は「御園座との調和を意識した」。こうした動きに御園通商店街振興組合の松本一義理事長は「街に合わせた店づくりをしてくれる例が増えている」と歓迎する。




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リニア中央新幹線の開業を27年に控え、伏見地区は再開発が相次ぐ。今秋から20年ごろにかけてマンションは1千戸、ホテルは1500室超が供給される。

名古屋工業大大学院の伊藤孝紀准教授(都市デザイン)は「御園座のような文化的な拠点は街全体の価値を上げる起爆剤になり得る。今後は、開発企業の目が届かない、老朽化した小さな建物を大がかりに改修して地域の価値を高められるかが課題だ」と話す。








☆☆☆GGのつぶやき
同じ地域で親和性を意識した街づくりがはじまることは良いことだ。
この夏、瀬戸内の島をポタリングしながら、各地にある保存地区の懐かしき風情に、官能が癒されたことを思い出す。
時が刻んだかけがえのない建築遺産を大切にして行きたいものである。

















































































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by my8686 | 2017-09-24 08:09 | 挑発する建築&空間 | Trackback | Comments(0)

「大阪高級ホテル戦争激化、コンラッド大阪の全貌」を読み解く

ヒルトングループの最上位ブランド「コンラッド・ホテルズ&リゾーツ」の日本での2軒目となる「コンラッド大阪」が、2017年6月9日、大阪・中之島の超高層ビル「フェスティバルタワー・ウエスト」に開業した。




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4月17日に街開きした同ビルの33階から40階に入り、総客室数は164室。2005年に開業した「コンラッド東京」よりも規模は小さめだが、全客室から壮大なパノラマビューを望めるのがウリだという。
部屋の広さも50平米以上と都心部のホテルとしては国内最高クラスとなっている。



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あらためて、その内容を読み解いてみよう。


アクセスは、地下鉄四つ橋線肥後橋駅に直結。。次世代型のスマート・ラグジュアリー・トラベラーをターゲットとしている。

ホテルに滞在するだけではなく、街や人、地元の文化とのつながりなどゲストの感性をインスパイアするような旅の体験を提供していくという。



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コンラッド大阪のエントランスはタワービルの西側1階にある。キラキラと輝く巨大な光のアートシャンデリアが出迎えるホールから一気に40階へ。
エレベーターを降りるとすぐに巨大なガラスの吹き抜け空間があり、眼下には大阪の街並みが広がる。

「地上200メートルから遠くに連なる山々までを一望でき、すばらしい景色」と、カラン総支配人も自慢する絶景が魅力。
他の外資ホテルも高層階からの眺望を特徴のひとつにあげるが、コンラッド大阪ではどの客室、レストラン、施設からもパノラマビューを満喫できることがウリになっている。




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もう一つ、中之島にふさわしい取り組みといえるのが、現代アート作家の作品を館内随所に展示していることだ。

江戸時代の中之島は、天下の台所である大阪の商いの中心だったが、近代に入ると学校や文化施設が建てられ、情報と文化の発信地でもあった。
現在は、国立国際美術館や大阪市立科学館などがあり、文化・芸術の拠点になりつつある。

40階のロビーエントランスで出迎えるのが、風神雷神像をモチーフに大小さまざまな白い球体で創られた高さ約5メートルの彫刻作品「Fu/Rai」。

京都を拠点に国内外で活躍する彫刻家、名和晃平氏が手がけた。圧倒的な存在感を放つ現代の風神雷神像を鑑賞しながら通路を進むと、ここがホテルのロビーであることを忘れてしまいそうである。



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その先のスカイバー&ラウンジには、光の反射と風できらめく大きなカーテンのようなインスタレーションも。新進気鋭の日本人作家を中心に国内外のアーティストたちによる独創的なアート作品は全389点。

ホテルでありながらまるで美術館のような佇まいと作品の数々が、このホテルの一番の見どころかもしれない。




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客室はスタンダードタイプのデラックスルームが120室、エグゼクティブルームが36室で全室50平米以上。

大阪市内では最大級の広さも強みだ。どの部屋からもパノラマビューを望むことができ、全室禁煙。内装や調度品には、日本の伝統美と現代アートを融合したデザインが採用されている。




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1室しかないコンラッドスイートの面積は220平米で市内最大級。ラグジュアリーだけどシックな部屋の中心には真紅の漆の円形バスタブが置かれ、なんとも印象的。





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広いラウンジとダイニング、バー、パントリー、ベッドルーム、ウオークインクローゼットで構成され、ちょっとしたパーティーでも開けそうな広さだ。

ちなみに、8月に開催される淀川花火大会を観賞するプランもある。夏の夜空に広がる大輪の花火を独り占めできるのも、ホテルのコンセプトである“天空のアドレス”ならではのぜいたくといえよう。



“食い倒れの大阪”を満喫するならレストランゾーン。

オープンキッチンでのライブ調理を1日中楽しめるビュッフェスタイルの「アトモス・ダイニング」をはじめ、4つの鉄板焼きカウンターと全9席のすしカウンターがゆるやかにつながる和モダンな空間「蔵」、本格シーフードグリル料理の「シーグリル」、そしてビジネスミーティングや歓談に使える「40スカイバー&ラウンジ」と、4つのレストラン&バーを用意されている。


ホテルロビーの横に位置する「40スカイバー&ラウンジ」。


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カジュアルなビジネスミーティングや友達との楽しいひとときに利用できるほか、ひとりでライブミュージックも楽しめる。

たこやきが載せられたカクテルや、「太閤サワー」など大阪ならではのドリンクも楽しい。



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大阪市内にはここ数年、外資系ラグジュアリーホテルが相次いで進出。2010年に開業したマリオットグループの「セントレジス大阪」に続き、2013年に「インターコンチネンタルホテル大阪」、2014年にはあべのハルカスに「大阪マリオット都ホテル」が開業した。

大阪を訪れる外国人観光客も急増。2016年には前年比31%増の約941万人となり、東京を上回るペースで増えている。

観光庁の宿泊旅行統計調査によると、今年2月の客室稼働率はリゾートホテルで95.7%と全国一。ビジネスホテル、シティホテルでも85%超の高い水準で推移し、ホテルの新設ラッシュも続く。

大阪では今後、ラグビーW杯などの大型イベントが開催されるほか、国際博覧会とカジノ併設の統合型リゾート施設を誘致する計画もあり、市場拡大への期待はますます高まっている。

そんななか、ヒルトンが大阪で30年ぶりにオープンするコンラッド大阪は、富裕層を誘客できる新たなホテルとして注目を集めそうである。






☆☆☆GGのつぶやき
大阪高級ホテルの激戦区。
学生時代は、阪南の田舎暮らしでこんな高級ホテル街を歩いたこともなかった。
週末に下宿仲間と遊びに出たのは、天王寺公園裏にあった新世界。
B級ながらも楽しい学生時代であった。
大阪も大きく様変わりしたものである。






























































































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by my8686 | 2017-09-22 14:25 | 挑発する建築&空間 | Trackback | Comments(0)

「反重力建築展」を読み解く

反重力は未だに空想科学の分類とされ、SF扱いされてきた。しかし、時が経てばいつしか反重力が可能となった未来が訪れるだろう。
そのとき建築は重力から解放される。それまでの既存の形や考え方から逸脱し、新たな「建築」として生まれるだろう。




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2017/10/10(火)~2017/10/15(日)の間、The Artcomplex Center of Tokyo(東京都新宿区大京町12-9)で「反重力建築展」が開催される。


あらためて、その内容をみてみよう。


本展では、「反重力建築」をテーマに制作された建築ドローイングをもとに、反重力が可能となった世界の建築について展開しながら物語が組み立てられていく。



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会期中には、「反重力建築」は空想の産物ではなく後の未来に対しての提唱と、科学のロードマップのさらなる上の「超未来へのハイパーロードマップ」を基軸に、レクチャーイベントも開催されるという。




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そこでさらに「反重力建築」に踏み込んだ内容を、建築芸術家の姉咲たくみとUnbuilt architectとして活動している押山玲央の2人で、構想の組み立てを行う。





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アイザック・アシモフのSF小説『ネメシス』では、質量点間の引力は相対速度が光速に近づくに従い小さくなり、超光速航法においては逆に斥力(反重力)として働くというアイデアが示されている。





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万有引力は離れた二つの物質の間に働く力であるから、物体の間において何らかの方法を用いてその伝達をさえぎってやれば、その影響を脱することができる、という方法も考案された。

一例としてH・G・ウェルズは1901年に出版されたSF小説『月世界最初の人間』の中でケーバライトなる重力遮断物質を考案し、これを地球側に敷けば、地球からの引力が働かなくなり、その代わりに宇宙からの引力が働くから、そのまま地球を離れ宇宙へ飛び立つことができるとした。





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現実的には宇宙時代に入り、無重力状態がいかに人体に弊害があるかが実証されてきた。

体液の循環が変化し、体内で生成される赤血球の数も大きく減少、骨が脆くなり、腎臓結石のリスクも高まる。カルシウムが不足すれば骨粗鬆症にもなりやすく、筋肉が萎縮し、筋肉の結合組織も退化するという。

最近の研究によると、哺乳類については、無重力下では性交しても受精しない可能性があることが判明し、宇宙への人類の移住構想への影響も懸念されているという。








☆☆☆GGのつぶやき
無重力世界がユートピアのように語られたことも昔ばなしとなってしまった。
地球に与えられた重力バランスが、いかに奇跡に近い出来事なのか、あらためて考えさせられるのである。






























































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by my8686 | 2017-09-21 14:30 | 挑発する建築&空間 | Trackback | Comments(0)

「AIスピーカーで住宅はどう変わる」を読み解く

最近、よく耳にするようになってきた「IoT(モノのインターネット)」。
あらゆる機器や情報がインターネットでつながり、居住空間においても大きな変化が起きると言われている。



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あらためて、その動向をみてみよう。


実証実験の場では、NTTドコモやKDDI、東京電力、インテルといった住宅産業以外の企業が住宅のIoT化をけん引する姿を多く見かける。
これからの住宅業界はIoTきっかけに、大きく変わっていくのだろうか――。

8月下旬、恵比寿会場で、IoT住宅のイベントが開催された。
主催したのは、2010年に設立したばかりの住宅会社SOUSEI。




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「スマホのような家をつくりたくて住宅会社を創業した」という。



v-ex(べクス)は、住宅内の設備機器をつなげて制御するほか、インターネットを通じて様々なサービスを利用できる装置である。

米アマゾンの会話型AI「Alexa」に対応しているため、「Amazon Echo」などAlexa対応のAIスピーカーを使えば、住宅内の家電製品を音声で操作できる。




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v-exはこれらの機能を連携して各種アプリケーションを実行する住宅用OSとしての役割を担う。
サービスなどを提供する機能はインターネットを介してアプリケーションとして追加することから、まさに“スマホのような住宅”が実現するという。SOUSEIは2018年6月にv-exを主に住宅会社向けに販売する予定だという。

Alexaの日本語対応が完了するのは17年末といわれている。それよりも3カ月早いタイミングでイベントを開催。

その背景には、製品を出してから協賛企業を募るというのではなく、製品を出す時には実用的なIoT住宅になるように、アプリケーションや各種デバイスの開発を終わらせておきたいという狙いが見え隠れする。




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準備は機器開発だけにとどまらず、住宅業界向けにも着々と進めている。
同社は全国の地域でトップクラスの住宅会社との提携をすでに始めている。つまり、機器の販売開始と同時に、IoT住宅が次々と生まれる体制を整えているという。


大手企業でもIoT住宅に取り組む動きが始まっている。

東京急行電鉄を中心に、パナソニックグループ、LIXIL、美和ロック、三菱地所グループなどが参加した企業連合「コネクテッドホーム アライアンス」の設立が7月に発表された。
正式な発足は設立総会を開催する9月だが、7月時点で約30社の企業が参加を表明している。




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東京急行電鉄を中心に、パナソニックグループ、LIXIL、美和ロック、三菱地所グループなどが参加した企業連合「コネクテッドホーム アライアンス」を設立。
正式な発足前にもかかわらず、7月時点で約30社の企業が参加を表明した。

同アライアンスでは、米国で提唱されている「コネクテッドホーム」で描かれている「暮らしのIoT」が、日本では実現していないと指摘。この状況を打破して、日々の生活課題・社会課題を明確にして、ライフスタイルを革新する取り組みを行っていくと表明している。

米国のベンチャー企業のブレイン・オブ・シングス(BOT)は、6月に東京ビックサイトで開催された住宅展示会「住宅ビジネスフェア2017」でAIスマートホームシステム「CASPAR(キャスパー)」のデモンストレーションを行った。
販売代理店で、オール電化のリフォーム工事などを手掛けるエコライフエンジニアリングが出展。




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米ベンチャー企業のブレイン・オブ・シングスが開発したAIスマートホームシステム「CASPAR(キャスパー)は、AIスピーカーと連携してエアコンや照明などの設備を音声入力で操作できるシステム。
住宅に設置した各種センサーを使って居住者の行動データや室内環境データを集めてAIで学習することで、居住者の行動を予測して設備機器を自動で制御することもできる。

例えば、朝、目覚まし時計が鳴ると、部屋のカーテンが開き、音楽が流れるといった動作を自動で行う。

また、音声で「キャスパー、シアターモード」と命令すれば、スクリーンが開いてAV機器が起動。そして、照明の明るさを自動調整するといった映画を見るのに準備する一連の機器操作を、自動的にやってくれる。

BOTによると、居住者が住宅でスイッチに触る操作回数は1日に90回以上。CASPARを導入すれば、スイッチ操作の8割が自動化できるという。残りの操作も音声で制御可能だという。

注目したいのは、この音声操作。

実現するためのデバイスであるAIスピーカーはコネクテッドホームの要となっている。日本のコネクテッドホーム アライアンスでも、AIスピーカーがキーデバイスになるのは間違いなかろう。









☆☆☆GGのつぶやき
AIスピーカーの出現で各部屋の機能が自動化されてくるのも時間の問題か。
寝室に関しても、より深い快適睡眠に誘うシステムがどのように進化していくのであろうか。
アナログなマットレスの弾性体のみに固執していては、いつの日かEV化に取り残されてしまう自動車メーカーのような二の舞を踏むこととなろう。








































































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by my8686 | 2017-09-13 09:13 | 挑発する建築&空間 | Trackback | Comments(0)

「アイレット クラウドパック 虎ノ門オフィス」を読み解く

韓国国防省と国家情報院は4日、韓国国会への報告で、北朝鮮で弾道ミサイル発射の兆候があることを明らかにした。
大陸間弾道ミサイル(ICBM)の可能性もあるとした。国情院は、3日に6回目の核実験が行われた咸鏡北道豊渓里の実験場で、次の実験に向けた準備がほぼ完了しているとの見方も示したという。

北朝鮮の6回目の核実験を受け、国連安全保障理事会は4日午前、ニューヨークの国連本部で緊急会合を開いた。
米国のヘイリー国連大使は「最強の(制裁)措置をいま採らねばならない」と訴え、近く新しい決議案を配布し、11日の採択をめざす意向を表明した。北朝鮮への石油の輸出制限が焦点となるが、北朝鮮の不安定化を望まない中国が反対した経緯があり、協議は難航する可能性もあるという。

最強の制裁措置がいつ勃発するのか。事態は緊迫感に包まれている。




それはさておき、虎ノ門ヒルズに開設した新オフィス「アイレット クラウドパック 虎ノ門オフィス」を見てみよう。




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アイレットは、ウェブを中心としたシステム開発・保守をはじめ、iOSやAndroidなどのアプリケーション開発、クラウドを利用したホスティングを提供している。

特にAmazon Web Service(AWS)の導入支援については国内でもいち早く事業を展開しており、「cloudpack」のブランド名が社名より知名度が高い。

2003年からウェブのシステム開発という形でサーバサイドの開発とインフラ、オンプレミスのサーバのセッティングから保守までを事業として担い続けて来ている。

2010年からcloudpackとしてAWSの導入支援や運用支援を始め、AWSのマネージドホスティングという形でサーバ保守を行い、現在ではクラウド関連の開発にも力を入れ、よりクラウドを利用したシステム環境を提供している。




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デザインは、サポーズデザインオフィス。谷尻誠のセンスが光る。
「コミュニケーションの促進」をコンセプトに、海外の老舗リゾートホテルのような空間に仕上げている。





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ホテルの要素を取り入れた理由について、オフィスとホテルの機能には共通点が多いという。

「オフィスでは、鍵を開けて執務スペースに入り、PCに向かって業務を行う。また、来客があればロビーで待ち合わせをして、会議室などで打ち合わせする。こうした一連の行為はホテルでも行われるもの。ただし、ホテルでは、待ち合わせが大きなロビーやラウンジになり、会議室が喫茶店になり、執務室が個室になり、とそれぞれのホスピタリティの質が高くなる」





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オフィスのロビーだとそわそわするが、ホテルのロビーなら落ち着いて待てる。であれば、ホテルの要素をそのままオフィスに取り入れてもいいのではないかというのが、谷尻の発想だ。





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新オフィスの最大の特長は、シガーバーを模した喫煙ルームを用意したこと。
ソファーとテーブルを設置してあるうえ、Wi-Fiも完備。くつろいだ雰囲気の中で打ち合わせもできる。





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喫煙ルームの設置について、アイレット 代表取締役の齋藤将平氏は、「ビルの喫煙スペースが遠いので、喫煙者に配慮して」と説明。

自身は非喫煙者だというが、「エレベーターで上り下りして何分もかかる場所に移動するようだと、作りかけのプログラムを一から考え直すことになってしまいかねなない」と語り、社員を第一に考えての結果だと語る。

また、設計者の谷尻は、「そもそもオフィスであるかどうかは、そこで行われる行為によって決まるもの。業務に関連した作業を行えば、その場所がオフィスになる。例えくつろぐためのスペースであっても、PCを開いて資料を作ったりすれば、そこは立派なオフィス。シガーバーでも十分にオフィスとしての役割を果たせる」と説明し、喫煙者の業務スペースとしても積極的に活用してほしいとの意向を示した。




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ここまで事業が伸びている理由は、なんといってもスピード感であろう。

創業した2003年当初から仕事のあらゆる面でスピードを意識し、システム開発というと、当時ウォーターフォール型が多かったが、顧客が欲しいというものをすぐに開発することがニーズに応えることだと胆に銘じ、当時からアジャイルで、よりスピードを優先するスタイルで開発をしてきた。

大手よりも速いスピードを目指してシステム開発を続け、クラウドというすぐにシステムが準備できる手段をいち早く事業化した点に強みがある。

2010年からAWSの構築、運用サービスを始めているが、AWSを早めに利用し、どう活用すれば成果が出るかを考え、AWSが成長していく過程で日本人向けにあったほうがいいという部分を補うビジネスを開始している。

それがcloudpackである。



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新オフィスは、虎ノ門ヒルズ7階に開設され、広さは約260m2。アイレットとしては、東京都港区の海岸オフィス、汐留オフィスに次いで、3つ目の拠点となる。









☆☆☆GGのつぶやき
クラウドの将来展望のコメントを読むと、「エンタープライズ」「ソーシャルゲーム」「西日本」の3つのキーワードが成立する。クラウドの利用検討の段階でセキュリティやクラウド事業者が消滅するという不安要素やリスクを徹底的に排除したという。クラウドを認め、導入する企業がどんどん増えていけば、クラウド特有の〝従量課金制”のメリットを理解する顧客がセキュリティについてもクラウドの頑強さを理解していくであろうという読みである。





















































































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by my8686 | 2017-09-05 13:24 | 挑発する建築&空間 | Trackback | Comments(0)