隈研吾設計「The Odunpazari Moderm Art Museum」を読み解く

昨晩は、後輩の送別会。40年以上共に働いてきた同じ大学の後輩である。
カープの応援グッズを送って励ます。おそらく最後のカラオケになるであろう二次会にも最後までつきあう。
久しぶりに酔い、歌い、笑った。

今日は午後からロードバイクを駆り、会社の立体Pに停めた愛車86を引き取りに行く。
陽射しの強い夏日ではあるが風が涼しく頬をなでる。

飲んだ翌日にかく汗もまたよし。


それはさておき、トルコのエスキシェヒル市に計画されている隈研吾設計の「The Odunpazari Moderm Art Museum」を見てみよう。




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ここは、クライアントでオーナーのトルコ現代美術のコレクションを展示するための美術館である。
生まれ育ったエスキシェヒルで美術館をつくり、トルコの現代美術と市に貢献することがオーナーの長年の夢であったという。

エスキシェヒルは学園都市として知られていて学生や若い世代が多い活気のある町である。



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美術館が計画されている敷地はOdunpazariというエリアの中のアーバンスケールとオスマン帝国時代に見られた伝統的な形式の木造住宅エリアの間に位置する。





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2階部分がはねだしている構造が特徴的な住宅は曲がりくねった細いでこぼこした道沿いに立ち並び、ユニークなストリートスケープを形成している。
新しい美術館は住宅の小さいスケールを反映させつつ、アーバンスケールに埋もれないような設計を試みたという。





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大きさの異なる箱を積み上げて中央に向けて高くなる構成とし、ストリートスケープの連続性が保たれている。
大きさの異なるボリュームは展示室に多様性をもたせている。
地上階の展示室はラージスケールインスタレーションやイベント、企画展に対応できるようにゆったりとした空間とし、上階はオーナーのコレクションに合わせたスケールの展示室になっている。

建物の一番高い中央にアトリウムを設け、スカイライトから自然光を各階へ取り込んでいる。





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Odunpazari という地名はトルコ語でウッドマーケットという意味があり過去に木材を売り買いしていた事から由来している。
この土地の歴史とリンクするように美術館の外壁は全面木材で構成されている。




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☆☆☆やんジーのつぶやき
その土地の歴史とリンクさせた隈研吾の発想にいつも驚かされる。
表面的に綺麗に処理されたものからは感じない蠢きのようなもの。
丸っこい棘のような心にひっかかる不思議な感覚である。





































































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# by my8686 | 2017-05-20 18:19 | 挑発する建築&空間 | Trackback | Comments(0)

「グーグルホーム」年内上陸

米グーグルは17日、人工知能(AI)を搭載した音声認識のスピーカー「グーグルホーム」を今年中に日本でも発売すると発表した。




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リビングなどに置かれたスピーカーに話しかけるだけでネットの検索結果を教えてくれたり、レストランの予約をしたりできる。




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グーグルホームは円筒形で、声で操作するため、スマートフォンやパソコンを開く必要はない。





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最大6人の声を聞き分け、「私の今日の予定を教えて」「母に電話して」などと話しかければ、「私」や「母」がだれかも認識して対応する。





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さらに、「搭乗予定の飛行機が遅れています」など、スピーカーの側から必要な情報を伝えてくれる機能もついた。





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米国では129ドル(約1万4千円)で販売されているが、日本での価格は未発表。




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AIを搭載した音声認識のスピーカーはアマゾンが「アマゾンエコー」でいち早く参入。




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マイクロソフトも秋の発売を発表している。





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☆☆☆やんジーのつぶやき
音声AIアシスタントハードウェア業界の熾烈な戦いが始まったようだ。
新たな「エコシステム」の縄張り争いといってよかろう。
音声AI認識ではアマゾン、言語認識ではグーグル。
互いに討論させて遊ぶも一興。

















































































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# by my8686 | 2017-05-19 10:48 | 徒然なるままに | Trackback | Comments(0)

「マクロン政権、左右両派から重要閣僚 総選挙控えた布陣」を読み解く

フランスのマクロン大統領が17日、閣僚を指名して政権を正式に発足させた。




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オランド前政権で国防相を務めたルドリアン氏を外相に、内相にはコロン・リヨン市長をあてるなど社会党の大物を起用。
また中道右派・共和党から経済相と財務相を迎えた。6月の総選挙をにらんで左右両派を取り込む布陣だ。




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閣僚に仕える担当相を除いた18大臣のうち、マクロン氏の新党の事務総長も含めて社会党などの左派からは計5人。
また、大統領選で連携した中道政党「民主運動」のバイル氏を法相にあてたほか、同党から国防相、欧州相を選んだ。





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政権安定のため、総選挙で過半数の議席獲得を目指すマクロン氏は、左右両派から閣僚を迎え、既成政党にくさびを打ち込んだ。

共和党は、経済相に就いたルメール氏、財務相のダルマナン氏を除名にする考えを示した。社会党からは「左派に裏打ちされた内閣に右派がいる」との皮肉が出た。





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一方、環境、保健、文化などのポストは、環境問題に取り組んで知名度が高いユロ氏や、医療や出版業界などから登用し、政治の刷新をアピールした。男女は9人ずつであるという。




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☆☆☆やんジーのつぶやき
中道左派と中道右派から閣僚経験者を引き抜き、バランスと実績を重視したようだ。6月11、18日の国民議会(下院)選挙への布陣をひいたかっこうである。
さて、どのような仏国をつくりあげるのか、お手並み拝見といこう。

































































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# by my8686 | 2017-05-18 14:11 | ヘビーな話は、謹んで | Trackback | Comments(0)

気になるカフェ「mother port coffee × nendo」を読み解く

東京・港区の草月会館の2階に気になるカフェがある。
開店は、2015年7月。



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気仙沼で自社焙煎のコーヒーを提供する「mother port coffee」と、 クラウドファンディングサービス「セキュリテ」を運営するミュージックセキュリティーズ、 デザインオフィス「nendo」の3社が共同で運営するカフェである。




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あらためて、nendoのコンセプトをなぞりながら細部を読み解いてみよう。


1977年に建築家・丹下健三によって設計された当時のインテリアがまだ残っていることや、赤坂御所や高橋是清翁記念公園、そしてイサムノグチが手がけた石庭への眺望が美しいことから、天井や壁面には触れず、新たな造作壁も建てることなく、床と家具のみをデザインすることにした。





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床にはnendoが手がけたフローリング「stream」を使用し、2つに分かれた空間を流れるように繋ぎ、カウンターの側面も同じフローリング材で仕上げ、さらに一体的な印象が生まれるようにカウンターや階段のフローリングの目地が全て床と揃うようにした。





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カウンターの天板には艶のある黒い人造大理石を使うことで天井のグレーペンミラー仕上げと呼応させ、竣工当時からここで使用されてきたエーロ・サーリネンの「チューリップ・チェア」は補修してマットブラック塗装を施して再利用することにした。




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また、一緒に使われていた「チューリップ・テーブル」も同じく補修され、天板には天井と同じグレーペンミラーを貼った。




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結果的に、この場所がもつ潜在的な価値を引き出すようなインテリアデザインが生まれた。





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カフェはnendoが運営母体となり、様々な人たちとの有機的なコラボレーションを行っていきたい、との思いから名前を「connel」(=様々な要素を「こねる」)とした。




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ロゴはnendoのロゴから「n」を抽出し、グニャリと曲げるようにして2つの「c」にし、オリジナルマグカップは持ち手部分を手でこねて作ることで一点一点異なる形状となるようなデザインにした。





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さらに、マドラーはマグカップの中で自立するような形にしつつ、錫製にすることで使っていくにつれて徐々に形状が柔らかく変化していくようにした。





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☆☆☆やんジーのつぶやき
建築家・丹下健三によるインテリアやイサムノグチが手がけた石庭、さらにエーロ・サーリネンの「チューリップ・チェア&テーブル」とくれば、その佇まいの品位が想像できる。
デザインを志す者にとっては、まさに「聖地」である。
こんな空間でオリジナル焙煎コーヒーをいただけば、官能も鎮まることであろう。

















































































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# by my8686 | 2017-05-17 11:07 | 挑発する建築&空間 | Trackback | Comments(0)

隈研吾設計「The Darling Exchange」を読み解く

隈研吾設計で2019年竣工予定のプロジェクトをみてみよう。




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シドニーのダーリンハーバーエリア開発計画地域にあるプロジェクトの一部。
図書館や幼稚園などの公共施設とマーケットなどの商業を合わせた複合施設である。




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あらためて、設計コメントを読み解いてみよう。


高層タワーマンションや商業施設の狭間のポケットのような敷地がマスタープランによって与えられた。このポケットを固いマスで埋めてしまうのではなく、スケールを抑えて隣接する広場と一体化させ、ランドスケープの一部となるような設計を試みた。




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商業と住宅ブロックに囲われた多方向から人の流れが集中する立地のため、一方向に正面性を持たない円形のボリュームとした。






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アクティブなストリートシーンとコミュニティの日常に溶け込めるように、1階のマーケットはスクエアやストリートとの連続性をつくれるオープンで透明なファサードとしている。





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中間階に図書館と幼稚園、ルーフトップに飲食と複数の異なる用途を持つアクティブな建物とは異なるソフトで自然なテクスチャーを与えられように外壁は木材を使っている。





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糸でぐるぐると巻いたようなパターンで構成された木スクリーンは室内からは蚕の中にいるような空間を、外からは鳥の巣のようなプレーフルでプリミティブな表現のデザインとしている。





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☆☆☆やんジーのつぶやき
蚕の中にいるような空間。
胎内回帰をイメージさせる穏やかな空間に官能がまた疼きそうである。
シドニーでの建築探訪リストがまたひとつふえてしまった。






































































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# by my8686 | 2017-05-16 10:12 | 挑発する建築&空間 | Trackback | Comments(0)