昨晩のJ1チャンピオンシップ(CS)決勝は、2年ぶりの優勝を目指す我地元広島(年間勝ち点1位)が3―2でガ大阪(同3位)に勝利した。
興奮冷めやらぬ今朝、気になる記事が目にとまった。
その朝日新聞「天声人語」をみてみよう。
2人のお姫様の化粧は、どちらも美しい。
といっても実在の女性ではない。
古来、春の野山を彩る女神を佐保姫といい、秋の草木を染め抜く女神を竜田姫と呼ぶ。
いまふうの言葉で言うなら春のパレット、秋のパレットである。
春は桜、秋なら紅葉。
どちらが心にしみいるか、と先頃の本紙別刷り「be」でアンケートをしていた。
結果は桜派が51%、紅葉派は49%。
がっぷり四つと相撲に例えては、姫にそぐわないか。
ともあれ竜田姫は、師走に入っても南への旅の途次にある。
季節の話を書くたびに、日本列島の長さを思う。
北国は雪で白いのに、西日本の多くはカエデがまだ「紅葉日」を迎えていない。
標本木全体が赤くなる日を、各地の気象台が観測している。
最低気温が8度以下になると色づき始め、5、6度で一気に進む。
だが龍谷大学の増田啓子教授(環境気候学)によれば、紅葉日の全国平均はここ50年で18日も遅くなっている。
温暖化の傾向が続けば、クリスマスや正月に紅葉(もみじ)狩りという変異も各地で生じかねない。
「紅葉は秋の季語ですが、だんだん怪しい状況になっている」と増田教授は言う。
そしてその紅葉の遅れは、異常気象や海面上昇といった世界規模の脅威とひとつながりだ。
温暖化対策の国際会議COP(コップ)21がパリで開かれている。
73億人の地球。空や海の包容力にいつまでも甘えられるものではない。
人類共通の難題を前に英知の見せどころであろう。
師走に青いカエデの葉が、地球の危機を映している。
☆☆☆やんジーのつぶやき
11月の三連休に訪れた大宰府天満宮隣苔寺も青いカエデの葉に包まれていた。
そこの受付の女性も「今年はおかしいですね・・・・」とひとこと。
不吉なことがおきなければよいが。