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対IS、英仏独が前面に

パリ同時テロを受け、米主導の有志連合によるISを標的にした作戦が新段階に入ったという。
英下院がシリア領内へ空爆を拡大する動議を可決したのを受け英軍は3日に空爆を開始した。



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あらためて、その内容をみてみよう。


独議会は4日、作戦の後方支援を決めた閣議決定を承認する見通しだという。
欧州主要国が対IS攻撃の前面に出てきた。


有志連合を率いる米軍は昨年8月、イラク政府の要請を受けてイラク領内の空爆を始め、米国内の世論の高まりを受けシリア領内へと空爆範囲を拡大。
親米のサウジアラビアなど周辺国が有志連合の一角として参加していた。




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同時テロにISが関与したと断じたフランスは、テロ2日後からシリア領内の空爆強化に動いた。
これまでにシリアとイラクで計32回の空爆を実施した。

英国は、ISによるテロ防止に「あらゆる必要な手段をとる」とした11月の国連安保理決議も理由にあげ、昨年9月に始めたイラク空爆をシリアに拡大。
英メディアによると、キプロスの英空軍基地にあるトルネード戦闘機8機のほかシリア空爆にはタイフーン戦闘機6機などが参加する。




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有志連合とは別に空爆を加速するロシアのプーチン大統領は3日、上下両院議員を集めた年次教書演説で、米欧と連携する姿勢を改めて示した。



■パリ同時テロの衝撃、軍事介入後押し

シリアのラッカを首都と称するISがパリ同時テロに関与していたという衝撃は、英仏独の欧州主要国を対シリア軍事介入へと押し出した。

「同盟国とともに脅威を打ち砕くのか、それともテロリストが我々を攻撃するのを手をこまぬいて待つのか」
2日の英下院でキャメロン首相は、シリア領内への空爆拡大の承認を議会に迫った。



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10時間を超える討論の末の採決の結果は賛成多数。
「戦略を欠き、テロの脅威や民間人の犠牲への影響が検討されていない」(労働党のコービン党首)との懸念は退けられた。





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米国につき従い泥沼にはまった2003年のイラク戦争以降、英国は他国への武力介入に慎重だった。
13年には、シリアでの化学兵器使用が疑われたアサド政権を標的にした軍事作戦も英議会は否決。
だが、パリのテロは英国の世論を大きく揺さぶり、対IS軍事行動の強化を後押しした。





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中東問題に詳しい英王立国際問題研究所(チャタムハウス)のニール・キリアム氏は「パリのテロは、ISが今やロンドンなど英国の都市を攻撃しうることを見せつけた。
キャメロン首相には、対ISで協調する米仏など主要同盟国の中で影響力を保ちたいとの思惑もある」と分析する。





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一方、武力介入に慎重だったドイツ政府も1日、シリアなどへの偵察機や艦船の派遣、最大1200人の派兵などを閣議決定した。
4日の連邦議会で承認される見通しだ。

11月の欧州連合(EU)国防相会合で、EU基本条約の相互防衛条項の発動が宣言されたことも決断を後押しした。
メルケル独首相は与党の会合で「アフガンやイラク(戦争)で誤りは起きた。
だからといって、(ドイツがIS作戦に)何も関わらないことがあってはならない」と訴えた。





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ISとの戦いを呼びかけたオランド仏大統領は3日朝、「謝意を表する」と英国のシリア領内での空爆を歓迎。
ドイツが偵察機や艦船などを投入する方針を決めたことも称賛した。

欧州主要国の参加を受け、有志連合を率いる米国は対IS軍事作戦を加速させる方針だ。
シリアに約50人の特殊部隊を常駐させ、情報収集を強化する。





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米中央軍によると、有志連合は1日現在で全体で8500回を超える空爆を実施。
英仏軍機による空爆は米軍の作戦の一部を担うにすぎない。
欧州主要国の参加は軍事的効果は限定的で、政治的な意味合いが強いとみられる。


そんな中、米国は、シリアのアサド政権の要請を得て9月末から空爆を始めたロシアとの連携を強めようとしている。
ロシア国防省によると、戦闘爆撃機などが毎日140回以上の空爆を実施。
カスピ海に展開した艦船から巡航ミサイルによる攻撃も行っている。





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ロシアのプーチン大統領は3日の年次教書演説で「特に危険なのはシリアに集結した武装勢力だ」と言及。
パリでオバマ米大統領と会談し、シリアの反体制組織を、標的とする「テロ勢力」と攻撃を控える「健全な勢力」に分類する作業を進めることで合意したという。





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☆☆☆やんジーのつぶやき
なぜ英国による空爆が「象徴」でしかないのか。
理由はいくつもあろう。
キャメロン首相は空爆に参加すれば「私たちは、より安全になる」と言った。
しかし、欧州内のISがらみのテロを見ると、実行犯はほとんどが欧州で生まれ育った若者たちだ。
実行犯は実際には国内にいる。
空爆で果たして、この部分を根絶できるのか、今後の動向に注目してみよう。






























































by my8686 | 2015-12-04 21:21 | ヘビーな話は、謹んで | Trackback | Comments(0)