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ガーデンテラス長崎

熊本県などでの一連の地震のため一部区間の運休が続いていた九州新幹線は27日午後、13日ぶりに博多(福岡市)―鹿児島中央間の全線で営業運転を再開した。
一方、熊本県の蒲島郁夫知事は27日、補正予算を組み、みなし仮設を含めた仮設住宅を計4200戸確保することを表明した。

地震が観光産業に与えた打撃も明らかになってきた。
14日以降、九州全域で宿泊予約のキャンセルが相次ぎ、自治体や業界団体などが把握しただけでも計50万人規模にのぼるという。
29日からの大型連休を前にホテルや旅館のキャンセルが相次ぎ、外国人旅行者の姿も激減した。
新幹線や高速道の復旧が急ピッチで進む中、日本のインバウンド(訪日外国人)政策を引っ張ってきた九州の観光地は、立て直しに向け正念場を迎えている。

観光への影響は、熊本や大分以外の地域にも広がっている。
7万3千人超――。長崎県観光連盟が26日にまとめた県内110施設の宿泊予約の取り消し数だ。
2014年の県内の延べ宿泊者数の1・1%にあたり、県の担当者は「九州全体が被害を受けたと思われている」と危機感を募らせる。

九州では観光収入は経済を支える柱の一つだ。
アジアに近く、近年は訪日客が急増している。
その流れに地震がブレーキをかけかねないことも、新幹線の早期復旧の背景にある。
在来線もほとんどが復旧し、九州自動車道は月内に全線で通行可能になる。観光ルートは回復へ向かっている。

観光庁は「ダメージを最小限に食い止めたい」とするが、地震対応の補正予算に盛り込む内容は未定だ。
現時点では旅館などの経営支援で中小企業庁と連携する程度にとどまっているという。



今年のGWは、あえて福岡に行く。
災害で怖いのは、本震のあとの風潮被害の拡大であるが、当初予約していた大分の農業文化公園は、活断層の真上という理由から早々とキャンセルしてしまった。
しかし、孫娘との再会のためにと福岡にある能古島を長男があらためて選択。
素直にその計画に乗ることにする。
初日は、筑紫野付近にある二日市温泉でまったりとし、二日目はこの島でゆっくりと孫娘を相手に過ごそうと考えている。




さて本日は、第52回BCS賞受賞、2010年度建築九州賞/一般建築部門作品賞に輝いた作品をみてみよう。


長崎県にある「ガーデンテラス長崎」である。




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2009.05
ホテル
7104.18㎡





■隈研吾のプレゼンテーションより

プログラム構成上必要とされた、大きな箱、小さな箱、リニアなものという全く異なるヴォリュームをいかなる共通のアイデンティティで統合するかが、われわれの課題となった。
そのアイデンティティとは、箱であり、しかも屋根でもあるという両義性であり、もうひとつは、木という自然素材で「作られた」-覆われたではなく-建築というアイデンティティである。




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最も大きなヴォリュームをもつ本館では、両側壁として立ち上がってきた壁が頂部で屈曲(inflection)として屋根へと変質している。
屋根の下はソリッドではなく、細い柱とガラスの小箱からなるヴォイドとして解いているので、屋根性を高めること、すなわち全体としての両義性を高めることが可能となった。




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もうひとつの「木で作る」ことに関していうと、巨大なヴォリュームにただ外壁や内装に木をたくさん用いれば木で作った建築になるわけではない。
木という自然素材が宿命としてもつその小ささと、大きなヴォリュームとの間のギャップが大きすぎて、その木でその大きさが作られたようにはならない。





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そこで、木をパネル状にしてヴォリュームと木との中間的なスケールを創出した。
その中間的スケールの木パネルで、大きなヴォリュームを構成することで、全体が木で「作られた」と感じられるのである。




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そのパネルのコンポジションと、窓のコンポジションとを連動するために、窓の大きさ、配置をランダムに導入し、開口、パネルを含んだ単位、粒子が、建築全体を「作っている」という身体感覚を生み出した。








☆☆☆やんジーのつぶやき
細い柱とガラスの小箱からなるヴォイドとして解かれたリゾートホテル。
長崎を訪れる際は、是非とも立ち寄ってみたい場所である。







































































by my8686 | 2016-04-28 09:29 | 挑発する建築&空間 | Trackback | Comments(0)