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010 ル・コルビュジエ「ロンシャンの礼拝堂」

トヨタ自動車は2日、車をネット回線につなぐ通信機を、2020年までに日米でほぼすべての大衆車に標準装備すると発表した。
さまざまな情報をネットを通してやりとりする「つながるクルマ」に欠かせない機器だが、現在、標準装備は一部の高級車のみ。安全性や利便性で高い機能を持つ車の普及を進める。

つながるクルマには、道路の障害や車の不具合など、安全にかかわる情報を運転中にいち早く得られる利点がある。
トヨタは現在、日米で売るレクサス車などに通信機を標準で付けている。17年から20年にかけて、対象を大衆車にも広げていく方針だ。また、日米以外でも需要をにらみながら標準装備化を進める。
一方、現在は地域ごとに異なる通信の規格についても、関係が深いKDDIと協力して19年までに世界で共通化する方針。同時に他の自動車メーカーに門戸を開いて、共通規格の普及をめざすという。

つながりることでさらに完全自動化されるクルマ社会の未来に、官能はどう反応するのか。興味つきない。



それはさておき、本日はロンシャンの「ノートルダム=デュ=オー礼拝堂」をみてみよう。


ロンシャンの礼拝堂 (Chapelle Notre-Dame-du-Haut, Ronchamp, 1950) は、1950年から1955年にオート=ソーヌ県ロンシャンに建てられた礼拝堂で、「ノートルダム=デュ=オー礼拝堂」が正式名である。




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ロンシャンの小高い丘は古来神聖な場所されており、以前は教会が建てられていた。
その教会が第二次世界大戦で破壊されたことから、聖職者アラン・クチュリエの依頼で、ル・コルビュジエが新しい礼拝堂を建てることになった。





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ル・コルビュジエが実現した礼拝堂は、カニの甲羅をモチーフにしたと自身が述べた屋根に見られるように、以前の「透明な箱」からは隔たった造形をしている。





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しかし、それらにはミサを行う場としての音響効果を考慮した凹んだ壁面や、高地で水の確保が重要であることから雨水を溜められるように中央が落ち込んでいる天井など、機能性を織り込んだ結果も含まれている。





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また、内部の採光には、闇を効果的に使ったジャウル邸の空間に通底する要素が指摘され、壁面に以前の教会の瓦礫を活用していることは、ドミノシステムの理念にもつながると指摘されている。





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後期の最高傑作と目される建物である一方、建設当初はその特異なデザインについて否定的評価も受けた。




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しかし、どちらの立場からも何故そう言えるのかについて、具体的な根拠が十分に示されてきたとは言いがたく、むしろそのような得体の知れない問いかけを見る者に投げかけること自体に、傑作としての価値を認める見解もある。





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建築家の槇文彦が解釈を示した時にも、謎のままであり続けることへの期待感が併せて示されていた。





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2009年の推薦時には「宗教建築」に分類されていた。

2011年の推薦時には、前述の通り、ICOMOSから世界遺産基準 について「顕著な普遍的価値」を認めうると指摘された。







☆☆☆やんジーのつぶやき
カニの甲羅がモチーフだという礼拝堂の屋根に、官能がなぜか不思議な反応をおこした学生時代。
既に45年以上の時が流れた。
今ふたたび、あの降り注ぐ光のシャワーを浴びる旅に出たいと、官能が疼いた。




































































by my8686 | 2016-06-03 03:03 | Trackback | Comments(0)