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016 ル・コルビュジエ 「 レマン湖畔の小さな家」

今年の夏は猛暑になる可能性が出てきた。観測史上最も暑かった2010年と海や大気の状況が似ているところがあり、さらにいくつかの条件が重なれば全国的に暑くなるという。猛暑になることを見込み、対策に乗り出す企業もある。

気象庁予報官は、「気流の蛇行は2週間くらい前にならないと予測するのが難しい」というが、今年はジェット気流が10年と比べて南よりに流れそうだという。その場合は、高気圧の張り出しが北日本まで及ばない可能性もある。だが、「終息したとみられるエルニーニョ現象の影響が残って大気が暖かい状態が続くため、西日本や沖縄では平年より暑くなる」と話す。

各メーカーが虎視眈々と猛暑に向けた改廃・増産を目論んでいるという。


それはさておき、本日はスイスにある「レマン湖畔の小さな家」をみてみよう。


スイス (Suisse) からは2件が推薦されている。
2009年には4件が推薦されていたが、2011年の推薦に際してシュウォブ邸が除外、2016年に向けた推薦に際して生まれ故郷ラ・ショー=ド=フォンのジャンヌレ邸が除外された。




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レマン湖畔の小さな家 (Petite villa au bord du lac Léman, Corseaux, 1923) は、ル・コルビュジエが1923年から1924年にかけて両親のために建てた名前どおりの「小さな家」で、長さは20 m、幅は3 m である。





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コンパクトな室内で快適に過ごせるように、室内の家具の配置などにも配慮され、来客時にベッドを隠せる間仕切りなども存在している。




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南側には11 m の開口部があり、横長の窓になっている。
これによって、大胆な採光と、そこから見えるレマン湖やアルプス山脈の借景が可能になった。





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しかし、この窓の存在についてはオーギュスト・ペレとの「窓論争」(1923年)のテーマとなり、合理性や必然性を主張したル・コルビュジエと、水平窓が室内空間にもたらす要素を否定的に捉えたペレが対立した。





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竣工の数年後に漆喰にひびが入ったが、ル・コルビュジエはむしろ老朽化にどう対応するかの好機と捉え、金属製の波板で覆うなどの補修を行った。





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2009年の推薦時には「個人邸宅」に分類されていた。







☆☆☆やんジーのつぶやき
熱い猛暑の夏には、スイスの湖畔にあるこんな家で快適に過ごしたいものである。
断舎利をはじめる年齢になると、こんなコンパクトな家に越したくなる。
捨て去りたい過去の記憶と遺したい財産としての記憶。
拘って集めたコレクション類との決別の日もいつか来る。
しかし、今は師匠であり相棒である我愛車86GTとは、しばらくつきあって行こう。



















by my8686 | 2016-06-09 09:09 | 挑発する建築&空間 | Trackback | Comments(0)