盆休3日目。
早朝、次男のマンションへ寄りピックアップして墓参りに出かける。
早朝の涼しいうちにと思いながらも、すでに上った太陽の日差しは思いのほか強い。
西日本最高の38℃の猛暑となる。
墓参りのあとは、予約したランチの時間まで寄り道して川遊びに興じる。
広島県西北部に位置する雄大な羅漢山麓。
清廉な小瀬川、豊かな自然に囲まれた渓谷温泉の近くの川で納涼のひとときを過ごす。
オニヤンマが懐いて近くの岩場を飛び交う。
都会の喧騒を離れ、美しい渓流と豊かな緑に包まれる。
冷たい渓流の流れに足を入れながら、少年の頃体験した懐かしい夏休みの想い出に浸る。
本日のお楽しみの「山茶花」でのランチ。
先付の緑の葉に盛られた季節の美味が心と舌をなごませる。
鬼灯のオレンジ色の萼に包まれた無花果がほどよく冷やされ、その心地よい涼感に官能が鎮まってゆく。
刺身の盛り合わせにあわせた酒は、岩国の本吟醸冷酒「巌流」。
フルーティな香りと滑らかな喉越し。さらに、まったりと舌に絡みつく深い余韻。
さらっとしながらも思いのほか尾をひく余韻の重さに、前回感じた味とは印象が異なることに、ふたたび驚かされる。
夏の陽気のせいか、刺身の清々しさのせいか。今回は、この酒が主役になってしまったようだ。
塩焼きのヤマメで舌を〆てみる。酒の重みとともに甘い余韻が舌にひろがっていくのを憶えた。
飯ものは、水雲とニラの雑炊。
デザートは、ほどよく冷ました御薄の抹茶とヨーカン。
ヨーカンの甘さを舌に残しつつ3口半で抹茶をいただく。
吸い切りもきれいに決まった極上のランチであった。
☆☆☆やんジーのつぶやき
たいへんおいしゅうございました。
このような美味を味わえる今がある。
これも亡くなった父からのおもてなしの機会と感謝する。