休日の朝は、マイルスのRight offからはじまる。
真空管アンプにスイッチを入れ、愛用のipodをスタートさせる。鳴らすのは、ほどよくエイジングされ熟成の域に到達したJBL D-130自作フラットバッフル。
最近、気になっていた「アーストンボラージュ」というブランドショップ。
マイルスお気に入りのファッションブランドがこいつだったことをつい最近知る。
このブランドを立ち上げたデザイナーが佐藤孝信という男。
1980年代のメンズDCブームを牽引した鬼才。
小雨降る今朝は、こいつを少し読み解いてみよう。
1975年に「arrston volaju」を設立した佐藤孝信は、概念やモード界の常識を打ち破る自由で新鮮なデザインで注目を集め、1983年に東京コレクションに初参加。
メンズ・デザイナーズ・ブランドのブームを巻き起こし、1986年からパリやニューヨークの二大コレクションに参加。
ジャズ・トランペッターMiles Davisやポップアートの巨匠Andy Warholなどの著名アーティストが愛用していたことでも知られているという。
佐藤孝信はアーティストの衣装制作をはじめ、インテリア・デザインや腕時計やオブジェ、グラフィックなど多方面で才能を発揮し、現在はパリで展示会を開き、3年前に東京・原宿に直営店である「アーストンボラージュ」をオープンしている。
俺好みのテイストに官能が疼く。
久しぶりにマイルスの名言など読みながらコレクションをみていこう。
先に演奏するぞ、曲名はあとで教える。
I’ll play it first and tell you what it is later.
失敗を恐れるな。失敗なんてないんだ。
Do not fear mistakes. There are none.
そこにあるものではなく、ないものをプレイするんだ。知っていることではなく、知らないことをやる。変化しなければいけない。それは呪いのようなものだ。
Don’t play what’s there, play what’s not there. Don’t play what you know, play what you don’t know. I have to change, It’s like a curse.
オレにとって、音楽も人生もスタイルがすべてだ。
For me, music and life are all about style.
すべて学び、そして忘れろ。
Learn all that stuff and then forget it.
伝説というのは、過去の業績にしがみついている老人のことだろ。オレは今でも現役だ。
A legend is an old man with a cane known for what he used to do. I’m still doing it.
自分自身の何かを創造している時は、限界なんてない。
When you’re creating your own shit, man, even the sky ain’t the limit.
オレの未来は、毎朝起きた時にはじまる。
My future starts when I wake up every morning.
どんな種類であれ、いい音楽はいい。
Good music is good no matter what kind of music it is.
音楽における自由というのは、自分の好みや気持ちに合わせて、規則を破れるように規則を知っている能力だ。
必要なのは才能じゃない。練習、練習、練習、それだけだ。
オレは、楽な生き方には興味はない。
オレみたいに何か新しいことをやろうとする人間は、無視されるリスクをいつも背負っているんだ。
ジャンルというヤツは嫌いだ。そんなもの、音楽には関係ないだろう。
明日に向かって何もしないなんて、オレには耐えられない。
人生は変化であり、挑戦だ。
オレは現状に甘んじる人間は好きじゃない。常に前進し、変化を求める人間が好きだ。
オレは、地球上で最高のサウンドは人間の声だと思っている。だからシンガーが歌うようにトランペットを吹いている。
音楽は、それだけで何かを語るものだ。
相手の音楽を理解するっていうのは、その人間を理解するってことじゃないか。肌の色なんて関係ない。
音楽は競争じゃない。協調だ。一緒に演奏して、互いに作り上げていくものなんだ。
他人が何か言ってきても、重要なことでなければ、「勝手にしやがれ」と言うことにした。それからというもの、オレの人生はスムーズに転がりはじめたんだ。
毎日一歩ずつ前進するように、がんばり続けるだけだ。そうだ一歩ずつだ。
人間だったら自分の気持ちに正直に生きるべきだ。好きなら好きと言えばいい。気に食わないのなら、そう言えばいいんだ。オレは妥協も我慢もしない。
まずは教えてやることだ。今度は、それが自分に返ってくる。
すべての芸術的表現における創造性や才能には、年齢なんてないんだ。年季はなんの助けにもならない。
自分は自分のやり方でやらないと。誰のコピーもしちゃいけない。
終わってしまう前に、終われ。
音楽は何より雄弁に物語っている。言葉や説明はいらない。そんなもので補足しなけりゃいけない音楽なんてオレには意味がない。
その時に起こりつつあることに対して、オープンじゃないといけない。
時代は変わったんだよ。やりたいようにやっていい。
すべてが目標に向かっての勉強なんだと自分に言い聞かせていた。
グループを作る場合は、いろいろな人間を混ぜないと駄目だ。持ち味ってもんが違うからな。
何かがおかしくなりはじめた時に指摘してくれる人間を人生で一人でも見つけられれば、とても幸運だ。
自分の手の内を一通り出してしまったら、今度は違うことをやれ。
あいつみたいになる。あいつよりうまくなってやる。なんてそんなことに囚われてはいけない。
☆☆☆やんジーのつぶやき
マイルスの一言一句が魂をゆさぶる。官能の彼方に魂をもっていかれそうだ。
今日までいろんなジャズやロックを聴いてきたが、結局は、やはりマイルスにもどっていく。