「シリアに化学兵器、なぜ 13年全廃決議/政権、軍事的に優勢」を読み解く

シリア内戦の反体制派が拠点とする北西部イドリブ県で化学兵器が使用されたとされる問題で、米英仏はアサド政権が使用したとの見方を強めている。

同政権を支えるロシアは反体制派が貯蔵していたと主張し、反発している。



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アサド政権が全量廃棄を受け入れたはずのシリアで、なぜ化学兵器があるのか。疑惑が深まっている。



あらためて、この内容を読み解いてみよう。



■実行、軍の一部か

トルコ保健省は6日、被害者の遺体の検視結果として「化学物質(サリン)を浴びたと判断できる」と発表した。
トランプ米大統領は5日、アサド政権の化学兵器使用を断定し、「私にとっての多くの一線を越えた」と非難。反体制派メンバーで政治評論家のアンワル・メシュレフ氏は「反体制派は化学兵器を持っていない。あればとっくの昔に使っていた」と話す。

一方、シリアのムアレム外相は6日、首都ダマスカスで会見し、「我々が爆撃したのは(過激派組織の)ヌスラ戦線(現在はシャーム解放委員会に改称)の武器庫。ヌスラは化学兵器を保有している」と述べた。




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シリアでの化学兵器使用をめぐっては、2013年に国連は首都ダマスカスで猛毒サリンを使用した攻撃があったとする報告書を発表。

アサド政権は化学兵器の保有を認め、国連安全保障理事会決議に基づいて全廃を受け入れた。化学兵器禁止機関(OPCW)は14年、シリアの化学兵器の98%が廃棄されたと発表した。

だが、その後もアサド政権による化学兵器使用疑惑はたびたび浮上している。国連は昨年8月、14年4月と15年3月にいずれもイドリブ県で政権軍が投下した物から「毒物が放出されたと結論づける十分な情報がある」とする報告書を発表。

国連安保理は今年2月、アサド政権の化学兵器使用に対する制裁決議案を採決したが、ロシアと中国が拒否権を行使した。




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こうした状況を背景に、アサド政権は、化学兵器を使用して国際社会の非難を浴びたとしても、ロシアの後ろ盾がある限り実質的な損失を被らないと考え、隠し持っていた可能性がある。メシュレフ氏は「軍の総意ではなく、指導層の一部が実行したのかもしれない」との見方だ。


■米の出方うかがう?

だが、後ろ盾のロシアの軍事介入以降、政権側は軍事的優勢を盤石にしている。昨年末には北部の最大都市アレッポも完全制圧。政権軍にとって、今あえて化学兵器を使用する局面ではない。動機があるとすれば、トランプ政権になった米国の出方を見ようとした可能性がある。




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トランプ大統領は過激派組織「イスラム国」(IS)との戦いを優先させ、ロシアと協力する方針を当初は示していた。先月末にはヘイリー国連大使が「米国の優先順位はアサド追放に固執することではない」と述べるなど、政府高官からもアサド政権の存続を容認する発言が相次いだ。




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エジプトのシュルーク紙国際報道部長のホサム・ハッサン氏は「トランプ政権がISとの戦いに集中する姿勢を見て、政権存続に確信を持った、あるいは、トランプ氏の『アメリカ・ファースト』がどの程度のものかテストしたのだろう」と分析した。





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国連安保理は5日午前(日本時間同日深夜)、緊急会合を開き、米英仏が、徹底した調査権限を国連などに与える決議の採択を目指したが、ロシアが反発し、この日の採決は見送られた。







☆☆☆やんジーのつぶやき
トランプの『アメリカ・ファースト』の深さを探るだけの道具にされてしまった北西部イドリブ県の子どもたちが浮かばれない。
サリンを浴びせてしまった連中には、同じサリンを振り掛けるしかあるまい。




































































































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by my8686 | 2017-04-07 15:07 | ヘビーな話は、謹んで | Trackback | Comments(0)

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