書評『アンディ・ウォーホルのヘビのおはなし』を読み解く

日曜の朝は、ベッドの中で書評を斜め読みするのが定例となった。老眼が進んで読書量が極端に減ってしまったが、気になる本はネットで図書館の蔵書を検索し貸出をする。気に入った本は別途購入して手元に置くこともあるが、基本的に整理して貯めない主義である。


そんな朝、久しぶりにウォーホルの名前に官能が反応した。
ウォーホルになりすました横尾忠則の語り口に思わず微笑んでしまった。





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あらためて、その書評を読み解いてみよう。



■アートってなんだと思う?

ボクはアンディ・ウォーホル。芸術家になるために前歴のイラストレーターを闇に葬って、見事芸術家になりすまして大成功した。ところが芸術家としての名声を手に、評価が決定的になった頃、かつての隠蔽していたイラスト作品を公開した。





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「この野郎!」と思ったのは評論家と学芸員だったろうな。というのは埋葬したはずのイラストを再発掘することで、逆にイラストを芸術作品として昇華させる作戦にでたからだ。ピカソが(若い内に成功しちゃえば、あとは何でもありさ)と言ったその教訓に従ったボクの作戦勝ちということさ。






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そんなボクのしたたかさを見せつけたのがこの絵本さ。出版社も読者もボクの戦略にまんまと騙されちまったよ。大方の人間はこの本のイラストはボクの1950年代のイラストレーター時代の作品だと信じているに違いない(笑)。ところがこれは63年作で、ボクはこの頃すでにミスター・ポップアートなんて呼ばれるスターになってたわけさ。






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あの有名な「ゴールド・マリリン・モンロー」やキャンベルスープ、コカコーラの反復作品、さらに……etcと挙げていくとキリがないさ。この事実に驚いただろう?





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この本のイラスト、いや絵だよね? とにかくよーく見てごらんよ。50年代のボクのイラストと違うだろ? ほら、この書評の書き手のYは「手抜きだよ、アンディ!」と言ったが、「その通り」だよ。だからさ、そのイラストはアートになっているんだよ。つまりYが指摘するように真面目に描くとイラスト、不真面目に描くとアートになるってことさ。ここんとこが面白いだろ? 判るかな?





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さて、本書の主人公は蛇。蛇皮会社がボクに依頼した本さ。ボクにはHigh & Lowの境界がないから通俗だって何だって区別がないんだ。成功者のボクには〈ねばならない〉という大義名分は通用しないさ。ボクは名士になるために社交界に出入りしながら、セレブのリストを増やしていったんだ。







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そんなある日、蛇皮会社の社長が人が嫌う蛇の絵を描ける画家としてボクに目をつけた。ボクって蛇に似てるじゃない? くねくねしてて。他のイラストレーターが描くとヘビメタ(笑)になっちゃうよ。こうして蛇の絵を引き受けたボクはセレブな人間や商品や場所に蛇になって侵入してなぐり描きの絵を描きまくったさ。まあ社長と忖度のお遊びに興じたってわけさ。





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とにかくボクのイラスト時代の絵と見比べてみてよ。やがてボクに騙されている自分に気づくかも。もし見る目があればの話だけどね。芸術って怖いだろう? まるでテロだよね。








☆☆☆やんジーのつぶやき
まざまざと騙されてしまった世代である。
1970年代のあのアメリカンポップアートの熱さが今は懐かしい。




























































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by my8686 | 2017-06-18 12:12 | 気になる本 | Trackback | Comments(0)

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