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昨年と同じく「セスティナ・アルタフォルテ」を詠んでみよう

本日でGWも終わる。午後から生憎の雨となった。
今年は、母の圧迫骨折による緊急搬送から入転院にともなう高齢者マンションの転居。それに並行して次男の婚約寿事での佐賀行などが重なる。

自分の愉しみは、結局お預けとなってしまった。
ロードバイクランは、来週のお楽しみとしよう。

それはさておき、本日は昨年の今日5月6日に詠んでいたエズラ・パウンド詩集「ペルソナ」から「セスティナ・アルタフォルテ(Sestina: Altaforte)」を詠んでみよう。




  くそ! ここはなにもかも平和の臭いがするぞ
  出て来いパピオール 音楽だ!
  俺がよみがえるのは戦いを見るときだ
  数々の軍旗が黄色や紫にはためき
  その下に広がる野原が血の色に染まる
  そんなとき心は半ば狂乱し 俺は喜びの雄たけびをあげるのだ




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  灼熱の夏が俺は好きだ
  嵐が地上に吹き荒れ
  イナビカリが暗黒の空を赤く染め
  雷鳴が轟々たる唸り声をあげ
  雲を吹き飛ばす風が気違いじみた声を立て
  空一面に神の剣が打ち合う そんな季節が好きだ





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  さあ 剣を振りかざせ 戦いが始まったぞ
  軍馬のいななきが戦場にひびき
  兵士らの鎧と鎧がぶつかり合う
  一年の平和より一時間の戦いがどれほど充実していることか
  売春宿のワインもか弱い音楽もくそ食らえ
  真っ赤な血に勝るワインはない






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  俺は太陽が血のように赤く昇るのを見るのが好きだ
  その光線は闇を貫き
  俺の心を喜びで満たしてくれる
  俺は音楽に酔いしれて口を大きく開き
  太陽がこの世の平和を嘲笑するところを見る
  俺は孤独な力が闇と戦うところを見るのが好きだ






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  戦いを恐れてしゃがみこむような奴は
  赤い血など流れておらず
  勝者の栄光や剣のきらめきとは無縁な
  女々しい平和が似合っている
  そんな奴はさっさとくたばるがいい
  俺の音楽で空気を満たしてやるから






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  パピオル パピオル 音楽だ!
  剣同士がかちあう音ほどいい音はない
  戦場の雄たけびほど心ときめく音はない
  俺たちの剣先から赤い血を滴らせ
  豹のようにしなやかに駆け回ろう
  平和を称える奴などくそ食らえだ






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  剣の奏でる音楽で大地を赤く染めろ!
  剣と剣がかち合う音を聞け!
  平和を称える奴などくそ食らえだ!






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☆☆☆GGのつぶやき
エズラ・パウンドがアメリカ軍にとらえられ、ピサの収容所に入れられていた時期に書かれた「ピサ詩編」である。
キャントーズの中でももっとも迫力ある詩として、繰り返し魂に刻みこんでいこう。



































































by my8686 | 2018-05-06 15:33 | 徒然なるままに | Trackback | Comments(0)