西野嘉章の「大学博物館における研究成果の学外へのアウトソーシングの方法」を読み解く

BS放映で興味を抱いた西野嘉章氏の研究活動をあらためて見る第8回目。



8)大学博物館における研究成果の学外へのアウトソーシングの方法についての研究

実験展示等を通じて得られた研究成果を、展示パッケージ、産学連携、民間主導企業メセナ、ボランティア活動などを複合しつつ、社会還元する手法について、学外ミュージアム施設との連携のなかで具体的に実践試行する研究を行っているという。



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現在、産学連携事業「モバイルミュージアム・プロジェクト」、国際学術連携事業「アジア圏学術標本ネットワーク構想」として具現化しつつある。




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■「モバイルミュージアム・プロジェクト」

モバイルミュージアムとは、博物館に収蔵されている学術標本を小型ミュージアム・ユニットに組み入れて、社会の様々な場所に展開・流動させる日本初の遊動型博物館である。
巨大集中型のミュージアムから分散携帯型のミュージアムとしてミュージアム概念の根本的転換をめざす次世代型モバイルミュージアムといえよう。

ミュージアムが既存の空間内に留まって学術資源を呼び込むだけではなく、蓄積されたコンテンツが積極的に社会に飛び出していくことを主眼として、発想を転換することで、ミュージアムの活動領域を飛躍的に拡大させようという試みである。




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「モバイルミュージアム」とは、次世代型ミュージアムのひとつのあり方を指し示す造語。
ケータイ電話のように、あちこち自由に遊動するミュージアムをイメージしている。

展示コンテンツはコンパクトにパッケージ化され、学校、住宅、企業、公共施設に中長期にわたって貸し出される。ミュージアムとは無縁だった空間が、展示コンテンツの組込みによってテンポラリーなミュージアム空間に変容する。

展示ユニットは一定の期間が過ぎると次の場所に移動する。モバイルミュージアムは、既存のミュージアム・コレクション(文化的社会資本)を流動資本化し、その価値を幅広い社会層で享受可能にする文化的なツールだという。




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東京大学総合研究博物館は、興和不動産株式会社(現・新日鉄興和不動産株式会社)の理解と支援で、パイロット事業「モバイルミュージアム001」を試行している。

この事業は、大学の学術資源と企業のオフィス空間を結ぶ新しい産学連携事業プロトタイプ・モデルを、広く一般社会に向けて提案しようとするものだという。





■「アジア圏学術標本ネットワーク構想」

アジアは多様で複雑な生息環境を反映し、きわめて高い哺乳類の種多様性が見られる。哺乳類の種多様性進化を研究する上で世界的に最も重要な地域である。




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テーマ
①亜種やシノニムの再評価や新種・新亜種の記載を含む分類学的に混乱の見られるグループの系統分類学的研究を行うことにより哺乳類の種多様性を理解する。

②最新の種分類体系に基づき現在の哺乳類相の特徴やその形成過程について理解する。




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研究を進めるために、日本、韓国、中国、台湾、ベトナム、ミャンマーなどにおいて、国際共同フィールドワークを行い、動物種の分布調査を行うとともに、標本や各種の詳細な分布データの収集を進めているという。








☆☆☆GGのつぶやき
分散携帯型のミュージアムという発想が良い。自動運転化された次世代型モバイルミュージアムカーが走りだす日も遠くあるまい。














































































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by my8686 | 2018-05-15 11:39 | ぶらぶらアート観賞 | Trackback | Comments(0)

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