「ファッション界、エシカルの波」×「SDGs」を読み解く

国連が2015年に採択した「持続可能な開発目標」(SDGs〈エスディージーズ〉)では、商品などをつくる生産者と購入する消費者に対して「つくる責任、つかう責任」(目標12)を提唱している。

A新聞社の取材によると、毎日身につける服がむだを生んで大量のゴミを発生させ、製造現場で働く人の生活に悪影響を与えている可能性が見えてきたという。




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「自分たちの服はどう作られているのか?」という問いから、消費者としての責任が見えてくる。


また、ファッション界では、倫理性や持続可能性に配慮したものづくりが加速している。動物由来の素材を避けたり、環境に配慮した生産方法を模索したりする企業が高級ブランドからファストファッションまで拡大しているという。

エシカル(倫理的)な消費の高まりとともに、もはや社会貢献の枠を超え、生き残りをかけた取り組みとなっている。



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「企業は、人間に合わせる時代から、環境に合わせる時代に変わった」。

約70の高級ブランドを傘下に置くモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)グループのアレクサンドル・カペリ環境マネジャーは、きっぱりと語った。
このほど東京で新しい取り組みを表明するイベントを開催。輸送などによる二酸化炭素の排出量を2020年までに13年比で25%削減、7割の革を環境優先型の製革所などで加工したものに変える。

また、持続可能な栽培法で育てた綿花を使うといった目標を発表した。カペリ氏は朝日新聞の取材に「地球に優しくあることはもはや世界的な流れ。末永くブランドを存続するためには、より高いレベルで環境問題に対応できなくてはならない」と説明した。



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スイスの宝飾ブランド、ショパールは今春、倫理にかなう労働環境などで採掘・供給された「エシカルゴールド」のみをジュエリーと時計に使うと宣言。
カール・フリードリッヒ・ショイフレ共同社長は「企業の責任として関わらずにはいられない問題だ」と話す。






■「創作の原動力に」

イッセイミヤケは新作で、太陽光で発熱する中綿を開発し、羽毛の代わりに使った。
デザイナーの宮前義之は「環境への配慮は今、多くのデザイナーのものづくりの原動力になっている」と語る。

愛護の観点から、動物由来の素材を避けるブランドも相次いでいる。
ヴェルサーチは3月、「ファッションのために動物をもう殺したくない」と毛皮の使用をやめると表明。昨秋のグッチに続く動きで、他にも数ブランドが毛皮を廃止した。服や革小物を作るために殺した哺乳類の革は使わないようにしているブランドも既にある。





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18年秋冬パリ・コレクションでは、老舗ジバンシィが冒頭に本物そっくりの豪華なフェイクファーのコートを並べた。デザイナーのクレア・ワイト・ケラーは「魅力的なぬいぐるみを見て、ファーでなくてももっと魅力的なクリエーションができるはず、それがファーへの新しいアプローチになると思った」と話した。

フェイクファーは近年、エコファーと呼ばれるようになり、トレンド素材の一つになっている。しかし、「プラスチック由来で染料が海洋汚染にもつながる。厳しい基準を通過した本物の毛皮とどちらがエコなのか?」と異論もある。






■ユニクロ・H&Mも

取り組みは高級ブランドだけでなく、大量生産型の企業にも波及している。ユニクロが最近、20年までにアンゴラヤギの毛であるモヘアの使用をやめると表明して話題になった。ヤギが南アフリカの悲惨な環境で飼育されている映像が広がったことがきっかけで、モヘア使用率は低いが、全廃を決めたという。



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H&Mも5月、モヘア使用を20年までに中止すると表明。H&Mは全製品で持続可能な素材だけを使う生産体制を30年までに整えるとの方針を掲げている。
日本法人のルーカス・セイファート社長は「10年前とは比べられないほど持続可能性への意識が広く浸透している。大量生産しているからこそ責任を持つべきだ」と説明した。




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既製服が広がった1970年代以降、ファッション産業は効率を追求するあまり、環境に大きな負荷を与えてきた。倫理的に正しい方法で生産された服を選んで身につける消費者の意識が高まる中で、商品の質に加えて倫理性の面でも質を向上せざるを得ないという大きな転換期を迎えている。









☆☆☆GGのつぶやき
大量消費時代が終焉し、新たな倫理性という新しい価値観の到来を感じる。
限りある資源を再生可能な技術と知性で永続させていく意識は、重要だと感じる。
陳腐化や目新しさだけで購買意欲を掻き立ててきた時代も終わりを迎える。
「倫理性」という新たなキーワードに、人々がどう対峙して行くのか。
今は小さな力であっても、いつかは大きな潮流になることを信じて、前に進むしかあるまい。






















































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by my8686 | 2018-07-04 11:44 | デザインに何ができるか | Trackback | Comments(0)

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