西洋名画「ゲントの祭壇画」を読み解く

豪雨明けの日曜の朝は、昨日図書館で借り出した「一個人・特別編集」の「西洋名画を読み解く」を眺めている。

目に止まったのが「ゲントの祭壇画」である。




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フランドルの中心的都市、ゲント市のサン・バヴォン大聖堂所蔵のヴァン・アイク兄弟制作の通称「ゲントの祭壇画」。
一見複雑な構成の多翼祭壇画だが、基本は単純な観音式左右開閉型の三連祭壇画である。





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開いた時は、およそ3.4m×4.6m。
内側の彩色油彩画群は輝くばかりの明澄で精緻な筆致と描写で、その後のフランドル絵画に影響を与えた傑作とされる。






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上段中央 C:デエシス L:天后としてのマリア R:洗礼者ヨハネ






祭壇画を閉じた状態の最下壇下枠にラテン語で次のように銘文が書かれている。

「誰よりも偉大なる画家フ―ベルト・ヴァン・アイクがこの作品を始め、技において第二の画家たる弟のヤンが、ヨドクス・ヴェイトの需に応じてこの至難な仕事を完成競り。なされしことを照覧あれこの詩により5月6日(1432)に招かむ」

ゲントの祭壇画は、ヴァン・アイク兄弟の兄フ―ベルトが当時ゲント市の参事会員であったヴェイトから発注を受け、制作中兄の死によって弟のヤンが仕上げたものとされる。当時のキリスト教の教会堂は、規模によるが主祭壇といくつかの副祭壇(聖堂)に分かれており、各々の副祭壇は出資者が個別に利用管理できるようになっていた。





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上段両翼 L:カインとアベルの犠牲 R:カインのアベル殺し
下段   L:アダムと合唱の天使   R:奏楽の天使とイブ









ゲントの祭壇画は、完成当時はゲント市聖ヨハネ聖堂(1559年聖バヴォン大聖堂と改称)の中のヴェイト聖堂に設置されたものである。

開閉式祭壇画は、平日は閉じられて、グリザイユ(単彩~2色彩画)の地味な扉絵になっているが、ミサの行われる日曜、キリスト教の祭典、祭壇画のテーマになっている聖人の記念日などに開かれ、中側の輝くばかりに美しい色彩の世界が礼拝者に披露されるという。






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キリストの騎士









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正しき裁き人










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「子羊の礼拝」預言者、族長、使徒、教会の代表者 中央下は生命の泉が描かれている。













☆☆☆GGのつぶやき
徹底したリアリズムに圧倒される。当時のキリスト教に対する畏怖と信仰の想いが伝わってくる。
デエシスについては、時を変えて読み解いてみよう。
















































































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by my8686 | 2018-07-08 11:37 | ぶらぶらアート観賞 | Trackback | Comments(0)

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