「JAL、想定超すAI効果 新システムで一転増益」を読み解く

原油高が重荷となっている日本航空の業績が増益に転じている? 約50年の長きにわたって使い続けた旅客システムに別れを告げ、AIシステムに移行したところ、その効果は想定以上だという。

国際線はほぼ満席、客単価が上昇。ただでさえ出張や観光で需要は旺盛で、使うほどに精度があがるAIが、JALを増益路線にいざなおうとしているという。




c0352790_15552575.jpg





あらためて、この内容を読み解いてみよう。


 「出張に行く座席がとれない。どうすればいいの?」。最近、JAL社内ではこうした会話が頻繁に交わされている。国際線の有償座席利用率は80%を超え、マイレージプログラムなどを利用した無償の乗客も勘案するとほとんど空席はない。空席が少なければ航空券を安売りする必要がなくなる。実質的に値上げしたのと同じで、収益改善の効果は大きい。

好調を支えるのが昨年11月に刷新した旅客システム。世界の航空業界で高いシェアを持つアマデウス製のシステム「アルテア」を導入した。何度も改修を重ね、どうにか使ってきた自社システムと置き換えたところ、その効果は絶大だった。




c0352790_15555198.jpg



2018年4~6月期の決算をみると、国際線の輸送能力は前年同期に比べ7%増強しているが、座席の利用数はそれを上回る9%の増加となった。

燃油サーチャージの増加などの要因を除いた実質ベースで単価は2%上昇。実は、ビジネスクラスの数を減らしエコノミークラスを増やしているという。それでも単価が上昇したのは「新システムの効果が大きい」という。

航空会社の収益を左右するのは予約状況などに応じてチケットの価格設定を変えるレベニューマネジメント。

旧システムでは社員の長年の経験に頼る面が大きかったが、新しいシステムでは、その役割をAIが担う。過去のチケットの売れ具合などをもとに需要を予測し最適な価格を算出する仕組みで、まさにAIが得意とする分野だ。需要を読み間違えて収入をロスすることが減ったという。

システムの投資額は800億円で、5年償却のため、年間160億円の減価償却費が発生する。しかし、データを蓄積すればするほど需要予測の精度が上がるのがAIの強みだ。収益の押し上げ効果は時間の経過とともに大きくなる。




c0352790_15561628.jpg




JALは2020年3月期から新システムによる売り上げの伸びが減価償却費を上回り始めると想定していたが、今期からプラスになる可能性もでてきた。

19年3月期の連結営業利益は前期比4%減の1670億円を見込んでいるが、斉藤典和専務執行役員は「増益になるよう努めたい」と自信ものぞかせる。

株価の重荷になっているのは業績同様に原油高。航空機燃料に使うケロシンの平均相場(シンガポール市場)が1バレル=80ドル台(18年3月期は69ドル台)で高止まりしており、なかなか株価反転のきっかけがつかめないでいる。

JPモルガン証券アナリストは「原油価格の上昇による業績悪化は織り込まれつつある」と指摘。AIによる収益押し上げが悪材料を吸収できるなら株価上昇の契機になる可能性がある。




c0352790_15563716.jpg


JALの植木会長は新システムの導入時に「竹やりがマシンガンに変わった」との感想を漏らしたという。旺盛な需要を効率的に売り上げに結びつけるAIが、JAL飛躍の原動力になるかもしれない。











☆☆☆GGのつぶやき
竹槍からマシンガンへとは、わかりやすい。
人間の脳のたよりなさが昨今取沙汰されるが、このAIの精度向上には瞠目してしまう。
人間の情報処理能力を超えるAIの進化に畏敬の念さえ覚えてしまうのである。



























































[PR]

by my8686 | 2018-08-31 15:57 | たまには気になる経済学 | Trackback | Comments(0)

トラックバックURL : https://my8686.exblog.jp/tb/29717391
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。