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奈良「唐招提寺・宝蔵・新宝蔵」を読み解く

4/18(木) 昨日は、午後からMTBの再調整にS-DEPOまで出かける。「後輪タイヤの組み込みが逆回転になっている」という連絡を受けたのがきっかけなのである。

確かに、方向指定マークからすると異なるのだ。MTB用タイヤの場合、リアのノブパターンの方向を進行方向の逆にすることで登坂時の駆動グリップを上げる設計になっているという。

ロードバイクや車などでは想定しない設計コンセプトに、あらためて今更ながら勉強させられてしまった。
十数年来のつきあいとなる「我戦友MTB」も定期的なメンテナンスは欠かさぬようにしたい。また、若いメカ担当スタッフとも仲良くしておくべきなのである。






それはさておき、本日も奈良の国宝を読み解いてみよう。

唐招提寺の宝蔵と新宝蔵である。


「宝蔵」 国宝 奈良時代(8世紀)校倉・寄棟造・本瓦葺

経蔵とともに並んで建つ校倉の、北側の蔵。
唐招提寺創建にあわせて建立されたといわれ、経蔵より一回り大きいその堂々たる姿は、校倉の典型といえる。


「新宝蔵」 

唐招提寺が伝える、多くの文化財を管理・収蔵するために昭和45年(1970)に建てられた鉄筋コンクリートの収蔵展示施設。
金堂に安置されていた木造大日如来坐像(重文)のほか、旧講堂木彫群と呼ばれる、奈良時代末期に制作された多数の木彫像が収められている。




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■薬師如来立像 国宝 奈良時代(8世紀)木造 

衆宝王菩薩立像などと同様に、旧講堂に安置されていた奈良時代木彫群像。
頭部の漆製の螺髪と両手が失われているが、唐風の作風の旧講堂木彫群の中でももっとも大らかでボリュームのある立体的な造形を持つ。
他の旧講堂の木彫が鼻を大きく欠いているが、この像はその形を残しているのが特徴。




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■獅子吼菩薩立像 国宝 奈良時代(8世紀)木造

薬師如来立像などと同様に、旧講堂に安置されていた奈良時代木彫群像の一つ。
三目四臂(3つの目と4本の腕)の不空羂索観音として造られたもので、大らかな唐風の作風が特徴的な唐招提寺らしい像。




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■衆宝王菩薩立像 国宝 奈良時代(8世紀)木造

旧講堂に安置されていた奈良時代木彫群像。鑑真和上自身が持つ菩薩像を具体化したものといわれている。
唐風の色彩が濃い一木彫成の像で、額に縦に一眼が刻まれ、左右の肩の付け根から3本づつ腕が伸びていたと思われ、元は不空羂索観音であったと考えられている。





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■十一面観音立像 重要文化財 奈良時代(8世紀)木造

旧講堂に安置されていた奈良時代木彫群像の一つ。
体形や衣装など全体的に衆宝王菩薩立像に近い表現が見られる。





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■如来形立像 重要文化財 奈良時代(8世紀)木心乾漆 漆箔

ほぼ等身大のカヤ材の一木彫成像。

その独特の曲線によって形作られた美しい姿は、頭部および両手先を失っていることで「唐招提寺のトルソー」とも呼ばれ、多くの芸術家・愛好家を魅了している。

すらりと伸びた下半身や、胸や大腿部の滑らかな曲面は、唐招提寺の重厚な趣の他の彫像に比べ独特の流麗さがある。





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☆☆☆GGのつぶやき
奈良時代のおおらかな木造彫刻との対面を楽しみにしておきたい。
それにしても、如来形立像の艶めかしい曲線に何を諭されるであろう。


 




































by my8686 | 2019-04-18 11:53 | 仏像と対峙しつつ | Trackback | Comments(0)