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リヒターのアブストラクトアートを鑑賞しつつ「フッサール現象学」をさらに読み解く

リヒターのアブストラクトアートと対峙していると、天候、感情の起伏など諸事象により、思いもよらぬ精神世界を垣間見せてくれる。

今週初めからの冷え込みも手伝い、精神的に異常なまでの厳格さと自意識的哲学観念を刺激させられる。物事が心に立ち現れる様態について、リヒターのアート世界を慎重に省察していくと、なぜかフッサールに辿り着くのである。






あらためて、本日もフッサール現象学について、読み解いてみよう。



新カント派は、領域のみならず、方法の違いによって自然科学と精神科学が区別されるとした。
しかし、このような考え方を批判し、すべての学問の厳密な基礎付けを目指したのがフッサールである。





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当時は、アルベルト・アインシュタインの相対性理論を始めに、量子力学を含め理論物理学が飛躍的に発展した。デカルトやカントが前提としていたニュートン力学に対する重大な疑義が出された時代であり、改めて学問の基礎付けが問題となった。





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フッサールは、数、自己、時間、世界などの諸事象についての、確実な知見を得るべく、通常採用している物事についての諸前提を一旦保留状態にし、物事が心に立ち現れる様態について慎重に省察することで、イデア的な意味を直観し、明証を得ることで諸学問の基礎付けを行うことができると考えた。






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フッサールの「事象そのものへ」立ち返るという超越論的方法論は、基本的にはカントを批判的に承継したものといえる。しかし、すべての学問の基礎付けを目指すという意味ではヘーゲルの壮大な学問体系を目指すものともいえる。

マックス・シェーラーは、フッサールの初期の弟子で現象学を学んだ。
後に、人間が自身に抱く自意識の歴史について、その自意識が突然に増大し続けている現代の事態を解釈するための学問として哲学的人間学を提唱した。





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彼は、人間の自己像の解釈を、以下の五つに類型化し、それぞれに対して同等の現代的アクチュアリティを要求することによって答えようとした。

①「宗教的人間学」

②「ホモ・サピエンス」

③「ホモ・ファーベル」

④「生の哲学における人間学」

⑤「要請としての無神論における人間学」




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それは生の哲学の問題提起を受けて、人間の宇宙・世界における地位を問い直そうとするものであった。





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精神医学者から哲学者に転じたカール・ヤスパースは、その著書『哲学』において、実存とは精神と生の相互浸透であるとして、生の哲学の問題提起を直接に受け止める。

しかし、彼は、無神論者であるニーチェではなく、キリスト教徒であるキェルケゴールに依拠し、実存は一度限りの人生において、不安の中で挫折のうちに、「存在」を体験するが、それは超越の暗号であるとした。









☆☆☆GGのつぶやき
リヒターの作品と対峙するなかで、フッサール現象学に回帰しながらも「超越の暗号論」にまで至る。
生の哲学領域にまで踏み込む時、「意識に直接与えられた純粋な現在」を認識するのは、やはりリヒター効果なのであろうか。











































































































































by my8686 | 2018-02-15 13:01 | フッサールを読み解く | Trackback | Comments(0)