カテゴリ:ぶらぶらアート観賞( 78 )

西洋名画「ゲントの祭壇画」を読み解く

豪雨明けの日曜の朝は、昨日図書館で借り出した「一個人・特別編集」の「西洋名画を読み解く」を眺めている。

目に止まったのが「ゲントの祭壇画」である。




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フランドルの中心的都市、ゲント市のサン・バヴォン大聖堂所蔵のヴァン・アイク兄弟制作の通称「ゲントの祭壇画」。
一見複雑な構成の多翼祭壇画だが、基本は単純な観音式左右開閉型の三連祭壇画である。





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開いた時は、およそ3.4m×4.6m。
内側の彩色油彩画群は輝くばかりの明澄で精緻な筆致と描写で、その後のフランドル絵画に影響を与えた傑作とされる。






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上段中央 C:デエシス L:天后としてのマリア R:洗礼者ヨハネ






祭壇画を閉じた状態の最下壇下枠にラテン語で次のように銘文が書かれている。

「誰よりも偉大なる画家フ―ベルト・ヴァン・アイクがこの作品を始め、技において第二の画家たる弟のヤンが、ヨドクス・ヴェイトの需に応じてこの至難な仕事を完成競り。なされしことを照覧あれこの詩により5月6日(1432)に招かむ」

ゲントの祭壇画は、ヴァン・アイク兄弟の兄フ―ベルトが当時ゲント市の参事会員であったヴェイトから発注を受け、制作中兄の死によって弟のヤンが仕上げたものとされる。当時のキリスト教の教会堂は、規模によるが主祭壇といくつかの副祭壇(聖堂)に分かれており、各々の副祭壇は出資者が個別に利用管理できるようになっていた。





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上段両翼 L:カインとアベルの犠牲 R:カインのアベル殺し
下段   L:アダムと合唱の天使   R:奏楽の天使とイブ









ゲントの祭壇画は、完成当時はゲント市聖ヨハネ聖堂(1559年聖バヴォン大聖堂と改称)の中のヴェイト聖堂に設置されたものである。

開閉式祭壇画は、平日は閉じられて、グリザイユ(単彩~2色彩画)の地味な扉絵になっているが、ミサの行われる日曜、キリスト教の祭典、祭壇画のテーマになっている聖人の記念日などに開かれ、中側の輝くばかりに美しい色彩の世界が礼拝者に披露されるという。






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キリストの騎士









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正しき裁き人










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「子羊の礼拝」預言者、族長、使徒、教会の代表者 中央下は生命の泉が描かれている。













☆☆☆GGのつぶやき
徹底したリアリズムに圧倒される。当時のキリスト教に対する畏怖と信仰の想いが伝わってくる。
デエシスについては、時を変えて読み解いてみよう。
















































































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by my8686 | 2018-07-08 11:37 | ぶらぶらアート観賞 | Trackback | Comments(0)

西野嘉章の「大学博物館における研究成果の学外へのアウトソーシングの方法」を読み解く

BS放映で興味を抱いた西野嘉章氏の研究活動をあらためて見る第8回目。



8)大学博物館における研究成果の学外へのアウトソーシングの方法についての研究

実験展示等を通じて得られた研究成果を、展示パッケージ、産学連携、民間主導企業メセナ、ボランティア活動などを複合しつつ、社会還元する手法について、学外ミュージアム施設との連携のなかで具体的に実践試行する研究を行っているという。



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現在、産学連携事業「モバイルミュージアム・プロジェクト」、国際学術連携事業「アジア圏学術標本ネットワーク構想」として具現化しつつある。




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■「モバイルミュージアム・プロジェクト」

モバイルミュージアムとは、博物館に収蔵されている学術標本を小型ミュージアム・ユニットに組み入れて、社会の様々な場所に展開・流動させる日本初の遊動型博物館である。
巨大集中型のミュージアムから分散携帯型のミュージアムとしてミュージアム概念の根本的転換をめざす次世代型モバイルミュージアムといえよう。

ミュージアムが既存の空間内に留まって学術資源を呼び込むだけではなく、蓄積されたコンテンツが積極的に社会に飛び出していくことを主眼として、発想を転換することで、ミュージアムの活動領域を飛躍的に拡大させようという試みである。




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「モバイルミュージアム」とは、次世代型ミュージアムのひとつのあり方を指し示す造語。
ケータイ電話のように、あちこち自由に遊動するミュージアムをイメージしている。

展示コンテンツはコンパクトにパッケージ化され、学校、住宅、企業、公共施設に中長期にわたって貸し出される。ミュージアムとは無縁だった空間が、展示コンテンツの組込みによってテンポラリーなミュージアム空間に変容する。

展示ユニットは一定の期間が過ぎると次の場所に移動する。モバイルミュージアムは、既存のミュージアム・コレクション(文化的社会資本)を流動資本化し、その価値を幅広い社会層で享受可能にする文化的なツールだという。




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東京大学総合研究博物館は、興和不動産株式会社(現・新日鉄興和不動産株式会社)の理解と支援で、パイロット事業「モバイルミュージアム001」を試行している。

この事業は、大学の学術資源と企業のオフィス空間を結ぶ新しい産学連携事業プロトタイプ・モデルを、広く一般社会に向けて提案しようとするものだという。





■「アジア圏学術標本ネットワーク構想」

アジアは多様で複雑な生息環境を反映し、きわめて高い哺乳類の種多様性が見られる。哺乳類の種多様性進化を研究する上で世界的に最も重要な地域である。




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テーマ
①亜種やシノニムの再評価や新種・新亜種の記載を含む分類学的に混乱の見られるグループの系統分類学的研究を行うことにより哺乳類の種多様性を理解する。

②最新の種分類体系に基づき現在の哺乳類相の特徴やその形成過程について理解する。




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研究を進めるために、日本、韓国、中国、台湾、ベトナム、ミャンマーなどにおいて、国際共同フィールドワークを行い、動物種の分布調査を行うとともに、標本や各種の詳細な分布データの収集を進めているという。








☆☆☆GGのつぶやき
分散携帯型のミュージアムという発想が良い。自動運転化された次世代型モバイルミュージアムカーが走りだす日も遠くあるまい。














































































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by my8686 | 2018-05-15 11:39 | ぶらぶらアート観賞 | Trackback | Comments(0)

西野嘉章の「地方自治体における文化施設リニューアル事業のあり方の研究」を読み解く

BS放映で興味を抱いた西野嘉章氏の研究活動をあらためて見る第7回目。




7)地方自治体における文化施設リニューアル事業のあり方の研究

滋賀県、長野市、青森市など、地方自治体の直轄経営ないし公設民営経営になる博物館施設・文化施設のリニューアル事業について、博物館の将来像、来館者調査の結果などを踏まえて、どのような可能性があり得るかを研究しているという。




代表的なものを個々に見てみよう。



①滋賀県立琵琶湖博物館1期リニューアル

展示と景観、フィールド、暮らし、想いを結ぶ開館から20 年が経過し当初から続く”湖と人間のかかわり”を展示として、より深化させている。



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C展示室の「いきものコレクション」では、琵琶湖とその集水域に生息する生き物の標本で、美しさと多様性を一目で感じられる空間を創出。





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水族展示室では水中生物を視覚化することで、生体への興味へと繋げている。人気のバイカルアザラシや微小生物を扱う「マイクロアクアリウム」を加え、博物館の新たな形態として、多くの来館者、研究者を魅了している。






②信州新町化石博物館

長野市信州新町出身の故西沢勇たけし氏の化石コレクション約6000 点を昭和58(1983)年に町に寄贈したことがきっかけとなり、平成5(1993)年12 月に開館した。




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世界53 カ国から集められた化石コレクションは、三葉虫やアンモナイト、魚類、植物、貝類など様々な種類であることから、化石の図鑑のように見ることができる。
博物館の展示は、映像展示室のフォッシルラボと常設展示室のフォッシルワールドに分けられている。





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平成21(2009)年には化石博物館駐車場にディプロドクスの実物大復元模型が、フォッシルワールドにはクビナガリュウのレプリカが新たに加わり、展示が充実。
平成22(2010)年1月に信州新町は長野市に合併となり、信州新町化石博物館は長野市立博物館の分館として位置づけられている。






③立佞武多の館

青森県五所川原市にある文化施設。
五所川原立佞武多の常設展示・保管および展示ギャラリー。



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五所川原市では、1996年(平成8年)に立佞武多(たちねぷた)行事が復活して以来、立佞武多をテーマとして市の活性化を進めている。本施設は高さ20mを越す大型の立佞武多を常設展示・保管し、制作スペースとすることを目的として2004年(平成16年)に竣工、開館。

立佞武多の大型のねぷたは年に一基製造され、それが3年間使用されることから、祭りでは常に3基のねぷたが出陣する。このため立佞武多の館でも常に3基の大型ねぷた(当年制作、前年制作、前々年制作)が館内の展示室に展示、保管されている。




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展示室は1階から4階まで及ぶ吹き抜け空間であり、入館者は最初にエレベーターで4階まで上った後、ねぷたを観覧しながら展示室外周を回るスロープで1階まで降りる施設構成となっている。

また、祭りの際には当施設からねぷたが出陣することから展示室の壁の一部は高さ23mに及ぶ可動壁となっており、展示室スロープの一部を跳ね上げることによりねぷたの出入庫を可能としている。

併設の製作所では制作現場の見学のほか、紙貼り、色付け等の制作体験も可能となっている。








☆☆☆GGのつぶやき
日本一周旅のテーマに「地方の見るべき価値のある博物館」めぐりが増えそうである。















































































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by my8686 | 2018-05-14 14:37 | ぶらぶらアート観賞 | Trackback | Comments(0)

西野嘉章の「出版印刷文化の研究」を読み解く

BS放映で興味を抱いた西野嘉章氏の研究活動をあらためて見る第6回目。


6)出版印刷文化の研究
近代日本の成立になくてはならなかった活版印刷技術の成果として、明治から昭和初期にかけての印刷物の研究を行っている。



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また、同時に、近代活字、活字母型、印刷機など、活版印刷関連史資料の収集を行っている。





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この成果は本館の『歴史の文字』、『真贋のはざま』『プロパガンダ1904-1945――新聞紙・新聞誌・新聞史』展に生かされている。






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■プロパガンダ(羅: propaganda)

特定の思想・世論・意識・行動へ誘導する意図を持った行為である。





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通常情報戦、心理戦もしくは宣伝戦、世論戦と和訳され、しばしば大きな政治的意味を持つ。






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最初にプロパガンダと言う言葉を用いたのは、1622年に設置されたカトリック教会の布教聖省 (Congregatio de Propaganda Fide、現在の福音宣教省) の名称である。






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ラテン語の propagare(繁殖させる、種をまく)に由来する。









☆☆☆GGのつぶやき
ロバート・チャルディーニの「人はなぜ動かされるか」についての分析は興味深い。
その分析から6つの説得ポイントをあげている。

①返報性 - 人は利益が得られるという意見に従いやすい。
②コミットメントと一貫性 - 人は自らの意見を明確に発言すると、その意見に合致した要請に同意しやすくなる。また意見の一貫性を保つことで、社会的信用を得られると考えるようになる。
③社会的証明 - 自らの意見が曖昧な時は、人は他の人々の行動に目を向ける。
④好意 - 人は自分が好意を持っている人物の要請には「YES」という可能性が高まる(ハロー効果)
⑤権威 - 人は対象者の「肩書き、服装、装飾品」などの権威に服従しやすい傾向がある。
⑥希少性 - 人は機会を失いかけると、その機会を価値のあるものであるとみなしがちになる。

さらに重要な点として、敵対勢力へのプロパガンダの要諦は、「絶妙の情報発信によって、相手方の認知的不協和を促進する」事である。


















































































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by my8686 | 2018-05-13 11:41 | ぶらぶらアート観賞 | Trackback | Comments(0)

西野嘉章の「美術文献学の研究」を読み解く

BS放映で興味を抱いた西野嘉章氏の研究活動をあらためて見る第5回目。



5)美術文献学の研究

西洋美術史学と深い係わりのある古刊本(16世紀初から18世紀末)を収集し、それらの文献学的な記載を行っている(現在数約2,000件)。



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また同様に、20世紀アヴァンギャルド芸術運動関連紙誌(現在数約400タイトル)、日本の近代美術雑誌(現在数約100タイトル)についても、それぞれ収集を行い、文献学的な記載を行っている。





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この成果の一部は『装釘考』、『アヴァンギャルド紙誌考』『チェコ・アヴァンギャルド』として出版されている。






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☆☆☆GGのつぶやき
20世紀アヴァンギャルド芸術運動には、不思議な魅力と響きがある。
高校生の頃、古本屋で見つけたSD誌で「ダダ」という言葉に官能が激しく反応した記憶がある。
「ダダ。この一言こそが諸観念を狩猟に導く」
「家族の否定をゆるす嫌悪から発したもの、それがダダである」
「ダダは何も意味しない」
「自発的軽業の反哲学」
なぜか、今でもこんなフレーズに官能が疼いてしまうのである。
















































































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by my8686 | 2018-05-12 14:59 | ぶらぶらアート観賞 | Trackback | Comments(0)

西野嘉章の「文化財保存科学の研究」を読み解く

BS放映で興味を抱いた西野嘉章氏の研究活動をあらためて見る第4回目。




4)文化財保存科学の研究

■西欧中世後期のキリスト教図像学


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■フランス南部のプロヴァンス地方で生み出された祭壇画



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■フランス文化コミュニケーション省と協働で、組成や年代について科学解析の研究


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■文化財修復の手法の研究


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この研究の成果の一部は平成18年度末に出版予定されている『2003-2006年度科学研究費基盤研究(A)(一般)研究成果報告書』で公開された。





■図像学(ずぞうがく、英語:iconography)

絵画・彫刻等の美術表現の表す意味やその由来などについての研究する学問。イコノグラフィー。icon はギリシャ語のエイコーン(εικών、形の意味)に由来する語。

洋の東西を問わず、近代以前の美術作品は、今日の美術のように作家の個性や美そのものを目的とするというよりも、その作家の属する社会において、成員ならば了解可能なモチーフの組み合わせによって、社会的、宗教的などのメッセージを表出する性格が顕著であった。

そうしたモチーフは、例えば西欧において百合は「純潔」を、犬は「忠誠」を表すといった例がよく知られている。




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また、百合を持っているのは聖母マリア、蛇と翼の付いた杖を持っているのはヘルメース(メルクリウス)などと、人物とその持ち物が関連付けられていることも多く、これをアトリビュートという。




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これらは当時の作家の所属した社会において、作品を制作する際の約束事であり、それを守ることによって作品の表出するメッセージは、社会の成員にとって了解可能なものとなっていた。








☆☆☆GGのつぶやき
アトリビュートを知らずして西洋美術は語れまい。
数多くのキリスト教図を読み解くことでそれは養われる。
デカルトの「神の存在証明」とフッサールの時代における神の存在の基礎づけの差異をどこまで理解するかにも関係してこよう。


















































































































































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by my8686 | 2018-05-11 15:42 | ぶらぶらアート観賞 | Trackback | Comments(0)

西野嘉章の「情報化の推進」を読み解く

BS放映で興味を抱いた西野嘉章氏の研究活動をあらためて見る第三回目。


3)情報化の推進

①博物館に蓄積された学術標本のデジタル情報化推進



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②個々の標本の属性に応じた情報化手法の開発



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③デジタル・アーカイヴ・システムの近未来的なあり方(学誌財グローバル・ベース構想など)の研究開発



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■デジタル・アーカイヴ・システム


デジタルアーカイブ(英語:digital archive)とは、博物館・美術館・公文書館や図書館の収蔵品を始め有形・無形の文化資源(文化資材・文化的財)等をデジタル化して記録保存を行うこと。

デジタル化することによって、文化資源等の公開や、ネットワーク等を通じた利用も容易となる。
資料を精緻にデジタル化することにより、オリジナル資料へのアクセスの必要性を減らすことが出来るため、将来的にも資料の傷みを最小限にすることが可能になる。




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東京国立近代美術館フィルムセンターでは、2002年より所蔵映画のデジタル復元を行っている。日米共同で行われた『羅生門』(1950年)の復元作業は全米映画批評家協会賞の映画遺産賞を受賞した。




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2017年には国産アニメ生誕100周年を記念して『なまくら刀』(1917年)を始めとする戦前のアニメ作品をデジタル化し、Web上で試験的に公開する試みを行っている。




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☆☆☆GGのつぶやき
『羅生門』のデジタル復元版には官能が沸騰した記憶がある。
黒澤の映画遺産は、日本の宝といえよう。









































































































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by my8686 | 2018-05-10 14:27 | ぶらぶらアート観賞 | Trackback | Comments(0)

「西野嘉章の博物館工学」を読み解く

BS放映で興味を抱いた西野嘉章氏の研究活動を個々に見ていく第二回目。




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2)「博物館工学」(ミュージアム・テクノロジー)の研究と理論化

博物館のあり方を、法制度、行政システム、施設設備、建物、運営、学術研究、社会生活、情報蓄積、スペクタクルなど、様々な角度から再検討し、博物館に関する学術知・技術知・実践知のすべてを総合的に把握し議論する新しいディシプリンの確立を目指す。





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この研究の成果の一部は『博物館学』『大学博物館』『21世紀博物館』の三部作(東大出版会)ならびに、「東京大学コレクション」展シリーズをはじめとする展示図録、来館者調査報告書に纏められている。





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■ディシプリン(discipline)は「弟子(disciple)、門人の教育」を原義に持つ英語。

英語の「discipline」には、以下の意味を持つ。

・訓練、鍛錬、修養。




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・躾、規律、風紀、統制。






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・懲罰、調教、懲戒、折檻。





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・専門分野、学問分野、学科。





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☆☆☆GGのつぶやき
訓練、躾、調教、折檻・・・という言葉に、官能が反応するのは、やはり大正時代の名残りある昭和世代の特徴なのであろうか。












































































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by my8686 | 2018-05-09 14:36 | ぶらぶらアート観賞 | Trackback | Comments(0)

「西野嘉章の実験展示」を読み解く

BS放映で興味を抱いた西野嘉章氏の研究活動を、あらためて個々に見ていこう。




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1)実験展示の推進

学内に蓄積されている様々な学術標本を、従来の専門分野と異なる角度から眺めることで、個々の標本に内在された潜在的な価値を掘り起こすことを狙った、各種の特別展示の企画立案とその実現を行っている。





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①モノ世界と情報世界が程好く調和する空間の構築





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②展示における機能的・審美的な伝達の可能性の探究






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③展示手法の21世紀的なあり方の創造







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☆☆☆GGのつぶやき
従来の専門分野と異なる角度から眺めるというその視点に興味が湧いた。
種の多様性が唱えらる今、動物生命だけに限らず博物学の展示方法の視点にもその多様性は意義あると感じる。












































































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by my8686 | 2018-05-08 11:15 | ぶらぶらアート観賞 | Trackback | Comments(0)

西野嘉章「白の美術館」に何を見る

昨日の午後、録り貯めたBSデータを眺めているなかで気になった番組がある。

東京大学総合研究博物館教授、館長を経て、現在同特任教授およびインターメディアテク館長(博物館工学/美術史学)を務める西野嘉章氏の登場する「白の美術館」。





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博物館で展示物をいかに魅力的に見せるかを考える、プロフェッショナル。
白い空間に持参した置物やフレームなどを次々と置いていく。出来上がったのは、小さな美術館。






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「一堂に俯瞰できるような世界を展開したいと思っていました。何もないと空間というのは掴みようがないけど、そこにフレームを載せると、空間が枠取られて何か実体らしきモノが見えてくる。一種の造形物として非常に洗練されていると思います。」

展示しているものはどれも高価なアート作品に見えるが…実は、全て西野が廃材などを組み合わせたもの。





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「ゴミ箱に捨てられていたものを、何か現代美術に見立てて見ることは出来ないかと思って。家具の工場のゴミ箱から拾ってきた材木は、台座をつけて立てたら素晴らしい彫刻になるという気がして。東大の校内に落ちていた電話機の台の上にミラノの蚤の市で見つけた靴の木型を乗せました。」






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西野嘉章氏がこの表現に込めた想いとは一体何なのか。

「人から見たら『タダのゴミじゃん』。それでも良いんですよ。価値観というのは唯一絶対的なものがあるわけではなく、『人があれは良いっているから、それが良い』と思わなくて良い。あなたの価値観と僕の価値観は違って良いんです。100人いたら100通りの価値の尺度の中で生きている社会が面白いし豊かな社会だと思います。」






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東京大学の博物館や、東京丸の内のインターメディアテクなど名だたる博物館の展示を手がけて来た、その道の第一人者である西野嘉章氏。

今回は「20世紀の美術活動を俯瞰できる世界」ということで、船の形の模型でブランクーシの空間の鳥を、橋の模型でエル・リシツキーが描いた「レーニンの演説台」などを再現した。いわゆる「見立ての現代美術館」である。





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そんな西野のように、自分の価値観で人生を楽しむ秘訣は、勉強する事だという。
知識があるとすべてが面白く見える。逆に勉強しないと物事が面白く見えない。勉強がだるいと思う人は、人生を楽しむ方法を持たないという事だという。







☆☆☆GGのつぶやき
見たての美学。廃材をあるテーマ性で組み合わせることで、別の価値観を生み出す。
その感性のマジックに酔った。さらに、西野嘉章氏の著書を読み解いてみたいとも思った。






















































































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by my8686 | 2018-05-07 16:52 | ぶらぶらアート観賞 | Trackback | Comments(0)