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イリヤ・レーピンの「トルコのスルタンへ手紙を書くザポロージャ・コサック」を読み解く

氷点下-2°となった朝。心配した路面凍結はなし。
冬シーズン、早めの出勤とする。

今朝は、コインチェックの580億円分19分で流出したというトップニュース。
口座は特定され、結局は塩漬けか・・・の報道も気にかかるが、昨日に引き続きイリヤ・レーピンの代表作を観てみよう。




「トルコのスルタンへ手紙を書くザポロージャ・コサック」(1880~1893年作製)


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ロシア・トルコ戦争で黒海沿岸部やクリミア半島を領土にしたロシア軍は戦闘部隊としてコサック兵を多用した。決して統率の取れた集団ではなかったが、その戦いぶりは勇猛果敢であった。

この作品のテーブルを囲むコサックの男達は、勝利の美酒に酔い、戦いに敗れたトルコの王(スルタン)に対して手紙を書くため、皆で寄ってたかって好き勝手にしゃべっている、そんな場面である。


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誰も文字が書けないため中央の羽ペンを持った男が代書している。


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全体の構図とコサック兵の表情が素晴らしく、生き生きと躍動感のある作品となっている。



さらに、中野京子女史の講義内容も読み解いてみよう。

1976年、ドニエプル川のそばでウクライナ・コサックが本営を張り国境を守っていると、負けているトルコのスルタン、メフメト四世から「降伏して臣下になれ」と手紙が来た。

それに対しコサックたちが返事を書いている場面である。






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返信の内容は罵詈雑言の嵐。
言いたい放題の悪口。



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「おまえらが悪魔の糞を食おうと知ったことじゃない。ブウブウ音をたれる肛門驢馬野郎め!肉屋の野良犬めが!!」



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文字の書けないコサックが書記を雇って手紙を書かせている。

口述筆記を耳にして周りの皆が大笑いしている場面である。



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MEMO

露土戦争(1877年 - 1878年)は、ロシア帝国とオスマン帝国(トルコ)の間で起こった戦争。
バルカン半島に在住するオスマン帝国領下のスラヴ系諸民族がトルコ人の支配に対して反乱し、それを支援するかたちでロシアが介入して起こった。ロシア帝国の勝利で終わった。
ルーマニアでは「ルーマニア独立戦争」、トルコではイスラームの暦年(ヒジュラ暦1293年)にちなんで「93年戦争 (Doksanüç Harbi)」、また「オスマン・ロシア戦争」とも呼ばれた。
ギリシャ独立戦争に続いて、東ヨーロッパ諸国の独立回復のための重要な戦役となった。









☆☆☆GGのつぶやき
コサック達の生き生きとした表情が良い。
罵詈雑言の嵐の罵声が聴こえてきそうだ。
戦に勝ち、皆が歓喜に湧き上がる熱気がフツフツと伝わってくる。















































































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by my8686 | 2018-01-31 09:02 | ぶらぶらアート観賞 | Trackback | Comments(0)

イリヤー・エフィーモヴィチ・レーピンの「サトコ」を読み解く

早朝、小雪が舞うも午後からは太陽がのぞく。
午後からのMRI検診のため有休とした火曜日。


ランチのあとは、移動派を代表するロシア帝国の画家イリヤ・レーピンの代表作「サトコ」を読み解いてみよう。


「サトコ」は古いロシアの竜宮物語である。
画面は海中のサトコが海の国の王と后、王女と出会う場面を描いたものである。



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画面左上には地上でサトコの帰りを待つ妻の姿が描かれている。
幻想的で美しいイリヤ・レーピンの不朽の名作である。



この作品を眺めていると、幻想的イマジネーションが官能的に拡散されていく。




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ロシア絵画は長らく中世の聖画像の伝統に縛れ、西欧州の模倣的な作品しか生み出されていなかった。




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しかし、1870年にサンクトペテルブルグで「移動派」が結成されると、他国の模倣ではない独自のロシア絵画が確立していった。





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その中心となったのがイリヤ・レーピンである。






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彼はロシアの民衆と歴史を深く愛し、それを主題にした作品を多く描いた。






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リアリズムの巨匠とされた彼が唯一描いた幻想作品、それがこの「サトコ」である。






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MEMO

「イリヤー・エフィーモヴィチ・レーピン」
移動派を代表するロシア帝国の画家・彫刻家。

心理的洞察を持ち合わせた写実画によって名高く、いくつかの作品は既存の社会秩序の矛盾や階層間の緊張を露わにした。
社会的名士の肖像画を制作する一方、しばしば貧困や差別にあえぐ社会の最下層を題材として、数多くの作品を残した。

その作品やテーマの社会性から、1920年代半ば以降のソビエト連邦においては当時の社会主義リアリズムに適合する模範的画家として評価されていた。
しかし、ソ連崩壊後の現在は扱ったテーマの多様性を、客観的に見据えたうえでの、業績の再認識が求められている。

レーピンの最も手の込んだ絵画に、『トルコのスルタンへ手紙を書くザポロージュ・コサックたち』がある。
服従を迫るスルタンに対しコサックたちが嘲弄に満ちた返書をしたためる、という伝説的場面を主題とした作品である。
「さまざまな笑顔の見本」を描くことで自由・平等・博愛の理念を内包させようとした。
彼はウクライナ・コサックたちの共和主義の理想を描こうとした。





☆☆☆GGのつぶやき
あらためて、彼の作品をじっくりと読み解いてみたいと思った。












































































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by my8686 | 2018-01-30 13:28 | ぶらぶらアート観賞 | Trackback | Comments(0)

「コインチェック、580億円分の仮想通貨流出」を読み解く

仮想通貨取引所「コインチェック」から顧客資産の仮想通貨「NEM」580億円分が不正アクセスで流出した問題で、同社は28日金融庁に経緯を説明した。
その後取材に応じた大塚雄介取締役は、現預金などで顧客に返金できるとの認識を示したという。




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あらためて、この内容を読み解いてみよう。



コインチェックは、流出したNEMの保有者約26万人に日本円で463億円を返金する方針。

大塚取締役は、返金のための十分な現預金があるということかと問われ、「さようでございます」と回答。

「(現預金などで)返金して事業を継続できると思っている」とした。

保有する仮想通貨を売却して返金するとの見方に対しては、「私たちは仮想通貨を保有してというのはない。それを補償にあてることはない」と否定した。




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金融庁は巨額流出を起こしたコインチェックの管理体制を問題視し、週内にも改正資金決済法に基づく業務改善命令を出す方針。

「ビットコイン」など仮想通貨の急激な値上がりを受け、国税当局は多額の売却益を得た投資家らの調査を始めた。

数千万~数億円の利益を得た投資家らをリストアップ。2018年の確定申告に向け、取引記録や資産状況をデータベースにまとめ、税逃れを防ぐ考えだという。
仮想通貨をめぐる本格的な情報収集への着手は、初めてとみられる。


仮想通貨を物品やサービスへの支払い手段として初めて認める法律が国内で施行されるなど、17年は「仮想通貨元年」と呼ばれた。

時価総額1位のビットコインは、1月の1ビットコイン=10万円前後から12月は一時200万円台に、2位のリップルは年初の200倍以上に高騰。1億円以上を稼いだ投資家を指す「億(おく)り人(びと)」が続出したとの情報も出回る。




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しかし仮想通貨の売買は、両替商の役割を担う民間の交換業者を介してインターネット上で完結するため、金融機関など金の流れの把握に有効な従来の情報網を使うのは難しい。

国税当局は、売却益への課税漏れを懸念。17年夏以降、売買記録データの閲覧を交換業者に依頼し、すでに一部で協力を得たという。データは東京と大阪の国税局に置かれたネット商取引の専門調査チームが主に分析し、資産状況などのデータベース化を進める。

18年2~3月の確定申告時に提出される17年分所得を、これらのデータと照合。申告所得が少ないなど不審な点があれば、その人物と会って事情を聴き、追徴課税や脱税容疑での立件も検討する構えだという。

ただ、対応の遅さに不満を抱く投資家もいる。
仮想通貨を売ったり、別の仮想通貨と交換したりして差益が20万円を超えると原則、確定申告が必要になるが、計算方法を国税庁が公表したのは12月。
申告を控え、取引記録の見直しや所得の再計算を迫られるなど一部で混乱もみられる。




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一方、国税庁側には、海外の交換業者を通じて複雑な売買を繰り返すなど「抜け穴」への対策も必要との声が上がる。

18年から日本を含む100以上の国・地域の税務当局間で始まる、金融口座情報の交換制度に、仮想通貨の情報も含める▽金地金の取り扱いと同様、交換業者に売買記録の提出を求める――などが想定されている。









☆☆☆GGのつぶやき
年初の200倍以上に高騰したリップル。
億り人が狙う二の手、三の手が気になるのだが。
欲をかきすぎたる源平盛衰記の一説が頭をよぎる。
「興福寺を亡し、金銅の大仏をさへ奉焼。本尊聖教の咎は何か有し、家人眷属に至までも、彼心に叶はんとて、欲をかき恥を忘たりき」



























































































 

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by my8686 | 2018-01-29 08:12 | 徒然なるままに | Trackback | Comments(0)

フランツ・フォン・シュトゥックの「ファム・ファタール」を読み解く

小雪舞う静かな日曜日の朝。
昨日に続きフランツ・フォン・シュトゥックが描いた「ファム・ファタール」を読み解いてみよう。




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ファム・ファタール(仏:Femme fatale)は、男にとっての「運命の女」(運命的な恋愛の相手、もしくは赤い糸で結ばれた相手)の意味である。
または、男を破滅させる魔性の女(悪女)のことでもある。


分離派展で発表した2枚の作品からみてみよう。




「罪」1893

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フランツ30歳の時の作品。
一大センセーションを巻き起こした有名な作品である。

1892年、ミュンヘン分離派をトリュヴナーらと創立し画壇を牽引する若手画家となった翌年の作品である。

大蛇を身体にまとった裸婦。世紀末の退廃を象徴する作品とよく言われている。「アダムとイヴ」のイヴを描いたものであろうか。
悪魔的で引き込まれそうな眼と青白く官能的な胸。
その背後にある暗闇に男の破滅が待っているような、いかにも世紀末的頽廃を象徴している。




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ミュンヘン分離派とは、保守的なミュンヘン芸術家協会からの独立を目指した画家の組織。
パリで官主体のサロンに対抗するため設立された「アンデパンダン美術協会」の影響を受け設立された。
この動向は、その後、各国へ波及し、ウィーン分離派、ベルリン分離派などが誕生している。




「Sensuality」1891



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「スフィンクスのキス」1895


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「スフィンクス」 1901 


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「傷ついたアマゾン」1904



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「サロメ」1906


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「キルケ」 1913




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「ユディトとホロフェルネス」 1926



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☆☆☆GGのつぶやき
画家としてだけでなく版画・彫刻・建築と他分野で活躍し「芸術家の王様」と呼ばれたフランツ・フォン・シュトゥック。
世紀末ドイツにおいて、画壇の中心であり続けたことは、画力のみの才能だけではなかったであろう。
































































































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by my8686 | 2018-01-28 11:30 | ぶらぶらアート観賞 | Trackback | Comments(0)

「フランツ・フォン・シュトゥック」を読み解く

小雪降る土曜の朝は、フランツ・フォン・シュトゥックを読み解いてみよう。





官能を刺激したのは、退廃的なファム・ファタルの極みである名画「罪」。



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闇の中から浮かび上がる青白い裸体。
不敵なまなざしをこちらへ向けるその女性の体には、大蛇が巻きついている。





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19世紀末、ドイツのミュンヘンで活躍した象徴主義の巨匠、フランツ・フォン・シュトゥックの代表作「罪」。
原罪を負ったイブのイメージを借り、男性を破滅へと導く宿命の女。






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ファム・ファタルを描いたこの妖しげな作品は、世紀末のミュンヘンで大きなセンセーションを巻き起こした。
一躍時代の寵児へと上り詰めたシュトゥックは、「画壇のプリンス」として君臨し、宮殿のような豪邸で、貴族さながらの暮らしを送った。






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19世紀後半から20世紀初頭にかけて、ミュンヘンはヨーロッパ有数の芸術の都として、未曾有の繁栄を謳歌した。
その礎を築いたのが、中世以来この地を治めてきたヴィッテルスバッハ家出身の国王ルートヴィヒ1世。





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1825年に王位についた彼は学芸の振興に力を注ぎ、王家のコレクションを展示するアルテ・ピナコテーク、同時代の作品を収めるノイエ・ピナコテークという2つの美術館を創設した。




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「罪」は後者のコレクションの目玉の一つとなっている。






あらためて、フランツ・フォン・シュトゥックの略歴をみてみよう。



■Franz von Stuck

(1863年2月23日 - 1928年8月30日)
ドイツの画家・版画家・彫刻家・建築家。


1862年テッテンヴァイス(ニーダーバイエルン地方)に生まれる。
1882年ミュンヘンの工芸学校、及び美術アカデミーに学び、レンバッハとアルノルト・ベックリンの影響を受ける。




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1889年パリ万国博覧会で金賞受賞し、ミュンヘンに定住し、画家として活動した。

神話に取材した寓意的な絵や、宗教画、肖像画を描いた。
分離派(ミュンヘン分離派、1892年)の創始者の一人である。




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1893年にシカゴ万国博覧会でメダルを獲得。
1895年からミュンヘン美術院教授。
教え子にはパウル・クレー、ワシリー・カンディンスキー、ヨゼフ・アルバース、ハンス・プルマン等がいる。




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1900年のパリ万国博覧会でもメダルを獲得。
社交界の中心人物でもあり、多分野で活躍し「芸術家の王様」と呼ばれた。




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1897年にアメリカ人女性と結婚。同年より1898年までヴィラ・シュトゥックを設計した。









☆☆☆GGのつぶやき
不敵なまなざしの裸の女。
その裸体に不思議な官能がよぎった。





































































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by my8686 | 2018-01-27 14:02 | ぶらぶらアート観賞 | Trackback | Comments(0)

「GE、複合経営難局 赤字1兆円、主力事業分離検討」を読み解く

長く優良経営のお手本とされてきた米ゼネラル・エレクトリック(GE)が苦境にある。
主力の電力事業の不振が深刻化したところに、過去の「負の遺産」が表面化し、1兆円超の赤字決算に追い込まれた。

幅広いビジネスを手がける複合企業(コングロマリット)の代表格は、解体に近い経営改革を迫られている。



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あらためて、この内容を読み解いてみよう。



GEが24日発表した2017年10~12月期決算は、最終損益が赤字98億2600万ドル(約1兆700億円)。中核の火力発電向け発電機が、再生可能エネルギーに押されるなどして苦戦。

過去に縮小したはずの保険事業では、将来の保険金支払いが大きく膨らむ見通しとなり、特別費用62億ドル(約6800億円)の計上を迫られた。この会計処理については、米証券取引委員会(SEC)が調査を始めたことも明らかになった。

昨年8月に就任したフラナリー最高経営責任者(CEO)は、財務を立て直すため、電力や航空などの主力事業を切り離して上場させることも検討している。実現すれば複合経営からの本格的な決別を意味する。




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発明王のトーマス・エジソンが創業者の一人で、かつてはテレビ局まで抱え、巨大コングロマリットの成功例とも評されたGE。

08年秋のリーマン・ショック後、イメルト前CEOのもとで金融や家電から次々に撤退。一方で発電機や石油・ガス事業は強化した。





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インフラ系機器を中心に今なお幅広いビジネスを手がけているが、業績はなかなか上向かない。
米アナリストのマーチン・サンキーは「資本や人材、技術を複数のビジネス間で融通し合えるのが複合企業の強みだが、経営がまずいと全体が沈んでしまう」と話す。





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今回の巨額赤字で、「物言う株主」の投資ファンドが経営改革を求める圧力はさらに高まりそうだという。

米株式相場が最高値を塗り替え続けるなか、GE株はこの1年で半値近くに下落。
ダウ工業株平均を構成する30社で唯一、最初の約120年前から採用されている銘柄だが、そこから外されるとの観測も浮上している。





■MEMO

ゼネラル・エレクトリック(略称: GE)は、アメリカ合衆国コネチカット州に本社を置く、多国籍コングロマリット企業である。

航空機エンジン、医療機器、産業用ソフトウェア、各種センサ、鉄道機器、発電および送電機器(火力発電用ガスタービン、モーター、原子力)。
水処理機器、化学プロセス、鉱山機械、石油・ガス(油田サービス、天然ガス採掘機器、海洋掘削)。
家庭用電化製品(LED照明、スマートメーター)、金融事業(法人向けファイナンス、不動産ファイナンス、各種リース、銀行、信販)など幅広い分野でビジネスを行っている。





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ダウ平均株価の構成銘柄のうち、1896年5月26日の算出開始以来唯一残存している企業である。欧米と中国での特許取得数では世界一。

長らく世界屈指のコングロマリットとして事業拡大が行われてきたが、2017年11月13日、ジョン・フラナリー(CEO)は事業の絞り込みを行うことを言明。

今後、電力、航空機、ヘルスケア以外の事業については、売却などが進められるなど転換期を迎えている。




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1月16日に発表した保険事業見直しによる62億ドルの特別費用計上も響き、税引き前損益(継続事業ベース)は126億300万ドルの大幅な赤字(前年同期は28億9300万ドルの黒字)に転落した。

航空機エンジンや医療機器部門は拡大傾向が続き、売上高営業利益率は20%台と高い収益力を確保している。
不振が続いていたオイル&ガス部門も原油価格の回復基調を受け、受注が73%増と急拡大した。









☆☆☆GGのつぶやき
栄枯趨勢は世の習い。
あの巨大GEにもその予兆の波が押し寄せているのであろう。
GEの複合経営は投資家からも非効率だとの批判が出ているという。
航空機エンジンなど中核事業の分離検討、巨額の赤字による事業分割への圧力はさらに強まるであろう。
昨年17年10~12月期にリストラ費用や評価損なども出尽くしている。
24日のGE株は一時、前日比を上回る場面もあった。
どう立て直していくのか、静観しかあるまい。








































































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by my8686 | 2018-01-26 11:00 | たまには気になる経済学 | Trackback | Comments(0)

「2018年秋冬・欧州メンズコレクション」を読み解く

ロンドン、ミラノ、パリの3都市を舞台に、2018年秋冬のメンズコレクションが21日まで開催された。

異国への旅に思いをはせて生まれたデザインや、奔放な色づかいを繰り出すブランドの存在感が際立ったという。




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あらためて、この内容を読み解いてみよう。





◎風景や民族調/マーブリングから「反骨の白」まで


■エルメス「オープンエア」

かつての修道院の中庭で、火が燃えさかる幻想的な雰囲気の中、エルメスのショーは開かれた。




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冬の旅の道中か、果てなく続く道の両側に雪山が見える風景のモチーフが、バッグやニットなどに登場。鉱物の色にヒントを得た茶やコバルトなどの色も使って、ゆったりとしたサイズ感で見せた。






■ルイ・ヴィトン

メンズを7年担当したキム・ジョーンズの退任をショーの直前に発表。



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幼少期をアフリカで過ごしたジョーンズが、ケニアで空撮した大地の写真を会場の床に引き伸ばして使い、コートやシャツなどにもプリントした。







■マルニ

旅から着想を得て、民族調のチェックやストライプを登場させ、パッチワークを駆使する遊び心にあふれた。



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旅は未知なる植生や野生動物との出合いの場でもある。







■ランバン

葉脈のモチーフをアクセントに。



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デザイナーのルカ・オッセンドライバーは「スポーツウェアの素材をスーツに用い、カムフラージュを意識した」と語った。
デジタル化が進み身体性が薄まる現代に、肉体感覚を呼び覚ます。旅というテーマにそんなことを考えさせられた。







■メゾン・マルジェラ「ニューグラマー」

奇才ジョン・ガリアーノが就任して以来初のメンズショー。フェミニンなムードを漂わせる作品を展開。



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最初に登場したのは、鮮やかな黄色のセットをバックに、真っ赤なコート1枚だけを羽織ったモデル。繊維を植毛するフロッキープリントの黒色が影絵のように使われた。






■ドリス・ヴァン・ノッテン

絵の具を水に溶かしてできるマーブリングを使用。




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しっかりとした仕立てに、刺繍やレースなどクラフト感を加えた夢のような服を作った。







■プラダ

黒を効果的に使用。



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得意とするナイロンを巧みに用い、光沢感からマットな印象まで、何通りもの表情を演出。








■ジョルジオ・アルマーニ

同じく黒を効果的に演出。漆黒のベルベットをぜいたくに使用。



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デザイナーは「ダブルブレストや軟らかい襟のジャケットで、洗練され泰然とした男のイメージが得られた」とコメント。








■コムデギャルソン

全ての色を無化する「ホワイトショック」を打ち出した。



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恐竜の骨のオブジェをかぶり、靴からアウターに至るまで白一色のモデルが悠々と歩いた。
デザイナーの川久保玲は「パンクには普通は黒を使うがあえて白にすることによるギャップで強い(反骨の)表現にした」と話した。






全体としては、ストリートの要素を採り込む大きな流れが一服した印象。仕立ての美しさや、品の良さを重視する潮流に。

6日から実質3日間で開かれたロンドン・コレクションで、ショーを開いたブランドは延べ22。
パリの3分の1、ミラノの3分の2ほどで盛り上がりには欠けたという。

前年同期からも5ブランド減り、「メンズは特に開催が認知されていない」と現地ジャーナリスト。
ロンドンを牽引してきたJ・W・アンダーソンも今回はパリに舞台を移して展示会を開いた。

いきおい新進が中心となったが、「ポストJ・W・アンダーソン」として、若者を中心に人気があるクレイグ・グリーンは、前衛的な作品を見せた。
新鋭ウェールズ・ボナーは、自分のルーツにつながるカリブ海地域に題材を取った旅情をかきたてるショーを展開し印象に残ったという。












☆☆☆GGのつぶやき
気になったのは、コムデギャルソンの全ての色を無化した「ホワイトショック」。
今の潮流に対する強い反骨表現だという。世界のファッション潮流を意識しつつも、それに抗して独自のコンセプトを貫徹させるところが際立っている。
アンチモードの力強さと評されることもあるが、単に「反対の」という表面的意味のみに誤解してはなるまい。川久保玲の唱える「多勢に動じない自分としての工夫・独自さ」という含みのある言葉は、忘れてはならない。

























































































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by my8686 | 2018-01-25 16:07 | 徒然なるままに | Trackback | Comments(0)

「ジェフリー・ヒントン」を読み解く

AI世界標準闘争の中で登場したジェフリー・ヒントンについて読み解いてみよう。


ジェフリー・ヒントン(英: Geoffrey Everest Hinton、1947年12月6日 - )は、イギリス生まれのコンピュータ科学および認知心理学の研究者。ニューラルネットワークの研究で有名。現在は、トロント大学とGoogleで働いている。





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彼は、ニューラルネットワークのバックプロパゲーション、ボルツマンマシン、オートエンコーダ、ディープ・ビリーフ・ネットワークの開発者の1人であり、オートエンコーダやディープ・ビリーフ・ネットワークは深層学習になった。





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さらに、「ディープ・ビリーフ・ネットワーク」についても読み解いてみよう。

機械学習では、ディープ・ビリーフ・ネットワーク(DBN)は、潜在的変数(「隠れたユニット)の複数層からなり、層間には接続があるが、個々の層内のユニット間には接続がない、生成グラフィカルモデル、あるいは、一種のディープ・ニューラル・ネットワークである。




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例の集合について教師なしで訓練する時、DBNはそのインプットを確率的に再構成するように学習することが出来る。

次にこれらの層はインプットの特徴検出器として動作する。この学習ステップのあと、DBNは分類を実行するように教師ありの方法でさらに訓練することが出来る。






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DBNは制限ボルツマンマシン(RBM)やオートエンコーダのような単純な、教師なしネットワークの組合せとして見ることが可能である。



そこでは個々のサブ・ネットワークの隠れた層は次のネットワークの見える層として作用する。



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これはまた迅速な、層毎の教師なし訓練手続きをもたらし、そこでは対照的分岐が訓練中の個々のサブ・ネットワークに適用され、「最も下の」層のペアから始める(最下層の見える層は訓練集合である)。




ジェフリー・ヒントンの学生イー・ファイ・テーによる、DBNは一度に1つの層を貪欲アルゴリズム的に訓練出来るという観察は、ディープラーニングにおけるブレークスルーと呼ばれている。




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☆☆☆GGのつぶやき
2045年問題が大マジメに論じられているという。
AIが知識・知能の点で人間を超え、科学技術の進歩を担うシンギュラリティが訪れ、人工知能は人間最後の開発になるという驚くべき予測もある。
イーマン・ロスクの「AIによって我々は悪魔を呼び出そうとしている」という発言も無視はできまい。


















































































































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by my8686 | 2018-01-24 11:13 | 徒然なるままに | Trackback | Comments(0)

「10日で書き上げたAIの世界標準」を読み解く

世界のトヨタや日立製作所も頼るというAIでは異彩を放つ「頭脳100人集団」がいる。
それが「プリファード・ネットワークス」である。




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その彼らが「ディープラーニング(深層学習)」技術を駆使し、新たなフレームワーク「チェイナー」をわずか10日ほどで完成。
技術陣の柱である岡野原はこの完成度の高さに驚くとともにすぐに決断する。

「これは製品にするんじゃなくてオープンソースにしよう」。

お客から対価を得るのではなく、あえて無償で公開したのである。




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研究者の誰もが使えるようにすれば業界標準の座が狙える。しかし、当分はカネにならないリスクがある。だが岡野原には、これはチャンスだなという直感があった。

2015年6月、プリファードはチェイナーの無償公開に踏み切り、リスク覚悟でディープラーニングの業界標準を取りにいったのである。

早速、対抗策を打ち出してきたのが米グーグル。チェイナー公開の5カ月後にフレームワーク「テンサーフロー」を公表した。

フェイスブックやマイクロソフト、アマゾン・ドット・コムといった米ITの巨人たちも続々と追随し、乱立模様となった。




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だが、スピードがモノを言うAIの世界ではたった5カ月のリードも大きい。その間に日本を中心にチェイナーの地位が固まった。産業用途への広い展開や使い勝手の良さを優先させる得居の狙いも当たった。

無償公開したチェイナーが次々とAI先進国である米国の巨人たちを引き寄せ、エヌビディアやIBM、自社製フレームワークを公開したマイクロソフトでさえチェイナーの技術を求めてプリファードに提携を求めてきたという。





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あらためて、ディープラーニングについて読み解いてみよう。



ディープラーニングまたは深層学習(英: deep learning)とは、多層のニューラルネットワークによる機械学習手法である。

深層学習登場以前、4層以上の深層ニューラルネットは、局所最適解や勾配消失などの技術的な問題によって充分学習させられず、性能も芳しくなかった。

しかし、近年、ヒントンらによる多層ニューラルネットワークの学習の研究や、学習に必要な計算機の能力向上、および、Webの発達による訓練データ調達の容易化によって、充分学習させられるようになった。

その結果、音声・画像・自然言語を対象とする問題に対し、他の手法を圧倒する高い性能を示し、2010年代に普及した。
しかしながら、多層ニューラルネットが高い性能を示す要因の理論的な解明は進んでいない。




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深層学習の登場以前、2層構造のパーセプトロン、3層構造の階層型ニューラルネットよりも多くの層を持つ、4層以上の多層ニューラルネットの学習は、局所最適解や勾配消失などの技術的な問題によって、充分に学習させられず、性能も芳しくない冬の時代が長く続いた。

しかし、2006年にニューラルネットワークの代表的な研究者であるジェフリー・ヒントンらの研究チームが、制限ボルツマンマシンによるオートエンコーダの深層化に成功し、再び注目を集めるようになる。

この際、発表した論文から、これまでの多層ニューラルネットよりもさらに深いネットワーク構造を意味する、ディープネットワークの用語が定着した。この研究成果が、現在のディープラーニングに直接繋がる技術的ブレイクスルーと見られている。

元々はジェフリー・ヒントンらの開発したディープラーニングは層が直列されたシンプルな構造をしていたが、現在のアルゴリズムは複数の分岐やループのある複雑なグラフ構造を持つ。
そのため、基本技術をまとめて複雑なグラフ構造を簡単に実現できるようにしたフレームワークも公開されている。

また、2012年からは急速に研究が活発となり、第三次人工知能ブームが到来したとされている。




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深層学習では、バックプロパゲーションと呼ばれる計算手法により学習を行う。
バックプロパゲーション自体は従来からある手法だが、ディープ・オートエンコーダを併用することで、従来困難だった4層以上の多層ニューラルネットを学習させられることに新規性がある。

バックプロパゲーションでは、画像や音声などそれぞれのデータの研究者、技術者が手動で設定していた特徴量が一緒に抽出される。
このため、手作業での特徴量抽出が不要な点が、大きな利点の一つである。特徴量とは、問題の解決に必要な本質的な変数であったり、特定の概念を特徴づける変数である。

ニューラルネットワークの多層化は、学習時間と計算コストに問題があったが、近年のコンピュータの高性能化や、CPUよりも単純な演算の並列処理に優れたGPUによる汎用計算 (GPGPU) により改善されている。
GPUを利用することで性能あたりの価格や消費電力をCPUの100分の1に抑えることができるとされている。

ディープラーニングは物体認識を中心にさまざまな分野で活用されている。
また、Googleをはじめとした多くのIT企業が研究開発に力を入れている。また、自動運転車の障害物センサーにも使われている。




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GoogleのAndroid4.3は、音声認識にディープラーニング技術を活用することで、精度を25から50パーセント向上させた。

2012年、スタンフォード大学との共同研究であるグーグル・ブレインは、1,000のサーバーの16,000のコアを使い、3日間で猫の画像に反応するニューラルネットワークを構築したと発表して話題となった。
この研究では、200ドット四方の1,000万枚の画像を解析させている。

ただし、人間の脳には遠く及ばないと指摘されている。GoogleLeNetと呼ばれるチームによるトロント大学との共同研究では、画像の説明文を自動で生成できる「Image to Text」と呼ばれるシステムを開発した。
これは、コンピュータビジョンと自然言語処理を組み合わせ、ユーザーがアップロードした画像を認識し、説明文を表示するものである。

2015年3月、Schroffらは800万人の2億枚の画像を99.6%の精度で判定した(22層)。




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2016年1月、AlphaGoと呼ばれるシステムが欧州の囲碁チャンピオンと2015年10月に対局し、5戦全勝の成績を収めていたことが発表された。









☆☆☆GGのつぶやき
多層ニューラルネット学習が今後どう発展していくのか、興味つきない。
まさに、現代の錬金術である。
























































































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by my8686 | 2018-01-23 13:28 | 徒然なるままに | Trackback | Comments(0)

「モスル、ISの墓標」を読み解く

イラク第2の都市モスル。ISは2014年、ここで「建国」を宣言し、最重要拠点とした。
イラク軍などが奪還して半年となった今月中旬、最後の激戦地だった旧市街にA新聞社記者が入った。




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そのドキュメント記事を読み解いてみよう。


粉々に砕けた建物の残骸を進むと、過激派組織「イスラム国」(IS)の戦闘員の遺体が野ざらしで多数放置されていた。頭の奥に突き刺さるような強烈な臭いに、鼻と口を覆った。

旧市街のミダン地区の北側で車を降りて、チグリス川沿いに幅約1メートルの道を歩いた。ブルドーザーががれきを押し分けて作った道だ。両脇には、砕けた石材や折れ曲がった鉄筋、焼け落ちた

自動車、壊れた家電製品、弾倉などが背丈以上に積み上がっていた。
突然、胃を持ち上げられるような臭いが鼻をついた。腐乱したり焼け焦げたりした遺体からだった。長いひげをはやして自爆ベストを着けた遺体や、住民の女性に扮装していたとみられる女性服姿の遺体もあった。野ざらしにされたIS戦闘員の遺体だった。





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■5000人の安否は

約200メートル歩いて確認できたIS戦闘員の遺体は、少なくとも40体あった。街のあちこちに黒地に白字で「ISの墓場」と書かれた看板が立てられていた。全壊した建物の隙間には、戦闘員の家族とみられる幼児の遺体も見えた。

IS侵攻前、旧市街には12万5千人が暮らしていた。地元当局による遺体調査や住民の埋葬報告によると、これまでに約4300人の死亡を確認した。ISは「人間の盾」として他の地域から民間人約5千人を旧市街に連れてきたが、その生死は不明という。





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■子育て、ここで

ISの最高指導者アブバクル・バグダディ容疑者が「カリフ」を宣言した旧市街中心部のヌーリ・モスク周辺。全半壊の建物は修復されておらず、電気も水道も復旧していないが、帰還した住民がいた。




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主婦アスマ・スルタンさん(26)。夫は昨年6月、ISを狙った米軍主導の有志連合の空爆の巻き添えになって死亡した。「残された子ども2人を育て、平穏に暮らすことが私の唯一の望みです」



IS戦闘員の遺体放置について、イラク政府は「地元自治体の職員、装備が限られ、回収できない」と説明する。

だが、イラク政府がイスラム教シーア派主体なのに対し、モスル住民にはスンニ派が多く、ISも同派の過激派組織だったことから、「政府によるスンニ派への見せしめ」と受け取っている住民は多い。




<モスル>
2015年時点の人口約187万人。14年6月、ISの前身組織が武力制圧。ISに改称し、イラクとシリアにまたがる「国家樹立」を宣言。




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最高指導者アブバクル・バグダディ容疑者は翌7月、旧市街のヌーリ・モスクで預言者ムハンマドの後継者を意味する「カリフ」を名乗った。




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世界中から信奉者が集まり、ISの最重要拠点になった。その後、イラク軍や米軍主導の有志連合が掃討作戦を展開。イラクのアバディ首相は17年7月、勝利、解放を宣言した。







 

☆☆☆GGのつぶやき
モスルは、イラク北部に位置する古代のニネヴェの遺跡と世界有数の石油生産で知られる大都市である。
バグダードの396km北西にある。市街はチグリス川の両岸に広がり、五つの橋で結ばれている。
石油がもたらした魔界地域でもある。
この地での紛争は、人類が生存している限り永久に続くことであろう。


























































































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by my8686 | 2018-01-22 13:44 | ヘビーな話は、謹んで | Trackback | Comments(0)