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丹下健三「カトリック関口教会」を読み解く

口腔外科小手術後、安静に努める昨日、録画したままになっていたアーカイブスを観る。
NHK名作選みのがしなつかしの「丹下健三」編である。


丹下健三は、前回の東京オリンピック(昭和39年)の国立代々木競技場をつくりあげた男である。その独特のデザインは当時最先端の技術に裏打ちされたものであり、それまでなかった大空間を実現した。素晴らしい空間設計に対し、五輪終了後IOCから建築家としては異例の功労賞を受けた。



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広島で旧制高校時代を過ごし、また原爆投下と同じ日に郷里・今治を襲った空襲で母を亡くした丹下にとって、被爆地・広島は特別な存在だった。戦後、広島の平和記念公園を設計した際には、慰霊碑に向かうと、視線は否応なしにアーチで切り取られた原爆ドームに向けられるように作った。撤去さえ議論された原爆ドームをあえて焦点に据えることで、被爆の記憶を永遠に留めようとした。




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その後、旧東京都庁舎、香川県庁舎では日本の建築の伝統をコンクリートに持ちこみ、見た者すべてに与える強烈なインパクトと美しい調和をもたらした。現在もなお当時のシンボルとして燦然と輝き、次の東京オリンピックでも競技場として使われる国立代々木競技場をつくった丹下、独自の「美学」と「哲学」を貫き通した生涯だった。




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この番組の最後に紹介された「東京カテドラル聖マリア大聖堂」に予期せぬ官能のざわめきを感じた。





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あらためて、この内容を読み解いてみよう。



日本へのカトリック再布教100年事業の一環としてドイツ・ケルン大司教区の支援を受けながら、カトリック東京大司教区主催による東京カテドラル聖マリア大聖堂のコンペが、1962年(昭和37年)5月締め切りで行なわれ、指名コンペで丹下が一等当選を決める。

HPシェルの現代的な構造技術を用いながら、教会の建物そのものが頂部において十字架型になるという丹下案が異彩を放っていた。



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西洋教会に見られる典型的な建築計画を否定し、いったん敷地の奥の「ルルドの洞窟」に向かって進み、それから転回するように階段を上り聖堂に至るという動線計画が立てられていた。これは、鳥居や山門をくぐって参道を歩みながら徐々に気持ちを整え、それから「本尊」に相対するという日本の伝統的手法をとり、建物本体の記念碑性だけでなく「場」の力によって聖性を生み出すことが目指されていた。その教会に付属する周辺施設との配置バランスにもすぐれた全体計画が高評価の理由であったという。





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構造については、2枚ずつ4種類、合計8枚のRC造のHPシェルを立て掛けるようにして縦使いに用い、頂部でトップライトのための間隙を十字架状に開けながら、梁によってお互いに支持し合う形で、中心部と端部の5カ所で連結されている。また周縁部を除くと厚さ12cmのシェルの剛性を高めるために、外側に2mピッチで縦横にリブが設けられているほか、底部においては脚部を開かせて建物を崩壊に導く躯体のスラスト荷重に対抗する引っ張り材として、頂部中心にある十字状の繋ぎ梁と同様のクロス・タイビームが地下に設けられており、構造力学的に厳密にいえば、HPシェルの構造体としては成立していないという。




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しかしながら、美学的にはエクステリアにおいて、聖母マリアに捧げられた聖堂にふさわしく、岩場の水面に舞い降りて来た銀色の白鳥が羽根を震わせているかのようなイメージを演出し、インテリアにおいては、8枚のコンクリート打放しのHPシェル壁面が、視覚的に折り重なり互いに絡み合うようにしてうねりながら、頭頂部の十字架状のトップライトまで緩やかに這い昇ってゆき、視線はそのまま天上に至るかのような上昇感覚を生み出している。





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内部空間は、上空から俯瞰する神の視線を意識した時あらわれる頂部の特徴的な形態は十字架型だが、底部は菱形に開いて広がっており、現実の教会の空間としての使い勝手を損ってはいない。





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縦使いの2枚のHPシェルの壁面にはさまれたスリット状の側面には無色透明のガラスが嵌められており、外光を取り入れるハイサイドライトとなっている。同様の十字架状のトップライトとともに、コンクリート打放しの壁面に白色の光をもたらし、モダニズム建築の禁欲的なモノトーンの美学を際立たせているが、数段の階段をはさんでやや高くなっている内陣奥の祭壇部分だけは、ステンドグラスの代わりに大理石を薄くスライスしたものが嵌められていて、イエスの受難を象徴する巨大な十字架の後ろから、光背として品格のある重く荘厳な黄金色の光を内部空間に放っている。




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コンクリートで打ち出されたままの内壁は禁欲的で静謐な印象を与え、その打ち跡は近代建築に残されたわずかな手技を感じさせる。最頂部で40m近くに達する内部空間は伝統的なゴシック教会建築の上昇感覚を表象するとともに、キリスト教の前身である旧約の古代ユダヤ教会の幕屋をも同時に偲ばせる造形になっている。




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残響は7秒(空席時)に達し、典型的な中世ヨーロッパの大聖堂よりも長い。ヨーロッパの典型的な大聖堂のそれに似た音響特性を持つ大空間は日本では珍しいとされ、時おり開催されるパイプオルガンやオラトリオ・グレゴリオ聖歌などの演奏会では、現代的なコンサートホールでは味わうことができない教会特有の響きを味わうことができる。しかし、長い残響と、変則的な壁面形状による反射の周波数特性から、司祭の説教は聞き取りにくく、音楽によっては音が混濁した印象を与えるという。




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☆☆☆GGのつぶやき
広島原爆ドームに照準を合わせて引かれた一本の基準線の意味を、あらためて再認識させられた番組であった。
丹下の目指した周到な設計意図を再考しつつ丹下の次の言葉をかみしめたい。

「平和は訪れて来るものではなく、闘いとらなければならないものである。平和は自然からも神からも与えられるものではなく、人々が実践的に創り出してゆくものである。この広島の平和を祈念するための施設も与えられた平和を観念的に記念するものではなく、平和を創り出すといふ建設的な意味をもつものでなければならない」








































































by my8686 | 2018-03-31 15:46 | 気になる建築&空間 | Trackback | Comments(0)

Bawa House 87

安静のため今日も有休をとり休む。小手術後の薬が3日分出ており、これを服用した時は車の運転はできない。こんな日は、ビルエバンスを聴きながら、昨日の「中心のある家」つながりで「Bawa House 87」を読み解いてみよう。


阿部勤氏が「住んでみたいな」と思った住宅について聞かれ、次のように答えている。

「スリランカの旅から戻ったばかりなのですが、見てきた住宅でいいなと思ったのは、建築家ジェフリー・バワが設計した《Bawa House 87》です。自然と半屋外の関係が良かったですね。」

ジェフリー・バワについては、2016年の3月にマイBLGでもとりあげているので、あらためて見てみよう。





■Geoffrey Bawa「The Seven Spiritual Resort at Bawa House」

スリランカでは最初のスピリチュアルリゾートハウスとなる「The Seven Spiritual Resort at Bawa House」である。




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美しいベントータビーチの向かいの道路に位置する。
17エーカーという広大な敷地内にある。





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ジェフリー・バワによって設計されたプロパティ内には3つのコテージがある。




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ここは、バワの個人的なゲストハウスでありバワが収集した古美術品や家具が残されている。
バワの遺産としてリストアップされバワの身長とメモリの隆起に合わせrechristened 87バワハウス、と呼ばれている。




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3つの遺産のコテージのメインは、レセプションエリアとグランドレベルの2スイートを提供している。





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メインバルコニーには、エネルギーヒーリング/セラピー、屋内瞑想/ヨガ用のバルコニーのための2つの部屋がある。





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第二のコテージも待ち合わせ場所と2エンスイートのベッドルームとして使用されるダイニングエリアがある。





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第三のコテージは、ホリスティックスパに改築されている。





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片側の魅惑的なスイミングプールやロマネスクライオン・レディーの噴水付きテラスがある。
このエリアには、レストラン、屋外ダイニングエリアに改築されている。





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オールドチャペルは、近い将来さらに開発される予定だという。
ハイライトは、バンヤンツリーと島の中心に小さな湖がある。





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心身のエナジーヒーリングと精神的に解放感あるリゾート地である。





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新鮮なオーガニック食品、ヨガ、瞑想とエネルギーヒーリングだけでなく、体と心に関連する治療法を提供している。





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セブンはワンネスの哲学にしたがい自己認識を介してバランスを強化する。





☆☆☆GGのつぶやき
バワハウスの魅力は、やはりこの解放的な自然との関係性であろう。
半屋外の解放感とヒーリング&セラピーへ意識を誘う優しい関係性であろう。
こんな魅惑的なスピリチュアルリゾートハウスでこの夏を過ごせたら、官能も溶解してしまうであろう。

































































































by my8686 | 2018-03-30 15:59 | 気になる建築&空間 | Trackback | Comments(0)

「中心のある家」を読み解く

昨日、口腔外科での小手術を終え、今日は休みをとり自宅で安静をとる。
口の右奥歯下と外顎下の二カ所を切開し、慢性の炎症で溜まった膿を除去する。約2時間の手術ながら、医師との格闘である。体力と闘志がなければできないことである。「ガン治療の前に歯の治療を先にせよ」との張り紙の記憶が過る。たかが歯とあなどれないのである。



それはさておき、阿部勤の自邸で気になった「男の台所」と「集いの場所」を読み解いてみよう。



二十数年前に料理好きの妻を亡くしてから、大きくキッチンを作り変えたという。

「男がひとりで生きていくキッチンを作ろうと思った」という。


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妻が使っていたI型キッチンに、半島を加えT型にした。これを阿部流に命名したのが「ペニンシュラキッチン」だという。
これなら来客と対面し会話しながら料理でもてなすことができる。




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半島部分の高さは、一般的なテーブルと同じ720mm。ひとり飯の時ならば、このエンドテーブルでそのまま済ますことができる。
本格的なキッチンツールのハモネロやトルッキオ、ジロールなどもそろい、生ハムや生パスタ、削りチーズなどができるという。





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この建物は、一辺が約7.7メートルの正方形の中に、3.5メートルの正方形が入ったカタチで、中心があり、周囲を回廊状の空間が取り囲んでいる。その回廊のそこそこにそれぞれの趣きの異なる居心地の良い特等席がある。





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建物の内部なのか外なのか、曖昧な場所もある。

「見通しがきいて、かつ隠れられる。そんな場所を人は本能的に好むようです。弱い人間が肉食動物に襲われずに生き延びられたのは、そういう場所をうまく見つけられたからなのでしょう」と阿部は語る。





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物理的にも精神的にも「中心」である居間を取り囲むように玄関、キッチン、ダイニングなどが連続して配置されている空間構成が、人間が持つ回遊本能(テリトリーを見回って安心する)を満足させる。各エリアが水平にも垂直にも空間を共有しながらつながっていることで、見えていないところの気配を感じる安心感があるという。




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☆☆☆GGのつぶやき
不思議な居心地の良さのある空間である。
「食う寝る遊ぶ」が融通無碍に連なった、動物的な匂いのする空間。
焚火の火を囲んで、昔話やとりとめのない御伽話に酔いしれる、そんな気分が良い。







































































by my8686 | 2018-03-29 18:24 | 気になる建築&空間 | Trackback | Comments(0)

映画『蝶の眠り』+ 名住宅『中心のある家』

今日は、休みをとり午後から口腔外科で小手術を受ける。右奥歯下に出来た膿の除去だが、痛みには耐えねばなるまい。



それはさておき、阿部勤設計の自邸「中心のある家」が映画のロケ地として登場するという。


あらためて、その内容を読み解いてみよう。

映画『蝶の眠り』は韓国のチョン・ジェウン監督の作品。中山美穂演じる50代の美貌の小説家、松村涼子と、キム・ジェウク演じる韓国からの留学生、チャネの人間模様を描く。




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この映画で、松村涼子の自宅兼仕事場として登場するのが阿部勤の自邸〈中心のある家〉。1974年から約44年の月日の経つ名建築である。





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阿部は坂倉準三の事務所で〈神奈川県庁舎〉などを担当した建築家。1966年から70年までタイで高校などの設計に携わり、71年に坂倉準三建築研究所を退所して室伏次郎とアーキヴィジョン建築研究所を設立。その後、84年にアルテックを設立、今も自邸〈中心のある家〉から事務所に通っているという。




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〈中心のある家〉は、この家が入れ子状になっていることから名付けられた。コンクリートでつくられた7.7メートル角の正方形の箱の中に、同じくコンクリートの3.5メートル四方の箱が入っている。その上に木の屋根が載っている。この家では、I字型のキッチンをペニンシュラ型に変えた以外は大きな改修はしていない。軒に守られたコンクリートの壁は今もすべすべとした美しい表情を保っている。





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不思議な心地よさが漂う空間。無垢の素材で構成されているからだろうか。表面に何も塗らない木や石やコンクリートが主材となり、経年の“味”が出ている。天井板やカウンターの木もエイジングされてしっとりとした色合いになっている。





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さらに、居心地のよさのもう一つの理由は、あいまいな空間が多くあることだという。

外側の箱の1階部分にはインナーテラスのような、内部とも外部とも言いがたいスペースがある。
2階の「デイベッド」と呼ばれる場所は昼寝をしてもいいし、大きなソファのようにも使える。
2階の内側の小さな箱には数段の階段を上って入るようになっている。





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この家の“中心”を阿部自身が寝室にしているが、ジャンベというアフリカの太鼓を叩いたり、音楽を聴いたりもするという。
空間の役割をきっちりと決めない融通無碍な在り方は、涼子とチャネの不思議な関係にふさわしい。

さまざまな“居場所”があるのも、この家の特徴である。デイベッド、小さな座敷のような2階の“中心”の他に、1階、2階を結ぶ階段に座ってもいいし、1階にはあちこちに椅子が置かれ、玄関の脇や1階の土間のようなスペースにはベンチや庭にはハンモックがある。

映画でもそんな“居場所”のあちこちに俳優たちが行き来して物語が進行する。




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二重になった大小の箱にはあちこちに窓が開き、2階の壁は半分以上が窓になっており、眺めもいいし明るい。

1階の“中心”部分や北側はやや暗いスペースだが、1階と2階をつなぐ吹き抜けを通じて光が入るところもある。
明から暗へ、暗から明へと行き来していると、この家が実際よりはるかに大きなものに感じられる。

太陽の動きにつれて光が動いていくと、同じ場所でもまったく違った表情を見せる。
二重になった箱から窓を通じて見る庭は樹木が大きく成長し、木漏れ日が落ちる。




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スクリーンでも松村涼子とチャネはさまざまな光の中で小説を書き、争い、戯れる。小さいけれど居心地のいい大小の箱に守られているように、二人は自分たちだけの世界を築いていく。

さらに映画では涼子が書き進めている、植物画を描く女性と彼女の元に通ってくる男性との物語が劇中劇の形で語られる。

〈中心のある家〉が入れ子構造になっているのと同じように、物語も入れ子の構造になっているという。






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涼子は遺伝性のアルツハイマー病を患っており、記憶障害を起こすようになる。
チャネに執筆を手伝わせている小説は彼女が最後の仕事だと考えているものだった。

病状が進行した彼女は療養所に入る。
韓国に戻っていたチャネが久しぶりに来日すると、主のいなくなった家は街の図書館として生まれ変わっていた。





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中山美穂、キム・ジェウクの他には勝村政信や永瀬正敏ら実力派俳優が脇を固める。

音楽はゴーストライター騒動で名を知られることになった新垣隆。
彼の音楽が俳優陣のどちらかというと抑えた演技に潜む心情や運命を暗示する。

空間と音楽も俳優とともに、さまざまなものを語る映画になっているという。





☆☆☆GGのつぶやき
建築設計事務所「アルテック」。懐かしい響きである。
阿部勤の自邸〈中心のある家〉は、たしかその昔「室内」誌で読んだ記憶がある。
融通無碍で素の素材の心地よさが伝わってきた。自邸を建てるなら、こんな空間が良いと思っていた。
久しぶりに、中山美穂りんの映画でも観るか・・・そんな気分になったのである。












































































by my8686 | 2018-03-28 10:27 | たかが映画、されど映画 | Trackback | Comments(0)

米国株、大幅反発でダウ669ドル高 貿易摩擦への懸念和らぐ、9年ぶり上げ幅

26日の米株式相場は4営業日ぶりに大幅に反発した。ダウ工業株30種平均は前週末比669ドル40セント(2.8%)高の2万4202ドル60セントで終えた。上昇額はリーマン・ショック直後の2008年10月28日以来ほぼ9年5カ月ぶりの大きさである。

貿易摩擦が激化するとの懸念が和らぎ、半導体関連株や金融株が買われた。ダウ平均は前週に1400ドル超下落したため、自律的な反発に期待した買いも入りやすかったという。




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英フィナンシャル・タイムズが25日、中国が米国との貿易摩擦の激化を回避するため海外の金融機関の資本規制の緩和や米国からより多くの半導体を購入することを検討していると報道。

トランプ米大統領は知的財産権の侵害などを理由に22日に最大で600億ドルの中国製品に高関税を課す対中制裁を表明していた。




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ムニューシン米財務長官は25日、韓国が鉄鋼の米国向け輸出に数量枠を設ける形で事実上制限することになったと明らかにした。米韓は自由貿易協定(FTA)の見直しでも合意。中国との交渉についても慎重姿勢を示しながらも妥結点を探る考えを示した。




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米ウォール・ストリート・ジャーナルは26日、ムニューシン米財務長官と米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表が19日に副首相に就いた中国の劉鶴氏に書簡を送っていたと報じた。

自動車の関税引き下げや半導体の調達拡大、金融市場の一段の開放といった具体的な要求をしたといい、交渉が進展するとの思惑を誘った。

報道を受けて半導体関連を中心にIT(情報技術)関連株に買いが膨らみ、金融株も大幅に上昇。米中の貿易戦争に発展するとの警戒感から売り込まれていた航空機のボーイングや建機のキャタピラーなど資本財関連株が買われた。





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ハイテク株の比率が高いナスダック総合指数は、同227.877ポイント(3.3%)高の7220.543で終え、上げ幅はIT(情報技術)バブル期の01年1月3日以来の大きさだったという。

アナリストが目標株価を引き上げたマイクロソフトが8%近く急伸。アナリストが投資判断を引き上げた半導体のインテルも6%超高と買われ、指数を押し上げた。

業種別S&P500指数では全11業種が上昇。「IT」が4%あまりの大幅高。「金融」も3%超上昇。「一般消費財・サービス」「ヘルスケア」「素材」の上昇も目立ったという。

ロバート・ニブロックCEOが後任が見つかり次第退任すると発表したホームセンターのロウズが大幅に上昇。上場2日目のクラウドデータ補完・共有大手のドロップ・ボックスへの買いも続いた。ダウ平均の構成銘柄ではアップルやゴールドマン・サックス、シスコシステムズが高いという。



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一方、半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が下落。仮想通貨の採掘向けの需要減少を理由にアナリストが目標株価を引き下げたのが嫌気された。ダウ平均の構成銘柄ではゼネラル・エレクトリック(GE)が下げたという。












☆☆☆GGのつぶやき
米国が安全保障を理由に決めた鉄鋼とアルミ製品への関税の適用が、一部の国を除いて23日未明から始まった。EUや韓国には暫定的に対象から外し、日本と中国には適用された。お友達顔だけされて、いいなりでは困る。日本にも相当の圧力をかけてくることは明らか。トランプ大統領の腹は、これを交渉材料に通商面で譲歩を引き出す魂胆であろう。
























































































by my8686 | 2018-03-27 10:49 | たまには気になる経済学 | Trackback | Comments(0)

札幌三つ星フレンチ「モリエール(Molière)」系の「アスペルジュ」を読み解く

ミシュランガイド北海道2017特別版の【三つ星☆☆☆】に輝くレストラン「モリエール(Molière)」を読み解くうちに、写真家・前田真三によって紹介された美瑛の丘のことを知る。

ここは、農作物のプロ集団がつくる「美瑛選果」というショールームである。美瑛の野菜の魅力を紹介する目的で作られた。



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ここにレストラン「アスペルジュ」を作り、シェフが毎朝、美瑛の農家に通って採った野菜を調理し、農家と料理人とのコラボレーションを日々、行っているという。






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「シェフ道場」を作りたいと歩み始めた彼等の試みは、いよいよ次のステップ「プロの料理人のための寺小屋」作りに向かって走り始める。




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美瑛の丘の景観を作っている主要農産物は小麦である。この小麦をテーマにした「小麦プロジェクト」が、美瑛町と彼等との間で始まった。




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すでに廃校になっていた「北瑛小学校」を再活用し、美瑛産の小麦粉を使い石窯でパンを焼き、そのパンを楽しめるレストランと宿泊棟を併せ持った施設を作ろうというプロジェクトである。





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この地を「北瑛小麦の丘」と名付け、シェフには鈴木俊之が札幌「プレヴェール」を閉めて参加し、宿泊棟を持ったレストラン・ビブレが2014年4月22日にオープンした。





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また、旧小学校の校舎は料理の研修施設として活用し、「プロの料理人のための寺子屋」としても活動を開始。

日本で初めての試みだが、次の時代の料理人を教育する拠点として、さまざまな発信をしていきたいと考えているという。




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☆☆☆GGのつぶやき
農作物のプロ集団とプロの料理人達との協働プロジェクトである。
農家と料理人とのコラボレーションから生まれる極上の「料理」。
是非とも堪能したいものである。



































































































by my8686 | 2018-03-26 22:40 | 気になる建築&空間 | Trackback | Comments(0)

日曜日朝刊「ひもとく」の『生き上手 死に上手』から

昨晩、母方の叔母の死亡連絡をうける。
90歳をゆうにすぎ、長い闘病生活を送っていた。介護する家族の苦労と苦痛も垣間見られた。その死をどう受け止めるべきなのか。

そして、自分の母も90歳という高齢に達し、加齢からくる圧迫骨折の痛みと向き合っている。
そんな母親と接する中で考えを深めている日々の朝、『生き上手 死に上手』の書評が目にとまった。




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あらためて、その内容を読み解いてみよう。


死に対する恐れから、それに関する書籍が本棚いっぱいにあふれている人や90歳を超えた母親の介護の中で考えを深めている定年退職者もいる。
彼らとの話の中で「なぜ人は地獄と極楽を考えたのか」という問いが私の頭に浮かんだ。





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京都の六道の辻あたりを何回か巡り、奈良国立博物館の「1000年忌特別展 源信 地獄・極楽への扉」で国宝を鑑賞した。





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また青森県の恐山菩提寺においてイタコの口寄せにも接した。






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『生き上手 死に上手』の中で遠藤周作は、老人たちが神の面影を持つ翁になれなくなったのは、「我々がこの世を包み、この世につながるもうひとつの世界をまったく否定してしまったことからはじまった」と述べている。






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遠藤が言うように次の世界があればすべて無に帰するという死に対する不安は和らぐかもしれない。また亡き両親に再び会えると思えば力も湧いてくる。たとえ次の世界を信じられなくても、次代の人を育てることは自らの再生につながる。





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若い人に対してささやかでも何か与えるものがある人は柔和な表情をしているからだ。遠藤は『死について考える』でも興味あるエッセーを書いている。








☆☆☆GGのつぶやき
今年は、身近な人々の死と向き合う機会も増えそうである。
「死」とはなにか。あらためて真摯に向き合うことも必要であろう。




















































































by my8686 | 2018-03-25 10:18 | 気になる本 | Trackback | Comments(0)

懐石「わたなべ」で祝う

3/24土曜日。佐賀から訪れた次男の許嫁を駅前でピックアップして昼の会食に出向く。
場所は、市内のとあるビルの谷間にひっそりと隠れるようにしてある「懐石わたなべ」。




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ワイフの行き付けの店でもある。








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小京都の石畳路に迷い込んでしまったかのような、凛としたアプローチが期待感を擽る。






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話は、佐賀での次男と許嫁の両親との会話の内容からはじまり、略式ながら結婚式の場所と日取りなど、とりとめなく話す。
当初、記念撮影だけですませたいという二人に、仏前結婚式の提案などしてしまった自分なのである。





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長い人生、ふと立ち止まって思いかえすとき、二人の節目の大切な式の思い出は、心の財産になる。






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というよりも、許嫁の花嫁姿をみたいという、自分勝手な理由でもあるのだが・・・。





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☆☆☆GGのつぶやき
週初めのうっとおしい雨模様から一転、気持ちよく晴れた土曜日。
まぶしい二人の笑顔に癒された一日でもあった。



























































by my8686 | 2018-03-24 20:20 | 徒然なるままに | Trackback | Comments(0)

モエレ沼公園の「L'enfant qui reve」を読み解く

札幌三つ星フレンチ「Molière」を読み解くうち、彫刻家イサム・ノグチの名前を目にする。



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イサム・ノグチ+札幌といえば、「公園全体をひとつの彫刻作品とする」という壮大なコンセプトのもとに造成された「モエレ沼公園」がある。




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当時、日本経済新聞から「日本ナンバーワンのオーベルジュ」に選ばれたことや、マッカリーナの成功を契機にいろんな話が舞い込むなか、札幌市からこの「モエレ沼公園」へのレストラン創設をオファーされたという。





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かつてゴミ捨て場だったモエレ沼に土を入れ、まさに「大地に彫刻をする」イサム・ノグチの仕事は、話があって公園を見に出かけたメンバーたちを魅了するプロジェクトであった。




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この公園で楽しそうに遊ぶ子供たちを見て、「ランファン・キ・レーヴ(夢見る子供たち)」というレストランを作ることを決意したという。





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あらためて、「L'enfant qui reve」のあるガラスのピラミッドをみてみよう。



「HIDAMARI」

公園の文化活動の拠点施設であり、公園を象徴するモニュメントでもある。



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高さ32.3mで表面のガラス面積は延べ2,483m²。施設内にはレストラン、ギャラリー、ショップ、公園管理事務所が入っており、アトリウムでは各種イベントが開催されている。また、施設内の冷房システムとして貯雪庫に蓄えた雪を活用している。





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開館当初は授乳室の扉の上部に大きなすき間があり、利用者から「上から覗かれそうで怖い」や「配電盤もむき出しになっていて機械室のようで落ち着いて授乳ができない」など苦情が寄せられたため、改修された。






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☆☆☆GGのつぶやき
北海道を旅するのであれば、やはり立ち寄りたい場所である。
イサム・ノグチの遺作となったこの聖地で彼が遺した言葉に想いをはせたい。
「人間が傷つけた土地をアートで再生する。それは僕の仕事です。」














































































by my8686 | 2018-03-23 14:10 | 気になる建築&空間 | Trackback | Comments(0)

札幌三つ星フレンチ「モリエール(Molière)」系の「シェフ道場」を読み解く

ミシュランガイド北海道2017特別版の【三つ星☆☆☆】に輝くレストラン「モリエール(Molière)」を読み解くことで、新たな発見をする。



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このレストラン「モリエール(Molière)」を始点に「プレ・ヴェール、マッカリーナ、ランファン・キ・レーヴ、アスペルジュ」という数種類のラパンフーヅレストランがあるということ。




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これらのレストランは、料理人達の強い思いから生まれた「シェフ道場」の一環だということ。





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この「シェフ道場」という発想は、フレンチ料理の天才といわれるアラン・シャペルとの出会いから、料理人としての技量を向上させるために作りたいと考えるようになったということ。





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そして、「シェフ道場」を作りたいという思いが、オーベルジュ「マッカリーナ」を生み出したということ。

この時に出会ったグラフィックデザイナーの田中一光と、建築家の内藤廣が、このオーベルジュの誕生に大きな力を与えてくれたということ。





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真狩村という自然豊かな環境に、自己主張することなく、溶け込むように建てられたマッカリーナのレストラン棟と宿泊棟は、建築家・内藤廣の建築思想そのものを体現したものとなっていること。




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また、トータルコーディネーションは、田中一光の感性であり、15年以上たった今も新鮮な印象を与えていることなどを知る。









☆☆☆GGのつぶやき
田中一光の名前を発見することで、このフレンチレストランがただならぬ存在であることを知る。
北海道の地を目指す旅に、ぜひとも立ち寄りたい場所ができた。



















































































by my8686 | 2018-03-22 10:42 | 気になる建築&空間 | Trackback | Comments(0)