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C.ノーラン映画 vol.08

昨日に引き続き、クリストファー・ノーラン映画を読み解いてみよう。

今朝も早朝起きだし、レンタルしたDVD映画「ダークナイト ライジング」を観る。

クリストファー・ノーラン監督作品「バットマン」の実写映画としては第3作品目の最終章となる。
バットマンファンならば、三部作を順番に観たほうがより堪能できるのだろうが、今回は時間の関係で端折る。


あらためてその内容を読み解いてみよう。


■「ダークナイト ライジング」

・原題: The Dark Knight Rises
・2012年公開米国・英国共同製作
・監督:クリストファー・ノーラン
・出演:クリスチャン・ベール/マイケル・ケイン/ゲイリー・オールドマン/アン・ハサウェイ



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脚本の構想元は、1859年に出版されたチャールズ・ディケンズの長編小説『二都物語』だという。

ディケンズがカーライルの『フランス革命史』を読んで興味をかき立てられ、フランス革命を背景に、ロンドンとパリを舞台に描いた歴史小説である。
第一部の「人生に蘇る」から引き込まれる物語だが、とくにはっきりとした歴史観や政治的立場のもとに革命を描いたわけではなく、むしろ波瀾に富んだプロットや、緊迫した二つの都市の情景に優れた点があるとされる。

映画「ダークナイト ライジング」もその波瀾に富んだプロットや、緊迫した都市での戦闘場面に官能が揺さぶられてしまう。

バットマンシリーズ最後を飾るにふさわしい感動娯楽作品といえる。




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ストーリーをWikipediaから読み解いてみよう。


地方検事のハービー・デントの死から8年。
デント法によりゴッサム・シティ警察はほぼ全ての組織犯罪を根絶した。

一方、バットマンに扮しゴッサムの不正と戦ってきたブルース・ウェインはデントの犯した罪をかぶりバットマンとしての活動から引退、ウェイン産業の職務からも遠退いていた。

そんな状況の中、ウェイン産業の役員で会社の乗っ取りを企むジョン・ダゲットの依頼によりウェインの自宅にメイドとして潜入していたセリーナ・カイルが、犯罪歴を抹消するソフトウェア「クリーン・スレート」と引き換えにブルース・ウェインの指紋を盗み、併せてバイロン・ギリー議員を誘拐する。

セリーナはダゲットの部下に指紋を渡すも裏切られ、ダケットの傭兵たちと戦闘状態となる。セリーナは警察に通報し、ジム・ゴードン市警本部長を含むゴッサム市警がその取引現場に到着する。市警と傭兵たちとの間で戦闘になり、セリーナはその混乱に乗じて逃走する。




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結果、市警は全滅しゴードンも傭兵たちに捕えられる。傭兵を統率するベインに、デントの殺人の罪をバットマンが被っているという事実が記されたゴードンのスピーチ原稿が奪われる。
ゴードンは隙を見て逃走し、重傷を負いながらもジョン・ブレイクに拾われる。ブレイクから事態を伝え聞いたブルースは、バットマンとして再起する。
ブルースの指紋を入手したベインらは、ゴッサムの証券取引所を襲撃しこれを悪用、ブルースの破産を導いた。

これに対し、ダゲットにウェイン産業が管理する核融合炉を悪用されることを恐れたブルースは、会長職を役員のミランダ・テイトに引き継がせた。
ダゲットは会社の乗っ取りが失敗に終わりベインに首を折られて死亡する。ベインこそラーズ・アル・グールのゴッサム破壊の使命を引継ぐ黒幕であった。

ベインはセリーナを使ってブルース(バットマン)を傭兵団の隠れ家へ誘い込み、これを叩きのめし国外の地下牢獄“奈落”へと幽閉する。
次に、ゴッサム市警を全員地下におびき寄せ、地上への出入口を爆破し閉じ込めることにも成功する。

さらに件の核融合炉を強奪し、パヴェル博士を脅迫して中性子爆弾へと転換させる。
そして、中性子爆弾製造の罪を市長に着せ大衆の面前で処刑。爆弾を停止できる唯一の人物でもあったパヴェル博士も同時に処刑する。
また、ゴードンのスピーチ原稿を用いてデントの犯罪の隠蔽を暴露し、支配層への怒りを焚きつけ貧困層の反乱を扇動する。
また、刑務所の囚人たちを解放。裕福な人間を誘拐し全員に死刑を宣告。ゴッサムは外部世界から隔絶され完全に無政府状態に陥った。



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数か月後、ブルースは“奈落”からの脱出を果たしゴッサムへ帰還する。
ブルースは、ゴードン、ブレイクら残った市警、セリーナらと合流し、中性子爆弾の爆発を阻止するために共に行動する。

まず地下に閉じ込められていた警官たちを解放。バットマンはセリーナにバットポッドを渡してゴッサム市民の避難の協力を求める。
セリーナは一度は逃亡を考えるも依頼通り市民の避難経路を確保する。

中性子爆弾の起爆タイムリミットの日の早朝、ゴッサム市庁舎の前でバットマンならびに市警とベインらとの間で最終決戦が行われる。
バットマンはベインを追い詰めるもベインの人質となっていたミランダに脇腹を刺され窮地に陥る。
彼女の正体は、ラーズ・アル・グールの遺児タリア・アル・グールで、影の同盟の現首謀者であった。




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優位となったタリアは中性子爆弾の遠隔起爆装置を稼働させるが、ゴードンの活躍により爆発は阻止される。
そこでタリアは爆弾本体に向かい直接起爆させることとした。ベインはバットマンにとどめを刺そうとするが、突如現れたセリーナにバットポッドのブラスト砲で撃たれ死亡する。

中性子爆弾を抱えて逃亡するタリアの車両を、バットマンは飛行艇「バット」で追跡する。最終的にタリアの車両はクラッシュし彼女は死亡する。
しかし作動は止められず、爆発までの時間が迫っていた。そこでバットマンは、バットで街から離れた海上に爆弾を運んだ上で爆発させゴッサム・シティを救った。




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人々には爆発と一連の騒動でバットマンならびにブルース・ウェインは死んだと思われていたが、ブルースはバットの自動操縦機能を事前に完成させておりひそかに生存していた。




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ブルースは真珠のネックレスのGPSで執事であるアルフレッド・ペニーワースに自らの居場所を示し、妻となったセリーナを連れてイタリアのフィレンツェで再会する。

警察を辞任したブレイクがバットケイブを発見しバットマンを受け継ぐ者になることを示唆し物語が終わる。




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☆☆☆GGのつぶやき
最後「不思議な涙」が流れる映画である。
是非とも劇場で観たかった映画でもある。
この三部作の三本立を一挙に観せるシアターを望む。








# by my8686 | 2020-10-15 16:16 | たかが映画、されど映画 | Trackback | Comments(0)

C.ノーラン映画 vol.07

昨日に引き続き、クリストファー・ノーラン映画を読み解いてみよう。

今朝も早朝起きだし、レンタルしたDVD映画「バットマン ビギンズ」を観る。

「バットマン」の実写映画としては累計で第5作品目になる。
ストーリーは繰り返し観て承知済みなので、クリストファー・ノーラン監督作品として記憶に残る描写部分を読み解いてみよう。


■『バットマン ビギンズ』(原題:Batman Begins)

・2005年のアメリカ・イギリス合作映画
・監督:クリストファー・ノーラン
・原作:DCコミックス出版アメリカン・コミック『バットマン』
・リブート:「ダークナイト・トリロジー」第1作目
・第78回アカデミー賞撮影賞ノミネート



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■名優と名言

・ノーラン映画の常連俳優マイケル・ケインに語らせるセリフには一聴の価値がある

「なぜ人は落ちるのか?這い上がるためです。」




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■ヒマラヤ

・悪と戦うために「超然的な存在」となるため導かれた修行の地



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■バットスーツ

・精鋭部隊用のサバイバルスーツ/1層目は温度調整器、2層目は2重織りケブラー内蔵
・電磁波に触れることで分子編成で変形する形状記憶繊維生地のマント



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■グラップル・ガン

・ワイヤーの付いたアンカーを射出して高所へ移動する銃



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■バットモービル(タンブラー)

・最強の愛車にしたい特殊装甲車両
・煽ってきた車を一瞬にして踏みつぶす快感は想像にかたくない



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☆☆☆GGのつぶやき
正直、アメコミのヒーローもの実写映画として、どこか軽視していたのは事実。
今回、クリストファー・ノーランの監督・脚本のリブート作品ということで正座して観直したというのが本音である。
「マン・オブ・スティール」のスーパーマンと同様、深く哲学のある「人間ドラマ」としても見応えがある。
特に、常連俳優マイケル・ケインに語らせる名言とも言えるセリフが、官能を刺激した。

「なぜ人は落ちるのか? それは、這い上がるためです。」









# by my8686 | 2020-10-14 19:48 | たかが映画、されど映画 | Trackback | Comments(0)

C.ノーラン映画 vol.06

昨日に引き続き、クリストファー・ノーラン映画を読み解いてみよう。

早朝起きだして、再びレンタルしたDVD映画「インターステラー」を観直す。

初めて観てからすでに6年の時間が経つ。
細部の記憶が蘇り、ある部分は欠落していることに気づく。

後半、ブラックホールを通過して「4次元超立方体テサラクトの空間」を想定した書棚の裏に辿り着いた主人公が、娘と交信するシーンはつい苦笑してしまう。




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地球外惑星の存在を否定するものではないが、今の科学レベルでは往復できる可能性はない。
時空の重力を自由に操れなければ、「事象の地平線」を駆け抜けることはできまい。






あらためた、映画「インターステラー」のストーリーを「Wikipedia」から振り返ってみよう。


近未来。地球規模の植物の枯死、異常気象により、人類は滅亡の危機に晒されていた。
元宇宙飛行士クーパーは、義父と15歳の息子トム、10歳の娘マーフィー(マーフ)とともにトウモロコシ農場を営んでいる。

この田舎の風景の光線が良い。埃りと泥まみれのトラックがいい味を出している。




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マーフは自分の部屋の本棚から本が勝手に落ちる現象を幽霊のせいだと信じていたが、ある日クーパーはそれが何者かによる重力波を使った二進数のメッセージではないかと気が付く。
クーパーとマーフはメッセージを解読し、それが指し示している秘密施設にたどり着くが、最高機密に触れたとして身柄を拘束される。

そこでクーパーはかつての仕事仲間のブランド教授と再会し、大昔に無くなったはずのNASAが秘密裏に復活し活動を続けていることを知らされる。
NASAは土星近傍のワームホールを通り抜けて、別の銀河に人類の新天地を求めるプロジェクト――ラザロ計画を遂行していたのだった。

48年前に”彼ら”と呼ばれる存在によって創造されたと考えられているワームホールを通過し、すでに三名の先駆者達が、入植が期待できる惑星から信号を送り返している。

教授は、第二の地球となり得る惑星を探すミッションにパイロットとして参加するようクーパーを説得する。
帰還できたとしてもそれがいつなのか不明なミッションに、マーフは激しく反対する。

クーパーはマーフとの和解の機会を得られないまま、出発の日を迎えてしまう。
クーパーはマーフに「必ず戻ってくる」とだけ言い残し、ブランド教授の娘のアメリア・ブランド博士らとともに宇宙船エンデュランスに搭乗し地球を後にする。




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ブランド教授はイギリスの詩人ディラン・トマスの Do Not Go Gentle Into That Good Night(穏やかな夜に身を任せるな)を何度も引用する。




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二年後、クーパー、アメリア、ロミリー、ドイルの四名と人工知能ロボットTARSとCASEの二体を乗せて、エンデュランスは土星近傍のワームホールに接近する。

エンデュランスはワームホールを通り抜け、ラザロ計画の先駆者の一人で、ミラー飛行士が待つ水の惑星を目指す。
水の惑星はエンデュランスから最も近い場所に存在するが、同時に超大質量ブラックホールガルガンチュアの最も内側を公転している。

物理学者のロミリーは、ガルガンチュアの超重力が時間の流れを遅くしており、水の惑星での一時間は地球の七年間に相当すると警告する。
クーパーは地球に残してきた家族を想い、水の惑星への接近を躊躇するが、他のクルーに公私の混同をたしなめられ、着陸は決行されることとなる。
地質学者のドイル、アメリア、クーパー、CASEは小型シャトルレインジャーで水の惑星に降り立つ。

アメリアは、惑星の表面を捜索するが、ミラー飛行士は見つからず、彼女の着陸船の残骸だけが見つかる。
間もなく山脈と見まごうほどの巨大な波が一行を襲う。

ガルガンチュアの強大な潮汐力により水の惑星の海水が引っ張られていたのだ。
アメリアはCASEの助けにより間一髪でレインジャーに帰還するも、ドイルは波に巻き込まれて死亡し、レインジャーのエンジン内部に水が侵入し、排水が完了するまで離陸出来なくなる。

なぜ何年もの間残骸から信号が発せられていたのかと問うクーパーに対し、アメリアはミラー飛行士が到着したのはこの惑星の時間としては数時間前、死んだのは数分前に違いないと話す。
数十分後、再び波が襲ってくるも排水が完了し危機一髪でクーパーらはエンデュランスに帰還するが、そこでは23年あまりが経過していた。

エンデュランスでクーパーらの帰りを待っていたロミリーはすでに壮年に差しかかっていた。
クーパーは受信はできるもののこちらからの送信は出来ない地球からの23年分のビデオレターによりトムとマーフの成長、そしてあまりに時間が過ぎてしまったため自分の生存が諦められている事を知る。




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地球出発時点のクーパーと同い年に成長したマーフは、ブランド教授とともに重力の研究を行っていた。
重力の方程式に解を見つけられれば、巨大なスペースコロニーを宇宙に打ち上げ、地球に残された人間を宇宙に脱出させられると期待されている。

しかしブランド教授は老齢で死亡する間際にマーフに自身の罪を告白する。
実はブランド教授は何十年も前に重力方程式を解いており、重力制御は事実上不可能だとの結論を導いていたが、長年にわたって事実を隠蔽し続けてきたのだった。

真相を知ったマーフは愕然とするが、それでも研究は継続し、重力の本質を理解するためにはブラックホールの中心の特異点を観測して、データを持ち帰る必要があることに気付く。

もっとも、事象の地平面の外側から特異点を観測するのは絶対に不可能とされていて、それこそがブランド教授が重力制御を諦めた理由だった。
マーフはアメリアにブランド教授が安らかに死を迎えた事を報告するためのビデオレターを送信するが、ブランド教授がついていた嘘をクーパーが知った上で自分を見捨てていたのかと泣き出してしまう。

燃料が少なくなっているエンデュランスでは、乗組員が残る二つの候補惑星のどちらを探査するかの選択を迫られていた。
クーパーとロミリーは生存信号を発信し続けているラザロ計画の先駆者マン博士の惑星を推したが、アメリアは既に信号が途絶えているもう一方のエドマンズ飛行士の惑星がより良い条件であるとして強く推した。

クーパーはアメリアとエドマンズが恋人関係であることを見抜き、彼女こそ決断に私情を挟んでいると批判する。
結果、エンデュランスはマン博士の待つ、氷の惑星へ針路を取る事になる。

クーパー、アメリア、ロミリー、TARS、CASEはレインジャーで氷の惑星に降り立ち、マン博士の設営したキャンプに到着する。
冷凍睡眠から目覚めたマン博士は、マーフからのビデオレターを見て動揺するクーパーとアメリアに対し、ラザロ計画の本当の目的はプランB――すなわち人類の凍結受精卵を新天地の惑星で孵化させ、種を保存することだったと告白する。

エンデュランスにはそのための受精卵も搭載されている。ブランド教授が研究の結論を隠蔽したのは、地球の人間に真実を告げることが、ラザロ計画と、プランBの遂行の障害になりかねないと懸念してのことだった。




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マン博士はクーパーを惑星表面探査に連れ出し、地球に帰還することを諦めていないクーパーを不意討ちし、彼の宇宙服のバイザーを破壊する。

マン博士は、氷の惑星に着陸してすぐこの惑星では人類は生存できないことを悟っていた。
彼は孤独に死にゆく運命だったが、それを受け入れることが出来ず、氷の惑星が人類の新天地であるかのような捏造データを地球に発信していたのだ。

クーパーは窒息死寸前でアメリアとCASEに救出されるが、キャンプで作業をしていたロミリーはマン博士が仕掛けた爆弾の犠牲になってしまう。

マン博士はレインジャーを奪って軌道上のエンデュランスを奪取しようと惑星外へ離脱する。

クーパーとアメリア、TARS、CASEは別の着陸船ランダーで彼を追跡する。
マン博士はクーパーらに先んじてエンデュランスにランデブーし、手動でドッキングを強行した上に再三の警告を受けたにも関わらず強制的にハッチを開放し、ドッキング・モジュールの気密が不完全だったため急激な減圧で死亡する。

エンデュランスも事故の衝撃で本来の軌道を外れ、回転しながら氷の惑星に落下しはじめる。クーパーとTARSは決死の操縦でランダーをエンデュランスにドッキングさせ、機体を惑星大気圏外まで押し上げる。




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甚大な損傷を蒙ったエンデュランスは、燃料と酸素のほとんどを失っている。地球への帰還、マーフとの再会は叶わなくなった。

クーパーとアメリアはエンデュランスをガルガンチュアに接近させ、ペンローズ過程を応用してエドマンズの惑星に向かう運動量を獲得しようと目論む。
エドマンズの惑星でプランBを遂行し、人類の絶滅を阻止するのだ。
今度は五十年後の未来に飛ぶことになるが、もはやそれを気にするものは誰もいない。

クーパーは、エンデュランスをガルガンチュアに接近させ、アメリア一人をエンデュランスに残したまま、TARSを乗せたランダー、自分を乗せたレインジャーIIを切り離し、彼女一人にミッションの全てを託す。

死重量を捨てて身軽になったエンデュランスはガルガンチュアを脱出する軌道に乗るが、クーパーとTARSはガルガンチュアへ落下していく。

クーパーは、TARSにブラックホール内部のデータを取り続けるように命じる。
その後、クーパーとTARSは”彼ら”が創造した無数の立方体が幾重にも折り重なった 4次元超立方体テサラクトの空間に辿り着く。

クーパーはそこが、マーフの部屋を通じて地球の過去、現在、未来全ての時間と連結している空間であると気付く。
クーパーは重量波を操作して本棚から本を落とす等して過去のマーフと交信を試みるが、それでも娘を置いてミッションに出発する自分の過去を変えることはできない。

焦る中、TARSが放った一言により彼は自身が過去を変えるためではなく、未来を変えるためにこの空間に送られたことに気づく。

クーパーはTARSに収集させた特異点のデータを、現在のマーフのアナログ時計の秒針を使ったモールス信号で表現する。
彼女にそのデータの真意が理解できるのか?とTARSは疑うが、クーパーは「あいつはただの女の子じゃない。俺の娘だ」とだけ答えデータを送り続ける。

旧家に戻ったマーフは、幼い頃に部屋で起こった重力現象が父親からのメッセージだったことに気付く。

秒針の動きからそれをモールス信号だと紐解き、その特異点のデータを使い、マーフはブランド教授が成し得なかった重力問題に解を見つける。
その瞬間、テサラクトが閉鎖し始めクーパーは土星に着いたときに入ったワームホールの中に吸い込まれる。




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クーパーは土星の軌道上に建造された巨大スペースコロニー内部の病室で目覚める。
そのコロニーの名前はクーパー・ステーション。

彼は宇宙に放り出され漂流中にたまたま探索中だった宇宙船に発見され、酸素の切れる直前にTARS共々救助されていた。
マーフの功績でスペースコロニーの建造と打ち上げが成功し地球の人類が救済されたのだ。
コロニーにはマーフの功績を称え、彼女がかつて地球に住んでいた頃の家が再現されていた。

クーパーはコロニーの病室で年老いたマーフと彼女の大勢の子や孫たちとともに再会を果たす。




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マーフは約束を果たしたクーパーを、エドマンズの惑星へ一人で向かったアメリアを捜索しに行くよう、優しく諭す。
クーパーは修理したTARSとともに小型宇宙船に乗ってコロニーを後にする。




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memo
■Interstellar - Timeline



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「Do Not Go Gentle Into That Good Night」 Dylan Thomas

Do not go gentle into that good night,
Old age should burn and rave at close of day;
Rage, rage against the dying of the light.

Though wise men at their end know dark is right,
Because their words have forked no lightning they
Do not go gentle into that good night.

Good men, the last wave by, crying how bright
Their frail deeds might have danced in a green bay,
Rage, rage against the dying of the light.

Wild men who caught and sang the sun in flight,
And learn, too late, they grieved it on its way,
Do not go gentle into that good night.

Grave men, near death, who see with blinding sight
Blind eyes could blaze like meteors and be gay,
Rage, rage against the dying of the light.

And you, my father, there on that sad height,
Curse, bless me now with your fierce tears, I pray.
Do not go gentle into that good night.
Rage, rage against the dying of the light.


 

 「そのここちのよい夜の中におとなしく入りこんではいけない」


 老年はその人生の終わりにこそ燃えあがり怒り狂うべきだ。
 死に絶えゆく光に対して、怒れ!怒れ!

 賢者たちは死のきわにあるときにこそ、その闇が正しいことを知りながらも
 彼らの言葉が一度も閃光を切り裂くことがなかったからこそ
 彼らはここちのよい夜の中におとなしく入っていきやしない。

 善人たちよ。
 碧(みどり)なす浜辺で、わたしたちは此処で儚なげな踊りを踊ったのかも知れぬと
 泣き叫びながらも、最後に押し寄せてくる強大な波に打たれながら
 怒れ!怒れ!

 気の荒い人々よ。
 天(あま)翔る太陽をしっかりと捉えて、貴方がたはそれを謳いあげそして学ぶことだろう。
 太陽はあまりに遅いがゆえに貴方がたが深く悲しんだとしても
 あのここちのよい夜の中におとなしく入りこんではいけない。

 真面目な人たちよ。
 見えなくなりつつある目がかつては流星のようにぎらついて明るくありえたことを
 そのことをもう一度 もう一度思い出しながら、そして
 死に絶えゆく光に対して 怒れ!怒れ!


 そして貴方、わたしの父よ。
 その悲しみの絶頂で どうか今 貴方の激烈な涙でわたしを呪い祝福してください。
 あのここちのよい夜のなかにおとなしく入りこんではいけない。

 死に絶えゆく光に向かって怒れ!怒れ!怒れ!!
 




☆☆☆GGのつぶやき
細かい映画の整合性はともかく、これが「ノーラン映画」の醍醐味なのだと愉しんだが勝ち。
もう一つの成果として、ディラン・トマスの詩集を読みたくなった点をあげておこう。

「Do Not Go Gentle Into That Good Night」

・そのここちよい夜の中におとなしく入りこんではいけない
・穏やかな夜に身を任せるな

どちらの訳も、琴線に触れるいい訳詞だ。






# by my8686 | 2020-10-13 18:31 | たかが映画、されど映画 | Trackback | Comments(0)

C.ノーラン映画 vol.05

昨日に引き続き、クリストファー・ノーラン映画を読み解いてみよう。

2014年のSF映画「インターステラー」の中で演出された「三次元の不可逆性の時間と重力場」に官能が疼いた。



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あらためて、その内容を読み解いてみよう。


映画「インターステラー」の中の「ワームホール」は、アインシュタインの一般相対性理論に基づき可能な限り正確に描かれている。

これには理論物理学者であるキップ・ソーンが科学コンサルタントを務め、重力レンズのコンピュータシミュレーションのために新たなCommon Gateway Interfaceのレンダリングソフトウェアが開発されたという。




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HTTPサーバーが、 Web Browserから受け取ったデータを解析したり結果を返したりするためにCGIが使用されるが、CGIのプログラミングは、標準入力から受け取ったデータを「解析」「分析」「無視」など思いのままの操作が可能で、その結果をMIMEの HTMLフォーマット(Content-type: text/html)で標準出力に出力するためのプログラムが必要となる。

ソーン博士は、視覚効果スーパーバイザーのポール・フランクリンと30人のダブル・ネガティブのコンピュータエフェクトアーティストと共にこのプログラムを作り上げている。

これによりブラックホールを取り巻く重力レンズと降着円盤に対する前例のないまったく新しい精度のシミュレーション画像が完成したという。




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それは、ほぼ光速で回転し、宇宙の一部を引きずっているように見える。
これが「三次元の不可逆性の時間と重力場」と呼ばれるものなのだが、相対性理論的には非常に奇妙に見える。

理論的にはかつては星だったが、色あせたり爆発したりする代わりに、失敗したスフレのように崩壊し、避けられない特異点の小さな点になるという。

回転楕円体の渦潮を周回する光るリングは、上部と下部で同時に湾曲しているように見えるが、これもブラックホールの近くで起こる奇妙な自然現象だという。

これは、「重力場」が非常に強いため、宇宙の構造を曲げるために起こるという。




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アインシュタインはこれを次のように説明している。

「何かがより重いほど、それはより多くの重力を生み出す。星やブラックホールのようなオブジェクトはこれを非常に強力に行うので、実際に光を曲げ、それで空間と時間を引き出す。そして、それはさらに奇妙な現象となり、あなたが私よりもブラックホールに近ければ、私たちの空間と時間の認識は発散する。相対的に言えば、私にとって時間は速くなっているように思える。」




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ソーンとノーランは、物理学者が「宇宙の歪んだ側」と呼ぶもの、つまり曲がった時空、現実の構造の穴、重力がどのように光を曲げるかを2か月間シミュレーションしていた。

それは、重力レンズと呼ばれる「アインシュタイン効果」によって引き起こされる曲がりくねった「歪み」により、宇宙を反射する水晶玉のように、時空の球形の「穴」のように描かれていた。

これは、ブラックホールでも同じアプローチが試みられ、平らな色とりどりのリング(降着円盤の代用)を生成し、いくつかのブラックホールを周回する物質の集積として回転するブラックホールの周りに「デトリタスの輪」のように配置されていった。

すると、非常に奇妙なことが起こり、ブラックホールの周りのワープスペースも降着円盤をワープすることがわかったという。

黒い球の周りの土星の環のように見えるものは、光自体がこの異常なハローを作成しているためで、ソーンが最初に予測した現象であり、レンダラーのバグなどではなく、数学的に固有現象を正しくモデル化している証拠だと認識された。

その名前が示すようにブラックホールは「光の殺人者」と呼ばれるように、この宇宙で最も速い光(秒速約30万km)でさえも脱出できないほど重力が強いとされる。
すべての質量が「特異点」と呼ばれるきわめて狭い領域に押し込められ、周囲の時空間が大きく歪んでいると考えられている。

脱出速度が光速を上回り、ブラックホールの外からやってきた光も強い重力で進む向きが曲げられてしまい、ある距離まで近づくとブラックホールから脱出することができなくなるとされている。

光がブラックホールの重力から脱出できる限界の距離は「シュバルツシルト半径」と呼ばれ、シュバルツシルト半径で描かれた仮想の球体のことを「事象の地平面(事象の地平線)」と呼ばれる。




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映画「インターステラー」では、地球が近い将来「ディストピア」になると設定されている。

人間が他の恒星系に到達できる日はいつになるのか。






memo

■ ディストピア(英語: dystopia)

ユートピア(理想郷)の正反対の社会である。
一般的には、SFなどで空想的な未来として描かれる、否定的で反ユートピアの要素を持つ社会という着想で、その内容は政治的・社会的な様々な課題を背景としている場合が多い。



{主な特徴}

平等で秩序正しく、貧困や紛争もない理想的な社会に見えるが、実態は徹底的な管理・統制が敷かれ、自由も外見のみであったり、人としての尊厳や人間性がどこかで否定されている。

その描写は作品毎に異なるが、典型的なパターンとして以下のような問題点がやがて描き出されていく。

・粛清がある。体制(指導者)が自らの政治体制をプロパガンダで「理想社会」に見せかけ国民を洗脳し、体制に反抗する者には治安組織(準軍事組織)が制裁を加え社会から排除する。

・表現の自由が損なわれており、社会に有害と見なされた出版物は発禁・焚書・没収されることがある。

・格差社会が存在する。社会の担い手と認められた市民階級の下に、人間扱いされない貧困階級・賤民が存在し、事実上は貧富の差が激しい社会となっている。

・市民社会では貧困の根絶が達成されたことになっているが、実際には社会の統制の枠から爪弾きにされた者たちが極貧層となる。それらの者たちによりスラムが形成されるも、中央政府によって市民の目の届かぬ地域に隔離されている。

・社会の枠の中で暮らす市民階級について、体制が市民階級を血統やDNAのレベルで把握・管理している。

・産児制限が行なわれる。強制的に人口を調整ないし維持する必要があり、市民の家族計画、さらには恋愛・性行為や妊娠・出産など人類の繁殖にまつわる部分さえ社会によって管理されている。


※この日本でも新政権下でいくつかの特徴の兆しが見えてはいないか。





☆☆☆GGのつぶやき
かけがえのない地球が滅亡する前に「インターステラー」を人類は実現することができるのか。
この地球も宇宙の星屑としていつかは散ってしまう「運命づけられた星」ではあるのだが。

フッサールの「超越論的現象学」を今一度読んでみたいと思う。









# by my8686 | 2020-10-12 18:18 | たかが映画、されど映画 | Trackback | Comments(0)

C.ノーラン映画 vol.04

昨日に引き続き、クリストファー・ノーラン映画を読み解いてみよう。

2014年のSF映画「インターステラー」。

これも残念ながらレンタルDVDで一度観ただけである。
ノーラン監督作品としての深い意識はなく、細部についての記憶も薄い。





あらためて、その内容を読み解いてみよう。


■『インターステラー』(原題: Interstellar)

・2014年SF映画/米
・監督:クリストファー・ノーラン
・脚本:クリストファー・ノーラン、ジョナサン・ノーラン
・出演:マシュー・マコノヒー、アン・ハサウェイ、ジェシカ・チャステイン、マイケル・ケイン



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ストーリーは、地球を離れ新たな居住可能惑星探索を行うためワームホールを通過し、別の銀河系へと有人惑星間航行(インター・ステラー)する宇宙飛行士チームの活動が描かれる。

科学コンサルタント兼製作総指揮に2017年ノーベル物理学賞を受賞した理論物理学者のキップ・ソーンが務め、三次元の不可逆性の時間と重力場、特殊相対性理論(ウラシマ効果)、特異点、ニュートン力学、スイングバイ航法、漆黒の宇宙空間、音の伝達、運動の三法則など科学的考証のもと演出がなされている。

さらに、人類存亡を賭けた未知の世界へ挑戦する「倫理と勇気」、「信頼と愛」、「人生という限られた時間」、「ヒューマニズムも織り交ぜた物語」の構成となっている。




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■撮影

・アナモフィック35mmとIMAX

主要撮影場所は、カナダアルバータ州で行われ、2005年映画『バットマン ビギンズ』と同じアイスランドでも行われ、ロケはスナイフェルスヨークトル氷河とクロイストゥルの町で行われた。

撮影地にはウェスティン・ボナヴェンチャー・ホテル、ロス・コンベンション・センター、カルバーシティのソニー・ピクチャーズサウンドステージ、アルタディーナの民家などが含まれている。




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■プロダクションデザイン

・レインジャー、エンデュランス、ランダーの3つの宇宙船が登場

レインジャー機能は、スペースシャトルに似ており、大気圏突入・脱出が可能。
クルーの母船であるエンデュランスには、12のカプセルで形成された円形構造で、その内訳は惑星植民機器で4つ、医療ラボと居住スペースで4つ、コックピットとエンジンの4つがデザインされている。

ロボットは、「CASE」と「TARS」の2体が登場する。
ノーランはロボットの擬人化を避け、5フィートの四角形のデザインを採用している。




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■影響された映画

※SF映画の「鍵となる試金石」

・『メトロポリス』(1927年)
・『2001年宇宙の旅』(1968年)
・『ブレードランナー』(1982年)


※プロダクションデザインの先行指標

・『スター・ウォーズ』(1977年)
・『エイリアン』(1979年)


※ストーリーの風と埃と水の要素

・『鏡』アンドレイ・タルコフスキー


※人間の本質性

・『黄金』(1948年)


※エッジの利いた挑戦指標

・『ライトスタッフ』(1983年)


※空間指標

・ミース・ファン・デル・ローエの「アーキテクチャ」




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■科学考証

・ブラックホールの描写

アインシュタインの一般相対性理論に基づき、ワームホールと超大質量回転ブラックホール(非回転ブラックホールとは対照的にエルゴ球を持っている)を作り上げている。

重力レンズのコンピュータシミュレーションを作り上げるために新しい「CGIレンダリングソフトウェア」を書き上げ、いくつかの個々のフレームはレンダリングに100時間を要し、データは800テラバイトに及んだという。

こうした視覚効果の結果、ブラックホールを取り巻く重力レンズと降着円盤に対する「新しい洞察」がソーンに提供され、CGと天文物理学に関する学術論文が1つずつ作成されたという。





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memo

■超大質量ブラックホール

太陽の105倍から1010倍程度の質量を持つブラックホールのことである。
全てではないが、銀河系(天の川銀河)を含むほとんどの銀河の中心には、超大質量ブラックホールが存在すると考えられている。

超大質量ブラックホールには、比較的質量の小さいものと比べて際立った特徴がある。

質量をシュヴァルツシルト半径内の体積で割って求めた平均密度は、低い可能性があり、実際に地球の大気よりも低密度と予測されている。
これは、シュヴァルツシルト半径は質量に比例するが、密度は半径の3乗(体積)に反比例するためとされる。

無回転ブラックホールの事象の地平面のような球体の体積は半径の3乗に比例するが、質量の増加は直線的であるため、体積は質量よりも急激に増加する。
そのため、ブラックホールの半径が大きくなると、密度は小さくなる。

ただし、この現象は数学的な定義からくるものであり、必ずしも実際の物理的な特徴として保証されるものではない。
また、これは単に事象の地平面の半径が非常に大きいことを表しているに過ぎず、したがって比較的低密度な広い領域を含みつつ中心はやはり非常に高密度でありうる。

事象の地平面近傍でも潮汐力は非常に弱い。
中心にある重力の特異点までの距離が遠いため、ブラックホールの中心に向かう宇宙飛行士がいるとすれば、かなり深く進むまで、スパゲッティ化されることはない。




■形成

超大質量ブラックホールの形成の難しさは、十分小さな体積に十分な質量の物質を詰める必要があるとされ、この物質の角運動量はかなり小さくなければならない。
通常、降着の過程では外部の角運動モーメントが持ち込まれ、これがブラックホールの成長の阻害要因になり、また降着円盤の形成の原因になっている。

現在のところ、観測されているブラックホールの質量の分布にはかなりのギャップがある。

恒星の崩壊によって作られるサイズのブラックホールは太陽の33倍程度の質量までであるが、最も小さい超大質量ブラックホールは太陽の10万倍程度の質量である。
X線を放出する超大光度X線源 (Ultraluminous X-ray source, ULXs) は、このギャップを埋める中質量ブラックホールの一種である可能性が提案されている。





☆☆☆GGのつぶやき
ノーラン作品は、企画意図とその背景、描き出されたコンテクストについて少々の予備知識が必要なようである。
予備知識なしに、単なる娯楽映画として「流し観」してしまうと後で後悔する。
ただ面白かった、凄かった、退屈だった・・・で終わってしまう。

さらに、ノーランが「こだわった個所」とその理由も読み解く必要がある。

映画「インターステラー」を再び観なおしつつ、ドゥルーズの「持続の一元論」を読み直してみたいと思った。
潜在性や多様体など「持続の時間性」について再考察する必要性を感じる。


当時分かったつもりでいた次の質問に、今ならどう答えるべきだろうか。


「同時性 contemporanéité のパラドックス」

任意の現在が現在であると同時に過去でないのだとしたら、どのようにしてそれが過ぎ去るというのか。

これを証明せよ。










# by my8686 | 2020-10-11 18:18 | たかが映画、されど映画 | Trackback | Comments(0)